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    新入社員向けオンライン研修の導入メリットや効果を解説

    オンライン研修のイメージ

    新入社員の育成にあたって、研修は必須のプログラムです。
    少し前までの新入社員研修は、集団研修やOJT研修で行われるのが一般的でした。しかし、近年の新入社員研修は、オンラインシフト率が上昇しています。なぜなら、オンライン研修にはオンラインならではのメリットがあるためです。
    そこでこの記事では、新入社員研修のオンライン化について、メリット・デメリットや導入ポイント、進め方などを詳しくご紹介しましょう。

    目次

    新入社員研修の目的とは?

    社員研修の風景

    新入社員研修のオンライン化に触れる前に、まずは新入社員研修の目的を再確認しておきましょう。
    新入社員研修は、主に以下のようなことを目的に実施されています。

    新入社員研修の目的

    • 社会への参加意識、社会人としての自覚向上
    • 自社の経営理念や事業内容に対する理解
    • 実践的な業務知識の学習
    • ビジネスマナーや行動規範を身につける
    • 思考力や対応力の向上
    • 人間関係の構築

    新入社員研修では、具体的な業務知識だけではなく、社会への参加意識やビジネスマナー、人間関係など、社会人にとって必須となるあらゆる考えやスキルを身につけていくことになります。
    つまり新入社員研修は、「社会人としての基礎」と「自社社員としての基礎」を養うために行われているのです。
    また、経済産業省は社会人に必要な力として、「社会人基礎力」を掲げています。この「社会人基礎力」とは、3つの視点と12の要素で構成されます。

    社会人基礎力3つの視点

    ①どう活躍するか(目的)
    ②どのように学ぶか(組み合わせ)
    ③何を学ぶか(学び)

    社会人基礎力12の要素

    考え抜く力(シンキング) ① 課題発見力
    ② 計画力
    ③ 創造力
    チームで動く力(チームワーク) ④ 発信力
    ⑤ 傾聴力
    ⑥ 柔軟性
    ⑦ 状況把握力
    ⑧ 規律性
    ⑨ ストレスコントロール力
    前に踏み出す力(アクション) ⑩ 主体性
    ⑪ 働きかけ力
    ⑫ 実行力

    経済産業省の資料では、このような3つの視点と12の要素をバランスよく身につけることが、自らキャリアを切り開いていく上で必要だとされています。
    新入社員研修においては、上記の「社会人基礎力」を身につけることを目的に、プログラムを組むのもひとつでしょう。

    新入社員研修をオンライン化するメリット・デメリット

    eラーニング

    オンライン研修のメリット・デメリット

    少し前までは、新入社員研修は集団研修やOJT研修で行われるのが通常でした。しかし、2020年の新型コロナウイルス感染拡大により状況は一変し、多くの企業が新入社員研修のオンライン化を実行したと言われています。
    では、新入社員研修のオンライン化には、感染対策以外にどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

     

    新入社員研修オンライン化のメリット

    • コスト削減が可能
    • 場所や時間を制限されない
    • 自分のペースで学習が可能

     

    新入社員研修オンライン化のデメリット

    • モチベーション・エンゲージメント(会社への愛着)を向上させにくい
    • コミュニケーションが取りづらく人間関係を構築しにくい
    • 講師から新入社員の状況が把握しにくく、指導・管理がしにくい

     

    オンライン研修では、研修場所の確保が不要です。さらに研修のための準備も簡略化できるため、コスト削減が叶います。また、場所や時間を制限されずに新入社員が自らのペースで学習できるというのもメリットでしょう。
    一方で、モチベーションやエンゲージメントを保ちにくかったり人間関係を構築しにくかったりと、オンライン研修には直接人と接触しないが故のデメリットが存在します。講師と新入社員とのコミュニケーションも取りにくいため、学習状況の把握や円滑な疑問解決には課題があると言えるでしょう。

    オンライン研修と集団研修の比較

    次に、オンライン研修と集団研修のメリットとデメリットを比較してみましょう。

    オンライン研修 集団研修
    コスト かからない(初期費用は必要) かかる
    場所・時間 制限なし 制限あり
    モチベーション 保ちにくい 保ちやすい
    コミュニケ―ション 取りにくい 取りやすい
    学習のペース 自分のペースで学習可能、反復学習も 周りと合わせなければならない、反復学習は難しい
    講師による指導・学習管理 直接の指導や理解度の管理がしにくい(データによる進捗管理はしやすい) 直接の指導や理解度の管理がしやすい
    人間関係の構築 構築しにくい 構築しやすい
    エンゲージメント(会社への愛着) 向上しにくい 向上しやすい

    このように、オンライン研修と集団研修には、それぞれのデメリットを補い合うメリットがあります。そのため、それぞれの研修におけるデメリットを軽減するためには、研修内容によってオンライン研修と集団研修をうまく組み合わせることも有効です。

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    オンライン化するにあたってのポイント

    テレビ会議

    前述のメリットとデメリットを鑑みると、新入社員研修は、オンライン研修と集団研修を組み合わせて行うのが理想です。しかし、コストやコロナ禍の影響を考えるとそれは難しく、現在はオンライン研修を中心とした新入社員研修を行うことが推奨されています。
    そこで、オンライン研修のデメリットをフォローするためにも、新入社員研修のオンライン化は、以下のようなポイントを注視して進めましょう。

    1.モチベーションを保つプログラム構築

    オンライン研修では、新入社員は個々で研修を受けることになり、時間や場所の制限もないため、モチベーションを保つのが困難です。そのため、オンライン研修ではモチベーションを保ちやすいようなプログラムを構築しておくことが大切です。
    例としては、単独で学ぶe-ラーニングプログラムだけではなく、カメラオンでの配信研修を行ったりディスカッションやグループワークを課したりといったことが挙げられます。
    また、受講する新入社員の集中力を保つためには、1時間程度で時間を区切るなど、メリハリをつけたスケジュール管理も有効でしょう。

    2.コミュニケーションプログラムを積極的に

    オンライン研修では直接人と触れ合わないため、人間関係を築いたりエンゲージメントを向上させたりすることが困難です。しかし、新入社員同士、または先輩社員や上司とのコミュニケーションプログラムを研修に組み込んでおけば、それらは人間関係の構築やエンゲージメントの向上に役立ちます。そのため、前述のようなディスカッションやグループワークは積極的にオンライン研修に組み込んでおくと良いでしょう。
    オンラインを通して研修の段階で面識ができれば、その後現場に配属された時に新入社員はスムーズに馴染むことができ、延いては業務の効率化にも繋がります。

    3.任せっぱなしは×、サポート体制は万全に

    オンライン研修では、e-ラーニングのようにパソコンと向き合ってプログラムをひたすらこなしていくだけというケースも多いですが、新入社員の自主性に任せっぱなしは良くありません。プログラムをこなしていても、実際には研修内容が頭に入っていなかったり、疑問を解消できていなかったりする可能性があります。研修内容の失念や疑問の未解消は、実務でのミスに繋がります。
    よって、オンライン研修では講師によるサポート体制を万全にしておく必要があります。講師に直接質問できるチャットツールを導入したり、復習課題を出して課題に対する評価を講師が行ったりと、講師が新入社員の学習状況を管理・指導できるような仕組みが必要でしょう。

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    オンライン化の具体的な進め方

    デスクトップパソコン

    最後に、新入社員研修オンライン化の進め方に触れておきましょう。
    新入社員研修のオンライン化は、以下のような工程を経て行います。

    1.通信機器・環境の整備

    まずは、各新入社員の通信機器と環境を整える必要があります。カメラ付きのパソコンやヘッドホンセット、ネット環境は最低限必要でしょう。
    ただし、通信機器と環境を整備するとなると、当然コストがかかるため、予算との兼ね合いが重要です。

    2.ツールの選定

    オンライン研修にどのツールを使用するのか選定を行います。
    対面での研修であればzoomに代表されるようなミーティングツール、パソコン画面での学習ならe-ラーニングツール、講師との進捗連絡ならチャットツールなどといったように、オンライン研修に役立つツールは多数存在します。
    また、実務のノウハウを研修として学ぶのであれば、マニュアルツールを導入するのもひとつでしょう。マニュアルツールは新入社員の教育だけでなく、既存社員のスキルアップにも有効です。

    3.研修の仕分け

    研修には、オンラインにすることでより良い成果を期待できるものとそうではないものがあります。全ての研修をオンラインにすればいいというものではありません。そのため、ツール選定と同時進行で、オンライン研修にできるものとできないものを精査していく必要があります。
    ツールの機能と照らし合わせながら仕分けを行い、オンラインに適さないものは他の方法を検討しましょう。

    4.研修内容・研修資料の再構築

    オンラインに移行する研修の仕分けを行ったら、その研修の内容や資料の再構築を行います。既存の研修内容・資料のままでは、オンライン研修による効果が十分でなくなる可能性があるためです。オンラインで学習した時により理解がしやすいよう、内容と資料に手を加えていきましょう。

    オンライン研修のツールとプログラムが整えば、テストを経て運用に入っていきます。
    しかし、特に導入してすぐの段階ではさまざまなトラブルが起こることが予想されるため、あらゆるトラブルに対応できるテクニカルスタッフを置いておいた方が良いでしょう。
    また、新入社員へのオンライン研修に関するテクニカルレクチャーを最初に行っておけば、トラブルが発生しにくくなる上、オンライン研修に慣れていない新入社員も安心して研修に臨めます。

    まとめ

    新入社員研修のオンライン化についてご紹介しました。
    今後、新入社員研修に限らず、多くの研修や会議がオンライン化されていくと予想されます。研修や会議のオンライン化は初期費用こそかかるものの、長期で見ればコストカットにも業務効率化にも繋がるため、企業は導入を検討すべきでしょう。
    ただし、オンライン研修の導入を成功させるためには、オンライン研修のメリット・デメリットを理解した上で、ポイントを押さえたシステム構築が必要です。特にツール選定や研修内容の再構築は慎重に行うようにしましょう。

     

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