新しい営業手法としてインサイドセールスが浸透し、訪問しない営業活動が増えています。その中でも、顧客に効果的にアプローチする方法として「問い合わせフォーム営業」という手法があります。問い合わせフォーム営業は、メール営業に比べて相手に読んでもらえる確率が高く、アポイントを取れる可能性も高まります。
この記事では、問い合わせフォーム営業の方法やメリット、コツ、そしてすぐに使える例文をご紹介します。問い合わせフォーム営業に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
問い合わせフォーム営業とは
問い合わせフォーム営業とは、企業のホームページに設置された「問い合わせフォーム」から営業を行うBtoB営業のことです。
以前は、テキストによる営業活動は主にメールで行われていましたが、問い合わせフォームを活用することで、これまでとは異なるアプローチが可能になります問い合わせフォームは企業にとって顧客からの連絡窓口であるため、メールよりも内容に目を通してもらえる確率が高くなります。
問い合わせフォーム営業のメリット
問い合わせフォーム営業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。メリットを理解した上で、導入を検討しましょう。
メリット1: 連絡先入手に時間をかけなくていい
問い合わせフォーム営業では、他の営業手法と異なり、連絡先の入手に時間をかける必要がありません。問い合わせフォームさえ用意されていれば、どの企業にもアプローチが可能です。
また、自社の商材にぴったりの顧客にのみアプローチできるため、効率的に営業活動を進められるでしょう。
メリット2: 開封率・返信率が高い
メールでの営業は、そもそもメールを見てもらうこと自体が難しいですが、問い合わせフォームに寄せられたメッセージは、メールよりも開封される確率が高く、必然的に返信率も向上します。
さらに、メールアドレスの入力間違いを防げるため、確実に顧客にメッセージを送信できるのです。
メリット3: 人材不足でも導入可能
問い合わせフォーム営業は、少ない労力で効率の良い営業活動が可能なため、人材不足の企業でも導入できます。今後の日本社会全体で予想される労働力不足への対策としても、効果的な手法と言えるでしょう。
問い合わせフォーム営業の返信率をアップさせるコツ
問い合わせフォーム営業は、顧客から返信が来ればファーストステップに成功したと言えます。ここでは、問い合わせフォーム営業の返信率を高めるためのコツを紹介します。
コツ1: 個別アプローチをする
メール営業でも同じですが、多くの企業に送られているような使い回しの文章では、顧客の心を掴むことはできません。顧客の企業情報をリサーチした上で、個別のアプローチであることが伝わるメッセージにしましょう。
「こちらに興味を持ち、リサーチをした上で連絡をしている」と感じてもらえれば、前向きにメッセージを読んでもらえる可能性が高まります。もちろん、個別アプローチには多くの時間がかかるため、メッセージ作成や送信作業を営業以外の担当に任せたり、外注したりする工夫も必要です。
コツ2: 顧客に興味を持ってもらうタイトルをつける
ビジネスメールでは、件名でメールの内容が分かるようにするのが基本ですが、問い合わせフォーム営業ではタイトルですべてが分かってしまうと、本文を読んでもらえないことがあります。
問い合わせフォーム営業のタイトルには、顧客の興味を引きつつ、内容をあまり明かさない書き方をするのが良いでしょう。例えば「〇〇についてのご相談」といったタイトルが適切です。直接関わりのある担当者名が分かっている場合は、宛先の担当者名も記載しましょう。
ただし、相手の興味を引こうとしてあまりにも奇抜なタイトルをつけると、逆に失礼にあたるので注意が必要です。
コツ3: 自己紹介と連絡した意図を伝える
問い合わせフォームから営業メッセージを受け取った相手は、少なからず不信感や困惑を抱いていることがあります。自分が何者であるかをはっきりと記載し、なぜアプローチをしているのかという連絡の意図を文頭で明らかにしましょう。
熱意を込めるあまり長文になると、最後まで読んでもらえない可能性があるため、できる限り簡潔な文章にします。
コツ4: 顧客が得られるメリットを伝える
連絡の意図からつながる部分ですが、自社の商材を導入することで顧客が得られるメリットを伝えましょう。メリットの説明には抽象的な表現を避け、数字を使った明確なアピールをしてください。
例えば「他社ではHPの閲覧件数が15%UPしました」「導入後、受注数が20%以上UPした企業が〇〇件あります」などです。このような表現にはインパクトと説得力があり、顧客に商材のメリットが明確に伝わるでしょう。
コツ5: 次にとって欲しいアクションを提示する
問い合わせフォーム営業で顧客の興味を引くことができたとしても、次に何をすれば良いのかが明確でなければ、多くの顧客はそのまま止まってしまいます。
「ぜひ一度お打ち合わせのお時間をいただけますと幸いです」などの一文を入れ、連絡先を記載したり、資料請求を促したりして、次のアクションを明確にしましょう。
コツ6: クレーム対応を考えておく
問い合わせフォーム営業を行うと、「問い合わせフォームを営業に使わないで欲しい」といったクレームを受けることもあります。クレームがメールでも電話でも、迅速に対応できるよう準備しておきましょう。
また、クレームのあった顧客に再度メッセージを送らないよう、しっかりと情報を共有することも重要です。
問い合わせフォーム営業の例文
問い合わせフォーム営業の例文は、業界や商材によって変わります。しかし、テンプレートがあるだけで文章が作りやすくなるでしょう。
ここでは、業界や商材に合わせて作り変えやすい典型的な問い合わせフォーム営業の例文を紹介します。
株式会社〇〇
営業ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。
私は株式会社△△の△△と申します。貴社のホームページを拝見したところ、弊社が展開している【商材名】がお役に立てるのではないかと思い、ご連絡させていただきました。
【商材名】の主な機能は下記の通りです。
- 機能説明+想定されるメリット
- 機能説明+想定されるメリット
- 機能説明+想定されるメリット
【商材名】は上記のようなメリットが期待できることから、これまで〇〇件の企業に導入いただいており、多くの導入先でホームページの集客率が〇〇%UP、受注率が〇〇%UPという実績があります。
もしご興味をお持ちいただけるようでしたら、ぜひ一度お打ち合わせのお時間をいただけますと幸いです。
その際には、他社様の導入事例をより詳しくご説明できればと思っております。
突然のご連絡で恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
署名
最後に、必ず自分の連絡先を記載しましょう。
まとめ
問い合わせフォーム営業の基本的な知識と、返信率を向上させるコツや例文をご紹介しました。
問い合わせフォーム営業では、多くの顧客情報の管理や営業担当同士の情報共有が重要になります。営業ツールやセールスイネーブルメントツールを導入し、効率良く、かつ間違いのない問い合わせフォーム営業を進められるようにすると良いでしょう。