マインドマップとは?作成メリットやポイント、おすすめアプリを紹介

マインドマップは、ビジネスやスポーツなどあらゆる事柄に関するアイデア創出に効果的な思考法として知られています。日本では、大谷翔平選手がマインドマップの進化形であるマンダラートを実践していたとして、近年特に注目されるようになりました。
そんなマインドマップは、具体的にどのような効果を持つのでしょうか。また、どのように作成すれば良いのでしょうか。
今回は、マインドマップについて詳しくご紹介します。

目次

マインドマップとは

まずは、マインドマップとはどうようなものを指すのかご説明します。

マインドマップは思考の可視化

マインドマップとは
脳内の思考を可視化していく思考法のこと。理解や発想、記憶を促す効果があるとされる。

マインドマップは、思考法の一種です。脳内の思考を紙に書いて表現し、情報を整理していくことで、自身の思考に対する理解を深め、発想を促進します。
具体的には、まずメインとなるテーマを描き、そこから枝(ブランチ)を伸ばして、連想する事柄を次々に繋げていきます。脳内の地図のような形に仕上がることから、「マインドマップ」と呼ばれます。

マインドマップは、1970年代に活躍したイギリスの作家トニー・ブザンによって提唱されました。とはいえ、マインドマップのように思考を可視化する思考法は、3世紀には既に当時の思想家や哲学者によって行われていたようです。
近年では、マインドマップの有効性に注目が集まり、ビジネスやスポーツ、学習などあらゆる場面で一般的にマインドマップが用いられるようになりました。この流れによりマインドマップのためのツールも多数開発、リリースされています。

マインドマップの型

マインドマップに定められた型というものはありません。ここで一般的な型を4種ご紹介しましょう。

放射状型
中央にメインテーマを描き、そこから放射状に連想する事柄を繋げていく。
ツリー型
上部にメインテーマを描き、そこから下へ下へと、木の枝が伸びるように連想する事柄を繋げていく。
右派生型
左側にメインテーマを描き、そこから右方向へと連想する事柄を派生させていく。
組織図型
上部にメインテーマを描き、組織図のように、下へ行くほど細かく分類しながら、連想する事柄を派生させていく。

これら以外にも、円形や魚の骨の形に思考を派生させる型や連想する事柄をひたすら繋げていくタイムライン型も存在します。
マインドマップは型にとらわれず自由な表現で行うのが好ましいですが、初心者は既存の型からやりやすいものを選んで始めるといいでしょう。

マインドマップを作成するメリット、効果

マインドマップの作成には、「発想力」「記憶力」「理解力」「意思決定能力」を高める効果があると言われています。

メリット1 発想力の向上

マインドマップの作成は、発想力の向上に有効です。頭の中で考えるだけでは、関連性の低い思考を忘れたり排除したりと、人は全ての思考を俯瞰的に見ることができません。それでは、発想の源が限定されてしまいます。
しかし、さまざまな思考を関連付けて視覚化すれば、より多くの思考を発案の源として利用できます。さらに、それらを全体像として見ることで新しいアイデアが生まれることもあるでしょう。
マインドマップでは、思考の有効利用が可能なのです。

メリット2 記憶力の向上

自分の思考を可視化することで、思考の関連性や全体像がよくわかるようになることから、マインドマップは記憶力の向上にも役立ちます。人は、事柄と事柄を結びつけることで、記憶を導き出しやすくなるためです。また、色やマークを多様することにより視覚的なイメージが残ることも、記憶力向上に繋がります。
そのため、受験勉強や昇進試験などの勉強においても、マインドマップは有効です。

メリット3 理解力の向上

マインドマップは、理解力を向上させる目的でも利用されます。
さまざまな事柄や思考を関連付けて記入していくことで、それぞれの関連性を改めて把握し、テーマ全体への理解を深められるためです。
また、マインドマップをグループやチームで利用すれば、相手への理解を深めることもできます。

メリット4 意思決定能力の向上

マインドマップでは、複雑化した思考をほどき、具体化することができます。すると、複雑化していた時にはどうしていいかわからなかった事柄に対する対処法が見えてきます。問題から派生する細かな要素を具体的行動により潰していけば、問題は解決へと動くでしょう。
このように、行動するための意思決定能力を向上させることも、マインドマップのメリットです。

マインドマップを作成する際のポイント

マインドマップの作成は、自由に楽しく進めることが基本です。ただし、以下の5つのポイントを押さえておけば、よりわかりやすく自身の思考を視覚化することができます。

①マインドマップには無地の用紙を横長に使う

マインドマップ作成には、無地の用紙を横長に使うのが基本です。罫線やイラストなどが書かれている紙では、思考がそれらに影響を受けてしまうためです。自由に広く用紙を使うことが、思考の連想には大切です。
また、じっくりと物事を考えたい時には大きい用紙を、簡単に思考を整理したいなら小さめの用紙をも使うといいでしょう。

②メインブランチとサブブランチを使い分けて

マインドマップでは、メインブランチとサブブランチをうまく使い分け、思考を整理していきます。メインブランチは中央から派生した第一層目の「思考のまとまり」を表し、サブブランチは第一層目の「思考のまとまり」から派生する第二層目の「思考の要素」を表します。
「思考のまとまり」であるメインブランチは太く個数を絞って書き出し、そこから自由にサブブランチを繋げていくやり方が、マインドマップの基本です。
また、ブランチは曲線で描くようにしましょう。曲線は絵的で美しく、柔軟に入れ込むことができます。

③構造と自然な思考の両方を意識

マインドマップを思考の整理として役立てるには、マップの構造化が必要です。好きに連想して書いていくのもいいですが、無茶苦茶に思考を書いていってしまうと、思考がうまく整理できない可能性があります。
メインブランチとサブブランチを使い分けることである程度の構造化は可能ですが、自身が見やすく理解しやすいよう、簡単なルールのもとでマインドマップを作成するといいでしょう。
また、ある程度作成が進んだら俯瞰で見て、全体的な構造を確認しましょう。

④簡潔な言葉で

マインドマップは、ブランチに沿うように思考を言葉で書いていきます。この時、ブランチに添える言葉は簡潔なものを選びましょう。
長い文章で表現してしまっては、全体が見にくくなり、創造の柔軟性も損なわれてしまいます。

⑤視覚的な見やすさを意識

マインドマップは、全体像を見た時にひとつの絵になるように、視覚的な見やすさや美しさを意識することも大切です。色や文字の強弱、マーク、イラストなどを盛り込み、中央のセントラルイメージにもこだわりましょう。
例えば、メインブランチは太く文字も大きめにする、内容に合わせたマークや色をブランチに付けるなど。
視覚的な見やすさや美しさは、発想力や記憶力、理解力にも結びつきます。

マインドマップアプリの選定ポイント

マインドマップは手書きが基本ですが、手書きでは作成の時と場所が限定されてしまいます。そこで登場したのが、マインドマップアプリです。
マインドマップアプリはスマホでも利用することができ、アプリならではの高い利便性や操作性、表現力により、日常的なマインドマップ作成をサポートしています。
ここでは、数あるマインドマップアプリの中から自分に合ったものを選定するためのポイントを3点挙げていきましょう。

ポイント1 目的に合った機能が搭載されているか

マインドマップアプリを選定する時には、マインドマップを作成する目的を明確にし、目的に合った機能を持つアプリを選びましょう。
例えば、プロジェクトの一環として複数人で利用するなら共同編集ができるもの、外部システムのデータを利用したい場合にはシステム連携機能があるものを選定する必要があります。個人の思考整理に使うのならば、デザインや簡易性で選ぶのもいいでしょう。

ポイント2 編集の自由度は高いか

マインドマップは、色やマーク、強弱の変化を効果的に用いることでよりオリジナリティが増し、脳に働きかけます。単調なマインドマップでは、楽しく作成することができず、脳への刺激も単調で、マインドマップとしての十分な効果は得られないでしょう。
これは、アプリでマインドマップを作成する場合も同様です。よって、マインドマップアプリは編集の自由度が高いものを選んだ方がいいでしょう。中にはマインドマップの型や背景を変えられるアプリや手書き対応しているアプリもあるので、好みのものを選定しましょう。

ポイント3 料金は希望と合っているか

マインドマップアプリには、有料のものと無料のものが存在します。基本機能は無料でオプションが有料という料金形態のものが多いようです。
マインドマップを継続して利用していくにあたり、料金と予算が合っているかどうかは重要な要素です。無料アプリでも十分使えますが、よりマインドマップ作成の自由度を上げるためには課金が必要になることもあるため、求める機能と料金の兼ね合いは事前に確認しておきましょう。

おすすめのマインドマップアプリ

マインドマップアプリは数多くリリースされています。ここではおすすめのマインドマップアプリとその特徴をご紹介しましょう。

XMind

XMindは10年以上マインドマップサービスを提供し、さまざまな賞を受賞してきたアプリです。シンプルな操作性で使いやすく、約30種のテンプレートと6万点以上のアイコンを備える装飾機能により、視覚的に優れたマインドマッピングを叶えます。
タスク情報の管理機能やプレゼンテーション機能、共同編集機能を搭載する他、連携・出力機能にも長けており、ビジネスでの仕様に最適です。また、ブレインストーミング機能も搭載され、自身の思考整理にも役立ちます。

XMindの特徴

・スタイリッシュなデザイン性と多様なテンプレート
・タスク管理やプレゼンテーションに使えるビジネス対応
・個人の思考整理はブレインストーミング機能で
・Office文書、PDF等多様な出力形式
・無料プランと有料プラン(¥13,036)あり
・iOS、Android対応

https://jp.xmind.net/

MindMeister

MindMeisterは、1400万人以上が利用するクラウド型のマインドマップアプリです。作成データは自動保存され、グループ内でのシェアも簡単に行えます。
スライドショー形式のプレゼンテーション機能やタスク管理・プロジェクト管理機能を搭載。マインドマップのテンプレートも多様で、アイコンやカラーの設定だけでなく、画像や動画も埋め込めます。
MindMeisterはウェブを通して複数人で使用しやすいのが特徴で、テレワークでの活用にもおすすめです。

MindMeisterの特徴

・クラウド型で管理がしやすい
・共同使用に長け、テレワークにも
・画像・動画に対応し、マインドマップ作成の自由度が高い
・PDFもしくはPNG形式、Office文書へエクスポート可能
・無料プランと有料プラン(パーソナル¥540、プロ¥940、ビジネス¥1,410)あり
・iOS、Android対応

https://www.mindmeister.com/ja/mind-maps/apps-download

まとめ

思考を視覚化し整理・理解することは、人間のパフォーマンスを引き出すことに繋がります。マインドマップは単純な思考法ではありますが、実際にやってみれば、そのメリットを実感できるでしょう。
頭のモヤモヤが晴れない方や発想力の低下に悩んでいる方、また仲間との理解を深めたい方は、一度マインドマップを作成してみてはいかがでしょうか。認識していなかった自身の思いがマインドマップで見えてくるかもしれません。

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