上司・同僚の評価が変わる|月報の運用と書き方のポイント

月報とは、月単位で業務実績や目標進捗を記載する報告書のことで、チームリーダーや上長、会社から毎月提出を求められることがあります。

月報は、社員の業務成果や目標達成度を報告する重要なツールです。月報を通じて、上司や同僚に自分の努力や成果を伝えることができ、フィードバックを得ることで更なる成長に繋がります。

しかし、適切な運用方法や書き方を理解していないと、月報は形式的な書類に過ぎません。

月報は、単なる業務報告に留まらず、業務の振り返りや今後の目標設定の機会として活用できます。本記事では、月報の目的と意義、効果的な書き方のポイントについて詳しく解説し、質の高い月報作成のための具体的なアドバイスを提供します。

目次

週報、日報との違い

月報は、自分の業務内容を記載する報告書ですが、似た書類として週報や日報があります。それぞれの違いを理解しておきましょう。

  • 日報は、毎日の業務内容と所要時間を詳細に記載します。
  • 週報は、1週間の業務内容と目標およびその成果を記載します。
  • 月報は、1ヶ月の主要業務と月間目標の達成状況を記載します。

月報は、日報や週報に比べて詳細な業務内容を記載する必要はなく、主要業務と目標達成度をまとめるものです。そのため、日報を1ヶ月分集めた書類や単に業務を列挙した書類では不十分です。日報や週報とは異なり、月報は統括的な内容にすることが求められます。

月報の目的と書き方

月報を作成する目的には、どのようなものがあるのでしょうか?

ここでは月報の目的と書き方について説明しましょう。月報の目的を理解すれば、より分かりやすい月報が作成できるようになります。

1. リーダーに業務の進捗や成果を伝える

チームのリーダーは、自分自身も多くの業務を抱えながら、メンバーが行っている業務も把握しておかなければなりません。月報を利用することで、リーダーはメンバーの業務内容や進捗、目標の達成度を簡単に把握できます。チーム全員の月報を見れば、リーダーは的確なオペレーションを行えるでしょう。

2. 目標を意識した働き方をする

月報を作成するためには、月の初めに目標や行動計画を設定し、それらを意識して働く必要があります。年度目標などの長期的な目標は先延ばしにされがちですが、毎月単位の目標を掲げることで、早い成長が期待できます。月報を利用して、リーダーに自分の成長や成果をアピールすることも可能です。

3. 1ヶ月の成果の見直しをする

月初に設定した目標と、1ヶ月間に行った業務を月報としてまとめれば、客観的に業務の見直しができます。改善点や反省点に気づくこともあるでしょう。こうして改善を繰り返せば、業務をより効率的に発展させ続けることができます。

4. チームで情報を共有する

多くの企業では、作成した月報をチームで共有しています。これにより、チーム内でお互いの業務理解が深まり、メンバー間のコミュニケーションが活性化します。月報を見れば業務内容だけでなく、業務の進捗も把握できるため、チームが連携して助け合うことが可能になります。

また、業務の課題を指摘し合い、改善策を考えることも期待できます。月報を共有することで、異なる業務を行うメンバー同士でも一丸となって仕事ができるのです。

5. ノウハウを蓄積する

月報には、複数のメンバーによって多くの情報が記載されるため、優れたノウハウが含まれています。そのノウハウをチーム全体で共有することで、今後の業務に役立てることができます。月報は長期的に見て組織の財産となるのです。

月報のテンプレート

リーダーはチームのメンバー全員の月報を確認する必要があるため、月報のテンプレートが統一されていれば内容の確認がスムーズに行えます。

また、月報にテンプレートがあれば、メンバー同士で月報を共有する場合にもお互いの月報への理解が深まりやすくなります。

テンプレートを利用することで、月報作成の時間自体も短縮できますので、業務内容に適したテンプレートをチームに導入するようにしてください。ここでは、さまざまな業務で導入しやすい月報のテンプレートを紹介します。

月報のタイトル

「○年○月度業務月報」などが一般的な題名です。

業務報告

主な業務内容: その月に行った主要な業務やプロジェクトを記載します。具体的な活動内容を詳細に書くことで、リーダーや他のメンバーが進捗を理解しやすくなります。

達成した成果: 業務を通じて達成した成果や実績を記入します。具体的な数字や事例を挙げることで、評価がしやすくなります。

目標の達成状況

設定した目標: 月初に設定した目標を記載します。具体的かつ測定可能な目標を設定することが重要です。

目標達成度の評価: 設定した目標に対して、どの程度達成できたかを評価します。達成度を数値やコメントで示すと良いでしょう。

次月の計画

次月の目標: 次月に向けた目標を記載します。具体的で現実的な目標を設定し、達成に向けた計画を立てます。

予定される業務内容: 次月に予定している主要な業務やプロジェクトを記載します。具体的な計画を立てることで、効率的に業務を進めることができます。

振り返りと改善点

成功した点: その月の業務で成功した点やうまくいった取り組みを記載します。ポジティブな成果を共有することで、モチベーションを維持できます。

改善が必要な点: 反省点や改善が必要な部分を記載します。今後の業務に活かすための具体的な改善策を考えることが重要です。

月報の記載ポイント

月報を作成するにあたり、重要なことは設定する目標とその結果です。適切な目標を設定することで、月報の質を向上させることができます。以下に、目標と結果を作成する際のポイントを説明します。

目標と実績を書く

月初に設定した目標とその達成度を具体的に記述しましょう。

単に目標を達成できたかどうかだけでなく、達成度合いを評価することが重要です。目標設定は、SMARTな目標設定を意識することが大切です。

SMARTとは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限付き)の頭文字をとったもので、目標が明確で、達成度がはかりやすく、現実的で、業務に関連し、期限が設定されていることを意味します。

目標設定の例としては、売上目標「100万円」、顧客獲得数「5社」、新規サービス開発「プロトタイプ作成」などが挙げられます。

実績については、目標達成度合いを数値で示すことが重要です。例えば、売上目標が100万円で、実際には120万円達成した場合、達成率は120%となります。このように、具体的な数値を用いることで、客観的な評価が可能になります。

課題と改善策を明記

達成できなかった目標や課題については、その原因と今後の改善策を具体的に書くことが大切です。

単に問題点を指摘するのではなく、なぜ目標が達成できなかったのか、どのような要因が影響したのかを分析することが重要です。そして、その分析に基づいて、具体的な改善策を提示することで、今後の業務改善に役立ちます。

課題の例としては、目標達成率の低さ「目標達成率80%」、顧客からのクレーム「サービスに関するクレーム2件」、プロジェクトの遅延「開発期間が2週間遅延」などがあります。

改善策としては、業務プロセスを見直す「タスクの優先順位を見直し、効率的な作業フローを構築する」、担当者のスキルアップ「営業研修への参加」、ツール導入「顧客管理システムを導入し、顧客対応の効率化を図る」などがあります。

次月の目標を設定

翌月に向けての目標を設定し、具体的な行動計画を記載します。

目標は、SMARTな目標設定を意識し、具体的な数値目標や期限を含めるようにしましょう。行動計画には、具体的なタスク、担当者、期限などを明確に記載することで、責任を持って業務に取り組むことができます。これにより、必要な改善点や新たなチャレンジが明確になり、より効果的に業務を進めることができます。

次月の目標は、今月の反省点を踏まえて設定することが重要です。例えば、今月の目標達成率が低かった場合は、次月は達成率向上を目標に設定し、具体的な行動計画を立てます。行動計画には、具体的なタスク「顧客ターゲットを絞り込み、営業活動の効率化を図る」、担当者「営業部全員」、期限「来月末まで」などを記載します。

まとめ

月報の目的、書き方と使いやすいテンプレートを紹介いたしました。

月報は自分の評価に直結するものであることを意識し、同じような文章、同じような目標ばかりを毎月繰り返すようなことは控えるべきです。

月報作成には最適な目標の設定が欠かせませんので、この記事で紹介した方法で最適な目標を設定し、その目標を意識して1ヶ月の業務を進められるようにしましょう。

また社内ナレッジツールを利用して、担当者やグループ毎に月報を共有し、ノウハウやTipsの蓄積も効果的です。個人の知識や経験を書き留めるだけでなく、組織全体の資産化を意識しましょう。

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