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    リードミー (README)とは?|マニュアルとの違いや特徴・種類など解説

    ソフトウェアを購入すると、「Readme」というファイルが付いてくることがあります。ファイル名は「README」と表記されていることが多いかもしれません。

    この記事では、Readmeの役割、マニュアルとの違い、そしてよく記載される内容について説明します。Readmeの作成を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

    目次

    Readme(リードミー)とは

    Readmeとは、ソフトウェアを購入する際に添付されている、ソフトウェアの利用前に読んでおくべき内容が記載されたファイルのことです。ソフトウェアの説明書と理解しても問題ありません。

    利用者にまず初めに目を通してほしい内容であるため、「読んで!」という意味で「Readme」と名付けられています。

    ファイル名を一覧表示した際に上部に表示させるために、大文字表記の「README」が一般的ですが、「Readme」や「readme」という表記でも問題ありません。日本では「README」ではなく「お読みください」というファイル名の場合もあります。

    Readmeとマニュアルの違い

    Readmeはソフトウェアの説明書ですが、似たものにマニュアルがあります。

    取扱説明書をマニュアルとも呼ぶので、両者は似ていますが明確な違いがあります。Readmeは主にソフトウェアの利用に関する情報を提供しますが、マニュアルには取扱説明書以外にも、行動規範を記した規範マニュアル、業務の全体像や進め方を記した業務マニュアル、教育用の教育マニュアルなど多くの種類があります。

    また、マニュアルは業務の効率化やコストダウン、教育などの目的で作成されるもので、ソフトウェアを適切に利用するために作成されるReadmeとはその役割も異なると言えます。

    Readmeに記載される内容

    Readmeがソフトウェアの説明書であることは理解しましたが、具体的にはどのような内容が記載されているのでしょうか?

    Readmeに記載する内容には決まったルールはありません。そのため、全てのReadmeに同じ内容が書かれているわけではありませんが、代表的な内容を以下に紹介します。

    概要説明・機能

    ソフトウェアの概要や機能を説明します。機能が多い場合は、代表的な機能のみを説明しても構いません。概要説明では、ソフトウェアの利用目的や使用することで得られる効果を明確にすると良いでしょう。

    使用環境

    Windowsのみ、Macのみなど、ソフトウェアが使用可能なOSに条件がある場合は、その旨を記載します。この表記がないと、ユーザーが混乱してしまうためです。OSのバージョンによって異なる場合は、対応バージョンについて詳しく説明します。使用環境に関する記載は、Readmeのボリュームが増えても省略してはいけません。

    使い方

    ソフトウェアの使用方法を分かりやすく簡潔に記載します。全ての機能を記載すると量が多くなる場合は、Readme以外に操作説明書または操作説明ページを用意し、ここでは代表的な機能の使い方のみを説明してください。あまりに長いReadmeは、最後まで読まれない可能性があります。

    インストール方法

    ソフトウェアのインストール方法とアンインストール方法を説明します。ソフトウェアのインストールに慣れている人には不要かもしれませんが、利用者は多岐に渡るため、初心者にも分かりやすいように記載する必要があります。また、一般的なソフトウェアと操作が異なる場合は、その点を強調して伝えましょう。

    作者・ライセンス

    トラブル発生時や問い合わせのために、ソフトウェアの作者を記載します。問い合わせ先のEメールアドレスやサイトURLも表示してください。また、ライセンス表記も必ず行いましょう。

    FAQ

    過去に受けた質問とその回答をまとめておくと、ユーザーが自分で問題を解決できる場合があります。問い合わせ件数を減らす効果が期待できるため、用意しておくと良いでしょう。

    今後の計画

    今後削除または追加が予定されている機能などを提示しておきます。この項目があることで、ユーザーはソフトウェアを長期的に利用するメリットを見極めることができます。他のサービスへのユーザーの流出を防ぐためにも必要な項目です。

    Readmeによく使われるファイル形式

    Readmeは基本的にテキスト形式(.txt)で作成されます。

    テキスト形式は誰でも読みやすく、特別なソフトを用意しなくてもほとんどの環境で確認可能です。テキストファイルは互換性が高く、幅広い環境で利用できますが、文字しか扱えません。また、ファイルサイズが非常に小さいという特徴もあります。Readmeはソフトウェアを利用する全ての人が気軽に読めるものである必要があるため、テキストファイルが使用されているのです。特別な理由がない限り、テキストファイルを使用してReadmeを作成してください。

    Readmeの作成方法

    Readmeの内容やファイル形式について説明しました。ここからは具体的なReadmeのテンプレートや作成時の注意点を確認しましょう。

    Readmeのテンプレート

    Readmeの簡単なテンプレートは下記のとおりとなりますので、参考にしてください。

    ソフト名 ソフトウェアの正式名称を記載します。ユーザーが検索したり、問い合わせを行う際に必要となります。
    製作者 ソフトウェアの開発者または開発チームの名前を記載します。必要に応じて、担当者名を含めることもあります。
    ライセンス ソフトウェアの使用許諾条件を明記します。オープンソースの場合は該当するライセンスの種類(MIT、GPLなど)を記載します。
    開発環境 ソフトウェアの開発に使用した言語やフレームワーク、開発ツールなどの環境情報を記載します。
    動作環境 ソフトウェアが動作するための必要条件を記載します。対応するOS、必要なハードウェアスペック、依存するライブラリやソフトウェアのバージョンなどを明記します。
    バージョン 現在のソフトウェアのバージョン番号を記載します。バージョン管理の一貫として、リリースごとの更新内容を含めることもあります。
    最終更新日 Readmeの最終更新日を記載します。最新情報であることを確認できるようにするためです。
    ファイル名 配布されているファイルの名前やその拡張子をリストアップします。特に複数ファイルが存在する場合には重要です。
    同梱ファイル ソフトウェアに同梱されているその他のファイル(例:設定ファイル、ライセンスファイル、ドキュメントなど)を記載します。
    サイトURL ソフトウェアに関連する公式サイトのURLを記載します。ユーザーが最新情報や追加資料を確認できるようにするためです。
    E-mailなど連絡先 問い合わせ先のメールアドレスやサポート窓口の連絡先を記載します。ユーザーがトラブルや質問を解決できるようにするためです。
    ソフトウェアの概要 ソフトウェアの主な機能や目的についての簡潔な説明を記載します。ユーザーがソフトウェアの全体像を理解するのに役立ちます。
    動作条件 ソフトウェアの動作に必要な条件や環境を具体的に記載します。
    ファイル構成 ソフトウェアのディレクトリ構造やファイルの役割を説明します。ユーザーが必要なファイルを特定するのに役立ちます。
    インストール方法 ソフトウェアのインストール手順を詳細に記載します。初心者でも理解できるように、ステップバイステップで説明します。
    アンインストール方法 ソフトウェアのアンインストール手順を記載します。特に独自の手順が必要な場合は詳細に説明します。
    使用方法 ソフトウェアの基本的な使用方法や操作手順を記載します。よく使用される機能やショートカットキーなども含めると良いでしょう。
    免責事項 ソフトウェアの使用に関する免責事項を明記します。特に責任範囲やサポートの制限について記載します。
    転載について Readmeやソフトウェアに関する情報の転載に関する規定を記載します。許可が必要かどうかなどを明確にします。
    FAQ ユーザーからよく寄せられる質問とその回答を記載します。これにより、ユーザーが自己解決できるようにします。
    既存のバグ 知られているバグや制限事項を記載します。これにより、ユーザーが予期せぬ問題に遭遇した際の参考になります。
    改変履歴 ソフトウェアの更新履歴を記載します。特にバグ修正や新機能の追加についての詳細を含めます。

    上記は一例ですので、不要な項目があれば削除し、追加で必要な内容がないか確認してください。

    他のソフトウェアのReadmeを参考にするのも良いでしょう。

    Readme作成時の注意点

    Readmeは分かりやすく簡潔に記載する必要があります。ソフトウェアの利用者がReadmeに多くの時間を費やすことは少ないため、誰が読んでも理解しやすいようにし、長すぎない文章を心掛けましょう。これはソフトウェアの印象にも影響を与える部分ですので、無駄のない文章で記載してください。

    基本的に英語版と日本語版のReadmeを用意し、文章の内容だけでなく空白や改行を使って読みやすくすることが大切です。ソフトウェアと同じくらいの注意を払ってReadmeを作成しましょう。また、ソフトウェアの利用者が多岐に渡ることを考慮し、専門用語や難しい表現は避けるようにします。

    作成したReadmeは、客観的な意見をもらうために、可能であれば第三者に確認を依頼しましょう。ダブルチェックを行うことで、誤字脱字にも気付きやすくなります。

    Readmeの配置場所

    作成したReadmeは、テキストファイルとしてソフトウェアのインストールフォルダなどに保管します。ユーザーが最初に読めるよう、分かりやすい場所に配置しましょう。

    まとめ

    Readmeについての基本的な情報と、作成に必要な知識をお伝えしました。Readmeはソフトウェアを提供する上で欠かせない存在です。読みやすく分かりやすいReadmeを作成することで、ソフトウェアのイメージを向上させ、ユーザーからの信頼を集めましょう。

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