リファラル営業をご存知でしょうか。
リファラル営業は、効率的な営業活動を可能にする営業スタイルのひとつです。うまく活用することで、成約率を上げたり営業の生産性を高めたりすることができます。
今回は、リファラル営業について詳しくご紹介します。リード獲得や営業活動の非効率に課題を感じている企業の担当者は、ぜひご一読ください。
リファラル営業とは
リファラル営業とは、簡単に言えば紹介営業のことです。社外の担当者にリード(見込み顧客)を紹介してもらうことで、リードを獲得し、受注へと繋げます。
リファラル営業は受注率が高く、通常の営業活動よりもプロセスを短縮できることから、営業活動を効率化できる営業手法として多くの企業に取り入れられています。
リファラル営業のメリット
リファラル営業の活用は、営業活動の効率化に効果的です。その理由を、リファラル営業のメリットして3つ挙げていきます。
メリット1 リード獲得のための時間と労力をカット
企業は、リード(見込み顧客)を獲得するために、広告を打ったりメルマガを配信したり、さまざまな施策を行っています。この施策を実行するには、時間と労力が必要です。
しかし、リファラル営業では、リードを自社で獲得する必要はなく、確度の高いリードを人から紹介してもらえます。そのため、リード獲得に必要なあらゆる施策は不要になります。
リード獲得のための時間や労力をカットできることで、営業活動を効率化することが可能です。
メリット2 営業生産性向上
リファラル営業では、確度の高いリードを紹介してもらうことができます。そのため、確度の低いリードをアポイントや成約に繋げるよりも、効率的で確実に成果を出すことが可能になります。
これにより、営業の生産性はアップし、営業リソースが少なくても成果を出すことができます。
また、リファラル営業で確度の高いリードを紹介してもらえれば、今まで実績がなかった地域への販路拡大もしやすくなります。
メリット3 コスト削減
前述のとおり、リファラル営業では、リード獲得のための施策が不要になります。リード獲得のために通常行われる施策は、広告やDM、メルマガ、セミナー、展示会などさまざまなものがあります。そして、これらには人件費や広告費などの莫大なコストがかかります。
一方、リード獲得の施策が不要になるリファラル営業では、これらのコストがかかりません。コスト削減は、企業の利益向上に繋がります。
リファラル営業のデメリット
メリットばかりに思えるリファラル営業にもデメリットはあります。ここでは、リファラル営業のデメリットを2つ挙げていきます。
デメリット1 紹介されるリードの質に差がある
リファラル営業では、紹介されるリードの質に差が生じる点がデメリットです。
自社でリード獲得する場合には、一定の水準までリードを育成したうえで、リードを営業へと引き継ぐことができます。しかし、紹介型のリファラル営業の場合、リードの質や確度を自社で事前に管理することができません。
場合によっては、購入意欲のない話を聞くだけの顧客を紹介されることもあり得ます。本来、確度が高いとされるリファラル営業のリードの質に差があると、目標達成に向けたその他の施策も策定しにくくなります。
デメリット2 最適なタイミングで紹介してもらえるわけではない
リファラル営業をお願いしている社外の人たちには、自社の目標やスケジュールは関係ありません。リファラル営業でリードを紹介してもらう企業は、月末や期末近くに目標達成のためにリードを紹介してほしいと考えますが、そのタイミングで紹介を受けられるとは限らないのです。
リファラル営業では、紹介してもらうリードの質もタイミングもバラつきが出やすく、リファラル営業だけにリード獲得を期待するのは危険です。
リファラル営業の仕組み・方法
リファラル営業の仕組み・方法について解説していきます。リファラル営業は、以下のような流れで行われます。
①リードを紹介してほしい企業が、外部企業やフリーランスの営業担当者にリファラル営業を依頼する
②紹介担当者がリードを見つける
③紹介担当者がリードにアポイントを取り、企業とリードを結びつける
④企業は紹介担当者に報酬を支払う
企業は、関連する外部企業やクラウドソーシングサイト、リファラル営業支援サービスなどから紹介担当者を探し、リード紹介を依頼します。
依頼を受けた紹介担当者は、自身の人脈やイベント、ソーシャルネットワークなどを用い、リードを獲得していきます。
リファラル営業を成功させるポイント
リファラル営業を成功させ、営業成果を上げるには、ポイントを押さえたうえでリファラル営業を営業施策に取り入れることが大切です。
ポイント1 ターゲットを明確にする
リファラル営業を成功させるには、リードの紹介をお願いする人に、明確なターゲット像を伝えておくことが大切です。「自社の商品やサービスはどんな課題解決に効果的か」ということも共有し、紹介してもらうリードの質を保てるようにしましょう。
ターゲット像や自社商品情報の共有ができていない場合、紹介してもらった顧客とニーズが合わず、アポイントや成約へ進まない可能性があります。
ポイント2 紹介者とのコミュニケーションは丁寧に
リードを紹介してくれる担当者との信頼関係は、リファラル営業を成功させるために重要な要素です。
紹介者とは密にコミュニケーションを取り、「良い案件を紹介したい」と思ってもらえるような信頼関係を築く必要があります。こまめに連絡を盛り合い、情報を共有するようにしましょう。
ポイント3 リファラル営業はあくまでプラスアルファの手法
リファラル営業はリード獲得のプロセスを短縮できる効率的な営業方法ですが、紹介してもらったリードが必ず成約に結びつくわけではありません。また、どのタイミングで紹介してもらえるかも不確定です。
そのため、リード獲得をリファラル営業だけに頼らず、他の施策も同時進行しておく必要があります。
リファラル営業は、あくまでプラスアルファの手法と認識しておいてください。
リファラル営業に関連したサービス
ここからは、リファラル営業に関連したサービスを3つご紹介します。これらのサービスを利用することで、リファラル営業をより効率的に進めることができます。
1 マッチングサービス
リファラル営業を支援するサービスとして、リファラル営業専用のマッチングサービスがリリースされています。
このサービスは、リードを紹介して欲しい企業とリードを紹介したい人を繋げてくれるサービスです。副業としてリファラル営業を行っている人の登録が多く、企業はサービスの中で人脈を広げながら、リファラル営業を実現させることができます。
2 SFA、CRM、セールスイネーブルメントツール
SFAやCRM、セールスイネーブルメントツールは、営業活動やマーケティング活動をサポートするITツールです。営業や顧客に関する情報をツール上で共有できるので、リファラル営業にあたって重要な紹介担当者との情報のやり取りがスムーズに行えます。
3 ビジネスチャット
ビジネスチャットは、リファラル営業の紹介担当者とのコミュニケーションに役立ちます。
ビジネスチャットは、メールや電話に比べ手軽に情報共有ができるため活用しやすく、会話や通話のようにスピード感を持ったやり取りが叶います。
まとめ
リファラル営業は、うまく利用することで営業の生産性を上げ、必要コストを下げることができる営業方法です。営業効率化を目指すなら、営業施策のひとつとして導入を検討するといいでしょう。
ただし、リード獲得施策をリファラル営業だけに頼ることのないよう気をつけてください。
また、リファラル営業をはじめとしたあらゆる営業施策を管理するには、セールスイネーブルメントツールが役立ちます。セールスイネーブルメントツールを用いれば、営業に関するあらゆる施策を管理し、その貢献度を可視化することができます。
施策の貢献度がわかれば、課題を改善しやすくなり、営業活動はさらに洗練されたものになっていくでしょう。