相見積もりとは?ポイントやチェック項目・手順を解説

商品やサービスの購入や作業の依頼にあたって行われるのが、相見積もりです。特に、企業の引っ越しや社内工事、設備導入など、大きな金額が動く場合には、必ず相見積もりが取られます。ただし、相見積もりは単に取れば良いというものではなく、ポイントを押さえたチェックが重要です。

今回は、相見積もりのポイントやチェック項目、手順を詳しく解説します。相見積もりを取る際の参考にしてください。

目次

相見積もり(あいみつもり)とは

相見積もりとは、商品やサービスを購入したり、作業を依頼したりする際に、複数の業者から見積もりを取ることを指します。

一社だけの見積もりでは、その価格が適正かどうかや、サービス内容が充実しているかどうかを判断するのは難しいです。そこで、複数の業者から見積もりを取る相見積もりが行われます。これにより、価格やサービス内容などを比較し、より良い条件での契約が可能となります。

相見積もりのメリット

では、相見積もりを取ることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、相見積もりに期待できる4つのメリットを見ていきます。

メリット1: 優先度の高い要件が明確になる

相見積もりでは、商品の購入や作業の依頼にあたって、自社にとって優先度の高い要件を明確にすることができます。条件を整理し、その内容を比較することで、自然と「ここは譲れない」「ここはコストカットのため削ってもいい」といった優先度が見えてきます。

優先度が明確になることで、目的に合った最適な商品やサービスを選びやすくなります。

メリット2: コストダウンの可能性

相見積もりを取ることで、商品の購入や作業にかかるコストを低く抑えられる可能性があります。複数の業者から見積もりを取ることで、まず適正価格を把握し、過剰な料金を提示する業者への依頼を避けることができます。

さらに、相見積もりによって業者同士に競争意識が生まれ、低コストでの見積もりや交渉による値下げを引き出しやすくなります。

メリット3: 相手先の信頼性を事前に確認できる

相見積もりの際の対応を通じて、実際に商品を購入したり作業を依頼したりする前に、業者や担当者の信頼性を確認することができます。期日を守らなかったり、対応が悪かったりする業者は信頼性が低く、依頼を避けるべきです。一方、信頼できる業者や担当者だと感じた場合には、それが依頼先選定の大きなポイントになります。

メリット4: 不正取引のリスク予防

相見積もりを取ることは、自社における不正取引の防止にもつながります。複数の業者から相見積もりを取ることで、公正性や公平性が保たれやすくなります。

自社と業者の間に不正な取引があれば、会社の信頼が失われる可能性があります。そのリスクを避けるためにも、相見積もりは重要な手段です。

相見積もりを取る際のポイント

相見積もりを取る際には、以下の3つのポイントに注意しましょう。

ポイント1: 希望する予算や納期を明確に伝える

相見積もりを依頼する際には、希望を明確に業者に伝えることが重要です。譲れない条件や予算、納期などを明確に示し、それが業者に対応可能な内容かどうかを確認してもらう必要があります。そのためには、見積もり依頼を行う前に、自社の希望を整理しておくことが求められます。

ポイント2: 同じ条件で比較を行う

相見積もりは、各業者に同じ条件で依頼することが大切です。異なる条件で依頼してしまうと、各業者のサービスやコスト、他社との比較が適切に行えなくなります。事前に条件を明確にまとめ、統一した条件で依頼を行いましょう。

ポイント3: 相見積もりを取ることを伝える

相見積もりを取ることは、事前に各業者に伝えるのがマナーです。

相見積もりであることを後から知らされると、業者側は良い印象を持たないでしょう。また、業者が商品販売や作業の準備を進めてしまう可能性もあります。トラブルを避けるためにも、相見積もりであることを最初に伝えることが重要です。

相見積もりを取る際のチェックすべき項目

相見積もりを取る際には、以下の3つの項目を重点的にチェックしてください。

1. 金額と内訳

見積もりで最も注目すべきなのが、金額とその内訳です。金額が予算に合っているか、内訳に希望する要件が全て反映されているか、削減できる部分がないかをしっかりと確認しましょう。金額だけに目を向けると、希望するサービスが内訳に含まれておらず、後から追加料金が発生する可能性もあります。

また、トラブルを避けるためには、見積もりの金額や内訳が明瞭な業者を選ぶことが重要です。曖昧な内容の見積もりは、後々トラブルを引き起こす可能性があります。

2. 有効期限

多くの場合、見積もりには有効期限が設けられています。有効期限を過ぎると、見積もり価格が変動する可能性があるため、各業者の見積もりの有効期限を必ず確認し、期限内に依頼するかどうかを決定しましょう。

3. その他の条件

その他の条件も、見積もりで確認しておきたい重要なポイントです。例えば、料金の支払い方法や納入期限、発注者が負担するものなどがあります。

記載されている条件の確認が不十分だと、後からトラブルが発生する恐れがあります。条件については、書面もしくは担当者と直接確認するようにしましょう。

相見積もりを取る際の手順

最後に、相見積もりを取る際の手順について説明します。相見積もりは、以下の4つのステップで進めます。

手順1: 発注・選定条件の決定

まずは、社内で発注要件や選定条件をまとめます。譲れない条件や、実現したい条件、避けたい条件、予算、納期など、自社のニーズを明確に整理します。ここで条件をうまくまとめることで、後の見積もり依頼がスムーズに進められます。

手順2: 見積もりの依頼先の決定・見積もり依頼

手順1で決めた選定条件に基づき、見積もりを依頼する業者を複数選定し、同じ条件で見積もりを依頼します。見積もり後のトラブルを防ぐためにも、各業者に納期や予算などのニーズをしっかり伝えておくことが重要です。

手順3: 価格・条件交渉

各業者から見積もりが届いたら、必要に応じて価格や条件の交渉を行います。価格交渉の際には、市場価格との比較や製造コストの確認を行い、交渉の余地があるかどうかを判断しましょう。また、期間や条件を調整することで、より有利な条件を引き出せる場合もあります。

手順4: 見積書の比較・契約先の決定

社内で、条件交渉後の見積書や業者の対応を比較し、契約先を決定します。契約が決まったら、契約を締結します。また、契約しなかった業者には、断りの連絡を入れることがマナーです。その際には、理由と感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

見積もり後の対応とマナー

断り方のポイント

見積もりを依頼したものの、契約に至らなかった場合は、丁寧に断りの連絡を入れることが重要です。断りの連絡をする際には、以下の点を心掛けましょう。

  • 丁寧な言葉遣い: 相手に対して敬意を持ち、丁寧な言葉を使うことが大切です。
  • 具体的な理由: 断る理由を具体的に説明することで、相手も納得しやすくなります。
  • 今後の取引の可能性: 断りの際に、今後の取引の可能性を示すことで、サプライヤーとの良好な関係を維持できます。

これらのポイントを押さえることで、断りの連絡をスムーズに行い、サプライヤーとの関係を良好に保つことができます。

値引き交渉の注意点

他社の見積もりを過度に利用して値引きを迫る行為は避けましょう。公正な交渉を心掛けることが大切です。相見積もりは、競争を促進し、より良い条件を引き出すための有効な手段ですが、他社の見積もりを過度に利用して値引きを迫る行為は、サプライヤーとの信頼関係を損なう可能性があります。公正な交渉を行うことで、長期的な取引関係を築くことができます。

適正な取引を心掛ける

相見積もりは競争を促進する手法ですが、適正な取引を心掛けることで、長期的な信頼関係を築くことができます。相見積もりは、企業にとって有利な取引条件を引き出すための有効な手段ですが、公正な競争を促すためのツールとして利用することが重要です。適正な取引を心掛けることで、サプライヤーとの信頼関係を築き、長期的な安定した取引関係を維持することができます。

まとめ

相見積もりは、より有利かつ安心できる条件で業者に依頼を行うために有効な手段です。会社の設備や備品の購入、作業の依頼に際しては、トラブルリスクを避けるためにも、必ず相見積もりを取り、今回ご紹介したポイントをしっかりとチェックするようにしてください。

また、工事や商品の購入だけでなく、ビジネスツールの導入においても相見積もりを取ることをおすすめします。ビジネスツールには、セールスイネーブルメントツールやSFA、CRM、MAなど多様な種類があり、製品も多数存在します。自社に適したビジネスツールを導入する際には、自社のニーズを明確にした上でツールの候補を選び、相見積もりを基に選定を行うと良いでしょう。

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