Windowsでマニュアル作成や資料作成を行う際、画面を撮影するだけならプリントスクリーンなどの機能でも対応できますが、専用のツールを利用すれば、画面録画や動画キャプチャ、スクリーン録画を簡単に行うことができ、作業がスムーズに進められます。
これまで静止画像で対応していた資料も、動画を活用することで、より分かりやすく仕上げることができるでしょう。
この記事では、Windows向けのフリーソフトで高性能な画面録画や動画キャプチャができるツールの選び方と、おすすめのツールを紹介します。効率よく作業動画を撮影したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
画面録画・動画キャプチャツールとは
画面録画・動画キャプチャツールとは、画面録画、動画キャプチャ、スクリーン録画に特化したツールです。これらのツールを利用することで、撮影したい画面を手間なく動画で記録できます。動画撮影の知識がなくても簡単に録画ができるよう工夫されており、気軽に使用しやすいのが特徴です。
画面録画・動画キャプチャツールを導入するメリットと効果
画面録画・動画キャプチャツールを導入することで得られるメリットと効果を説明します。
- 画面録画・動画キャプチャがスムーズにできる
- 記録したデータをさまざまなファイル形式で保存可能
- 細かく録画範囲の指定ができる
これらのメリットにより、記録した動画をマニュアルなどに挿入する作業も効率よく進められます。
画面録画・動画キャプチャツールの主要な機能
画面録画・動画キャプチャツールに搭載されている一般的な機能は以下の通りです。
- 画像録画・動画キャプチャ機能
- 録画する範囲の指定
- 録画したファイルのファイル形式の変更
さらに、録画した動画の編集や加工まで行えるソフトもあります。
画面録画・動画キャプチャツールを選ぶ時のポイント4点!
画面録画・動画キャプチャのためのツールは数多く存在しています。その中で、自分に最適なものを選ぶ必要があります。ここでは、ツール選びのポイントを具体的に説明します。ポイントを押さえておけば、ツールの選定がスムーズに行えるでしょう。
1. 対応している作業環境
まず、自分の使用しているパソコンまたはデバイスに対応している画面録画・動画キャプチャツールを選ぶことが重要です。ツール選定時には、最初に対応環境をしっかり確認しておきましょう。特にWindowsとMacでは対応するツールが異なることが多いため、注意が必要です。複数のデバイスを利用する予定がある場合は、すべてのデバイス・OSに対応しているツールを見つける必要があります。
2. 録画可能な時間の長さ
自分が記録したい映像に必要な録画時間を考え、その記録が可能なツールを選びましょう。録画可能な時間は、ツールやプラン(有料・無料)によって大きく異なります。マニュアルなどの作業工程を1つの動画で録画する必要がある場合は、長時間録画機能が欠かせませんが、動画を分割して用意する場合は、長時間の録画機能は不要です。
基本的には有料プランの方が長時間録画が可能で、使用できる機能も増えることが多いため、費用対効果を考慮してツールやプランを選びましょう。
3. 撮影範囲の選択ができる
撮影範囲とは、画面内で動画に含まれる部分のことです。全画面を録画する方法では、不要な部分まで録画され、ポイントが分かりにくくなる恐れがあります。さらに、個人情報が流出するリスクもあります。
撮影範囲を自分で選択できる機能があるツールなら、これらの心配が軽減されます。録画前に撮影範囲を選択できるツールを選べば、撮影後に動画を修正する手間もなくなります。撮影範囲については、実際に利用してみないと分からないこともあるため、検討中のツールの無料プランやトライアル期間を活用して確認してみましょう。
4. 保存可能なファイル形式
使用するツールによって、動画の保存可能なファイル形式は異なります。録画後の利用用途に応じたファイル形式が必要ですので、自分が使用する予定のファイル形式を事前に把握しておきましょう。対応していないツールを選んでしまうと、ファイル形式の変換に別のツールが必要になるなど、手間がかかってしまいます。
おすすめの画面録画・動画キャプチャツール
画面録画・動画キャプチャのためのツール選びのポイントをお伝えしましたので、ここからは具体的におすすめのツールを紹介します。どのサービスも一定の機能は無料で使用できるため、実際に試して自分が使いやすいと感じるものを探してください。
1. Game DVR
Game DVRは、Windows 10に標準搭載されているツールです。
アプリ単位やソフト単位での録画範囲となるため、全画面録画はできませんが、作業中のソフトのみを録画することで、不要な部分を切り抜く手間を省けます。たとえば、Excelの作業工程を録画する場合、初めからExcel画面のみが録画されます。ブラウザを使った作業では、最前面に選択されているページの録画が続けられるため、非常に便利です。
さらに、Windowsに標準搭載されているため、録画や編集などの操作がショートカットキーを使って簡単に行えます。特別なインストールは必要ないので、まず最初に利用してみるのがおすすめです。
【Game DVRのポイント】
- 対応OS: Windows
- 録画時間: 1ファイル最長4時間(初期設定は1時間)
- 撮影範囲: 使用しているソフト・アプリが対象
- 記録形式: VFR形式
- コスト: 基本的に無料で利用可能
2. Bandicam
Bandicamは、無料でダウンロードできる高性能な動画キャプチャソフトです。パソコンから聞こえる音も高品質で録画できるため、ゲームのプレイ動画や実況を行いたい時におすすめのツールです。
録画中にリアルタイムで線や絵を挿入できる機能もあり、ライブ映像を公開する際にも活用しやすいです。また、予約録画やYouTubeへのアップロード連携機能もあります。
【Bandicamのポイント】
- 対応OS: Windows
- 録画時間: 1ファイル最大10分(有料版では時間制限なし)
- 撮影範囲: 撮影範囲の指定が可能(マウス周辺指定モードやゲーム動画撮影モードあり)
- ライセンス: 無料ライセンス・1-PCライセンス(4,400円)・2-PCライセンス(6,600円)
- 記録形式: TS・MPEG系・MOV・MP4・FLV・AVI・WMV形式など(プランによって異なる)
3. Zoom
Zoomはオンラインミーティングツールとして人気がありますが、Zoom画面の録画も可能です。録画データはローカル保存とクラウド保存の2種類があり、クラウド保存は有料ライセンスが必要ですが、動画の共有がしやすく、パソコンの容量を心配する必要がありません。
さらに、録画したミーティングやセミナーの内容を自動で文字起こしする機能も搭載されています。
【Zoomのポイント】
- 対応OS: Windows・Mac・Android・iPhone
- 録画時間: 1ファイル最大40分(有料版では24時間)
- 撮影範囲: Zoom画面のみ撮影可能
- ライセンス: 無料プラン・プロ(年額19,200円)・ビジネス(年額26,400円)・エンタープライズ(要見積)
- 記録形式: MP4形式
まとめ
画面録画・動画キャプチャを行う際のツール選びのポイントと、おすすめのツールを紹介しました。自分に最適なツールを見つければ、これまで時間をかけて行っていた作業を効率よく進められるようになります。さらに、動画を利用した資料は静止画のみのものよりも非常に分かりやすくなります。この記事を参考に、自分にぴったりのツールを見つけてください。