営業戦略に役立つフレームワーク12選|活用メリットも解説

営業戦略の成功事例を基盤として作られたフレームワークを活用すれば、営業担当は効率良く優れた営業を行えるようになります。

しかし、フレームワークの重要性が知られている今、フレームワーク自体の数が増え、自分に適したフレームワークが分からないと感じている方も多いでしょう。

この記事では、フレームワークの基礎知識やメリットを説明した後に、実際に営業戦略に役立つフレームワークを紹介しましょう。

目次

フレームワークとは

フレームワークとは過去の成功事例を体系化し、その考え方やパターンを抽出したもののことで、ビジネスの場で幅広く活用されています。

具体的には、意思決定、分析、問題解決、戦略立案などの枠組みのことを指しており、期待する成果によって選択するべきフレームワークが変わります。

また、フレームワークは営業やマーケティングでの活用以外にも、リスクマネジメントや会計などの分野にも導入されています。

営業戦略にフレームワークを活用するメリット

フレームワークを活用することによって、企業が得られるメリットは下記のようなものです。

メリット1 効率良く考え業務を進められる

目指すべき結果が分かっていても、何をどう考え、行動すれば結果に結びつくのかが分からない状態で、業務を進めることは出来ません。

フレームワークには目指すべき結果に進むために考えるべきことが明らかにされているため、迷いなく思考を進められるのです。

また、要点が絞られている形になりますので、あれこれと無駄な時間を使ってしまうことなく、効率良く時間が使えるようになるでしょう。

メリット2 メンバーの間で共通認識が作れる

ビジネスはチームで行うものですが、フレームワークがあれば、メンバー間で「今何を考えるべきか」「今何をするべき段階なのか」が共有されます。

「共通の認識」があることによって、メンバー全員が足並みを揃えて目標に向かうことが出来るでしょう。

メリット3 抜け・漏れがなくなる

フレームワークを活用すれば、行うべきこと、決定しておくべきことが抜けたり、漏れたりすることを防げます。

プロジェクトが進んだ後に、後戻りするような非効率な状態が起こりにくくなります。

営業戦略に役立つフレームワーク12選

フレームワークにはいくつもの種類がありますが、ここでは特に営業戦略に役立つフレームワークを12個紹介します。

それぞれの特徴を理解し、自分の業務に最適なものを導入してください。

①3C分析

3C分析は、自社(Company)・顧客(Customer)・競合(Competitor)の3つの関係性から現状を分析するために活用します。

3C分析を使えば、競合との差別化をして自社の優位性を明らかにした上で、企業の経営戦略上の課題が見えてきます。

②SWOT分析

SWOT分析では、企業の扱う商品やサービスの強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)の4つの要素を分析します。

この分析をすることにより「手にしたチャンスを最大限に活かす方法」「トラブルを乗り切る方法」が見え、環境変化に対応出来る戦略が選定出来るようになります。

③TOWS分析

TOWS分析とは、先ほど説明したSWOT分析の分析対象である、サービスの強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)を内的要因・外的要因に分けて掛け合わせるフレームワークです。TOWS分析で分かる戦略は下記のようなものです。

強み×機会=自社の強みを最大限に活かす
強み×脅威=自社の強みで脅威に対処する
弱み×機会=自社の弱みを補完して機会を掴む
弱み×脅威=自社の弱みと脅威を最小化させる

④4P分析

4P分析は商材(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販促(Promotion)の4つの要素を分析し、自社の扱う商品やサービスの価格〜販促方法までを考えます。

4P分析を実施することで、具体的なマーケティング戦略を立案出来ます。

⑤5W1H

5W1Hは、誰が(Who)・いつ(When)・どこで(Where)・何を(What)・なぜ(Why)・どのように(How)を意識した文章構成や話し方をすることで、相手に情報が伝わりやすくするフレームワークです。

5W1Hが意識された文章は、明確で情報の伝達漏れが生まれません。

ビジネス文書の基本とも言えるため、書類だけでなくメールなど多くの場面で活用されています。

⑥PEST分析

PEST分析では、政治(Politics)・経済(Economy)・社会(Society)・技術(Technology)という4つの外部環境を分析します。

自社が抗うことが出来ない4点を分析することで、事業戦略やマーケティング戦略上の機会と課題が発見出来ます。

⑦ロジックツリー

ロジックツリーを活用すれば、問題をツリー状に分解して原因や解決策を論理的に探すことが出来ます。

問題を取り巻く全体像が見える化し、その原因の特定・課題を発見しやすくするのです。

⑧VRIO

VRIOとは価値(Value)・希少度(Rarity)・模倣可能性(Imitability)・組織編成(Organization)の4つの要素を分析することで、事業における内部的な強みを明確化するフレームワークです。

自社の内部資源が分かれば、自社が持続的に競争優位な市場を見つけることが出来るでしょう。

バリューチェーン分析

バリューチェーンは、原材料の商品化〜顧客の手に渡るまでの企業の活動を、「モノの連鎖」(サプライチェーン)でけではなく「価値の連鎖」(バリューチェーン)として捉えるフレームワークです。

バリューチェーン分析をすることによって、どの工程でも高い付加価値が生み出され、問題のある工程が把握しやすくなります。

BANT条件

BANT条件は顧客の見込み度の判断に有効です。

予算(Budget)・決裁権(Authority)・必要性(Needs)・導入時期(Timeframe)の4つの条件を顧客から聴取して、顧客の成約の見込み度合いを把握すれば、営業担当は最適な方法で営業活動が進められるでしょう。

⑪BMC

BMCとは「ビジネスモデルキャンパス」の略で、ビジネスモデルを素早く作成可能なフレームワークです。

具体的には、顧客(Customer Segment)・提供価値(Value Propositions)・販路(Channels)・顧客との関係(Customer Relationships)・収益の流れ(Revenue Streams)・主要な資源(Key Resources)・主要な活動(Key Activities)・主要なパートナー(Key Partner)・コスト構造(Cost Structure)の9つの要素を設定することで、最適なビジネルモデルが導き出されるのです。

リバース財務ツリー

リバース財務ツリーとは逆損益計算書とも呼ばれるもので、逆説的な思考を用いて損益をプランニングするフレームワークのことです。

新規事業を立ち上げる時には、予想以上のコストが必要になって予定の利益率を達成出来なかったなどという問題が起こりやすいですが、リバース財務ツリーでは、先に最終的な利益を決定して、その利益が得られるようにコストを定めていきます。

利益を起点とすることで、数値の算出根拠が明確となり、より実現性の高い計画が立案出来るでしょう。

「フレームワーク」と「商談の在り方の変化」

フレームワークが重要視される要因の一つに、現在多くの業界で商談の在り方が変化しているということがあります。

商談自体のオンライン化によるインサイドセールスの定着や人手不足による営業の少人数体制による影響で、営業はより顧客のニーズに合わせた精度の高い営業活動が求められています。

このような時にフレームワークを活用すれば、顧客のニーズの予測や自社の商材のアピールポイント、競合との違い、導入メリットを伝えられるようになるでしょう。

まとめ

営業戦略にフレームワークを導入すれば、効率良く業務を進められるようになります。フレームワークは業務内容によって適しているものが変わるため、業務に合わせて最適なフレームワークが選択出来るようにしてくだい。

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