マニュアル作成をする際、テンプレートを活用することで短時間で効率的に作業を進めることができます。また、複数のマニュアルを作成する場合にも、スタイルの統一が容易になります。
しかし、利用するテンプレートはどれでも良いわけではありません。応用しやすく、自分の業務に最適なテンプレートを選び、使いこなせるようにしましょう。
この記事では、マニュアル作成のテンプレートの選び方・使い方に加えて、おすすめのテンプレートも紹介します。
テンプレートの必要性と利点
業務マニュアルは、企業にとって非常に重要な役割を担いますが、その作成には多くの時間と労力を要します。
そこで、活用したいのが「業務マニュアルのテンプレート」です。テンプレートとは、あらかじめ決められた書式やフォーマットのことで、業務マニュアルに必要となる項目が盛り込まれています。
テンプレートを利用することで、時間と労力を大幅に削減できるだけでなく、質の高いマニュアルを効率的に作成することができます。特に、初めてマニュアルを作成する担当者や、時間がない中で作成しなければならない場合に、テンプレートは非常に有効なツールとなります。
時間と労力の節約
テンプレートを使うことで、マニュアル作成にかかる時間と労力を大幅に減らすことができます。
テンプレートには、すでに必要な項目やフォーマットが用意されているため、ゼロから作成するよりも効率的にマニュアルを作成できます。
特に、初めてマニュアルを作成する場合や、複数人で作成する場合には、テンプレートを活用することで、作成にかかる時間を短縮し、スムーズな進捗を実現できます。
統一感のあるデザイン
一貫性のあるデザインを保つことで、マニュアル全体のクオリティを向上させることができます。
テンプレートは、フォントやレイアウト、色使いなどが統一されているため、マニュアル全体に統一感を持たせることができます。統一感のあるデザインは、読み手の視認性を高め、情報伝達の効率を高める効果も期待できます。
また、デザインの統一感は、企業や組織のイメージを統一し、プロフェッショナルな印象を与えることも可能です。
情報の漏れ防止
テンプレートには必要な項目が含まれているため、重要な情報の抜け漏れを防ぐことができます。
業務マニュアルには、業務内容、手順、注意点など、様々な情報が含まれます。テンプレートには、これらの情報を網羅するための項目が用意されているため、重要な情報の抜け漏れを防ぎ、より完全なマニュアルを作成することができます。
また、テンプレートを活用することで、作成者が漏れなく情報を収集し、整理する習慣を身につけることも期待できます。
マニュアルのテンプレートにはどんなものがある?
マニュアルのテンプレートは、インターネット上で非常に多くの種類が配布されており、無料のものも珍しくありません。どのテンプレートを選ぶべきか迷ってしまうかもしれませんが、それぞれのテンプレートにはどのような違いがあるのでしょうか?まずはマニュアルのテンプレートの種類について理解を深めましょう。
マニュアルの用途ごとの違い
マニュアルは非常に多くの用途で使用されます。用途ごとに異なるテンプレートが必要だと感じるかもしれませんが、用途が違っても同じテンプレートが活用可能な場合もあります。ここでは、代表的なマニュアルの用途を紹介します。
業務マニュアル
業務マニュアルは、会社の規模や業務の特性によって作成方法が大きく変わり、一般的には定期的に更新が必要です。
新入社員用や引き継ぎ用など、業務ごとに優れたマニュアルがあれば、社内教育もスムーズに進められ、教育内容の偏りも起こりにくくなります。
操作マニュアル
操作マニュアルは、機器やソフトの操作方法を説明するために作成されます。画像やイラストが多用されることが多く、一度作成すると更新しないものもあります。
そのため、作成したマニュアルは機器やソフトの変更がない限り、長期間使用されます。また、操作マニュアルはさまざまなレベルの方が参照するため、対象者を絞らない内容にする必要があります。
ファイル形式ごとの違い
マニュアルのテンプレートは、ファイル形式によっても変わります。
マニュアルの内容だけでなく、自社で使用しやすいファイル形式も意識しましょう。ここでは、代表的なマニュアルのファイル形式とその特徴を説明します。
ワード形式
ワードは文書作成に優れたソフトであり、テキスト中心のマニュアル作成に適しています。目次の自動作成機能や文書構造の確認・変更が簡単で、作成後にマニュアル全体の構成を変更することが可能です。
エクセル形式
エクセルは表やリストの作成に優れており、ワードよりも画像の配置自由度が高いという特徴があります。レイアウトも簡単に変更でき、多くの方にとって使いやすいファイル形式です。
パワーポイント形式
文字や画像を自由に配置でき、文字の装飾も可能です。操作方法が簡単で直感的にレイアウトができるため、デザイン性の高いマニュアルが作成できます。
また、ページごとにデザインを作成できるため、パソコンの画面をスクリーンや液晶画面に映して研修や講習を実施する際にも適しています。
テンプレートの選び方
マニュアルのテンプレートにはいくつかの種類があることをお伝えしました。
これだけ豊富な種類のテンプレートがあると、どのテンプレートを利用するべきか迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、マニュアルのテンプレートの選び方を説明します。
作成するマニュアルの用途と内容を考える
用途に最適なマニュアルのテンプレートは、作成するマニュアルを印刷するか、デジタルで使用するか、または液晶やスクリーンに映して説明する機会があるかどうかで最適なファイル形式が変わってきます。
その他にも、画像が多い場合はエクセル形式、テキストがメインならワード形式などの方法で分別することもできます。判断が難しい場合は、社内の類似するマニュアルのファイル形式を参考にしてみるのもおすすめです。
社内のルールに従う
一部の会社では、マニュアルのファイル形式を統一している場合があります。独断でファイル形式を変えることが難しいこともあるでしょう。
その場合は、既存のマニュアルのファイル形式に沿ったものを選ぶか、他のファイル形式の方が適していると感じる場合は、上司に相談してみるのも良いでしょう。
おすすめのテンプレート
ここからは、具体的に利用しやすいおすすめのテンプレートを紹介しましょう。自分の作りたいマニュアルに最適なテンプレートを見つけてください。
bizocean
bizoceanでは、ワード、エクセル、パワーポイント、PDF、テキスト、Googleドキュメント、Googleスプレッドシートなど、多種多様なファイル形式のマニュアルテンプレートを配布しています。
また、「新人教育マニュアル」「庶務マニュアル」「作業マニュアル」など、さまざまな種類のマニュアルも提供されているため、作成したいマニュアルに最適なテンプレートを選ぶことができます。
テンプレートは基本的に無料です。
https://www.bizocean.jp/doc/category/292/
Microsoft
マイクロソフトでは、ワード、エクセル、パワーポイントのファイル形式と用途ごとに豊富なテンプレートが用意されています。
これらのテンプレートはカスタマイズ性とデザイン性に優れており、専門業者に外注したかのようなマニュアルを作成できます。
テンプレートは無料のものと、Microsoft 365への加入が必要なものがあります。
https://create.microsoft.com/ja-jp
マニュアルのテンプレート
マニュアルのテンプレートでは、その名の通り、エクセルで作成されたマニュアルのテンプレートを無料で配布しています。
画像が配置しやすく、操作マニュアルに適したテンプレートです。
https://templateexcel.com/blog-entry-963.html
テンプレートの活用の仕方
おすすめのマニュアルテンプレートを紹介しましたが、その活用方法も理解する必要があります。ここでは、テンプレートを使用したマニュアルの作成方法について説明します。
1. 簡潔に伝わりやすい言葉で書く
マニュアルは「分かりやすさ」に重きを置く必要があります。
回りくどい言い方を避け、簡潔で読みやすい文章を心掛けてください。文章は長くしすぎず、適切な場所で句読点を使い、箇条書きなどを活用すると良いでしょう。
また、誤字や脱字がないよう複数回のチェックを行い、可能であれば他の担当者にも確認してもらい、客観的な視点で意見をもらいましょう。
2. マニュアルの目的を的確に伝える
全てのマニュアルには目的がありますが、その目的が曖昧なマニュアルも存在します。
個々の項目が分かりやすくても、マニュアル全体の目的が不明確では優れたマニュアルとはいえません。マニュアルを作成する際には、誰が読んでも何のために作成されたマニュアルかがすぐに分かるような構成を目指しましょう。
3. マニュアルを読む相手のレベルに適している
一般的にマニュアルを作成する担当者は、十分な知識を持っています。
しかし、その感覚のままマニュアルを作成すると、知識が不足している方にとって内容が難しすぎる仕上がりになってしまいます。「誰のためのマニュアルなのか」を意識することは、マニュアル作りに欠かせません。読む相手の立場に立ったマニュアルを作成しましょう。
4. 読みやすいようデザインの工夫をする
マニュアルは文章だけでなく、デザインやスタイルも見やすいものである必要があります。
マニュアル全体の構成を客観的な視点で確認し、文章内に赤字や太字を活用し、文字のサイズも調整するようにしてください。
テンプレートを使う際の注意点
便利なテンプレートですが、注意点もいくつかあります。これらの注意点を踏まえて利用することで、より効果的にテンプレートを活用し、質の高いマニュアルを作成することができます。
目的に合わない場合がある
全ての項目が用意されていない場合や、目的にそぐわない場合もあるので注意が必要です。
テンプレートはあくまでも雛形であり、全ての業務に適しているわけではありません。テンプレートを使用する際には、目的に合っているか、必要な項目が全て揃っているかを確認しましょう。もし、合わない部分があれば、自社の業務に合わせてカスタマイズする必要があります。
必要な情報の追加
テンプレートに不足している情報がある場合は、独自に追加して補完しましょう。
テンプレートには、一般的な項目が用意されていますが、業務内容によっては、追加で項目が必要になる場合があります。必要な情報が不足している場合は、独自に項目を追加して、より詳細なマニュアルを作成しましょう。
例えば、業界特有の専門用語や社内用語の説明、具体的な事例などを追記することで、理解を深めることができます。
定期的な更新
業務内容が変わる場合もあるため、マニュアルの定期的な更新が必要です。
業務内容や環境の変化に合わせて、マニュアルの内容を更新する必要があります。定期的に見直しを行い、必要に応じて修正や追加を行いましょう。また、作成したマニュアルを実際に使用してみて、分かりにくい点や改善点があれば、積極的に修正しましょう。
効率的なマニュアル作成を目指して
業務マニュアルは、業務の効率化や標準化に役立つ重要なツールです。テンプレートを活用することで、時間と労力を大幅に削減し、効率的にマニュアルを作成することができます。
テンプレート選びから作成、そして定期的な見直しまで、適切な手順を踏むことで、より効果的な業務マニュアルを作成できます。作成したマニュアルを有効活用することで、従業員全体のスキルアップ、業務の質向上、そして企業の成長に繋げていきましょう。
まとめ
この記事では、業務マニュアル作成の重要性と、その効率化に役立つテンプレートの選び方および活用方法について詳しく説明しました。
業務の標準化、品質向上、人材育成の効率化、属人化の防止といった多くのメリットを享受できるため、マニュアル作成は企業運営に欠かせません。特に、テンプレートの活用は時間と労力を大幅に削減し、質の高いマニュアル作成を可能にします。
効果的な業務マニュアルの作成においては、テンプレートの選定やカスタマイズが重要です。しかし、初めてマニュアルを作成する場合や時間が限られている場合、効率的なマニュアル作成や管理、運用が難しいこともあります。そんな時は、マニュアル作成管理ツールの導入がおすすめです。
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