成果の出る営業計画書はココが違う!書き方の失敗例についても解説

営業計画書は、すべての営業活動の指針となる重要な文書です。質の高い営業計画書が作成できれば、社員は営業活動が進めやすくなり、営業活動の効率化や成果向上による目標達成が期待できます。

では、質の高い営業計画書は、どのような内容でどのように作成すればいいのでしょうか。また、どんな点に気をつける必要があるのでしょうか。

今回は、営業計画書の書き方について詳しくご紹介します。「営業計画書の作成がうまくいかない」と悩む担当者の方は、ぜひ参考になさってください。

目次

営業計画書とは

営業計画書とは、営業目標や営業戦略、マーケット、ターゲット、関連する内部・外部要因など、自社の営業に関する情報とアクションを計画としてまとめた書類のことです。「自社の商品やサービスを、どんなターゲットにどんな方法で販売し、目標を達成するか」ということを、数値を用いながら具体的に提示します。

営業計画書を作成することで、社内で具体的な営業計画を共有できれば、組織全体が同じ方向性を持ち、効率的に営業活動を進めることができます。また、綿密な営業計画書は、内容の通りに営業活動を進めることで目標達成を可能にし、計画的で管理しやすい営業活動を叶えます。

営業計画書に入れる内容

営業計画書に記載される主要な内容としては、以下のような項目があります。

・営業ビジョン
・収益目標
・予算
・実施期間
・ターゲット顧客層
・営業戦略、戦術
・マーケティング戦略
・市場の状況、ポジショニング
・責任者、部門の組織構成
・リソース

営業計画書は、このような項目で構成されていきます。各項目は数値を使った具体的な内容になるよう心がけてください。

また、最近では、営業計画書のテンプレートをダウンロードできるウェブサイトやツールも多数あります。既存のテンプレート記載の内容で作成を進めていくというのも、営業計画書を効率的に作成するためのひとつの方法です。

営業計画書の書き方

営業計画書の書き方にはいくつか種類がありますが、ここでは具体的な数値の算出方法と戦略のもとになる顧客の分類方法についてご紹介します。
営業計画書は、これらの情報をもとに詳細を決め、作成していくことができます。

1 目標やリソースの割り出し

まずは、設定した目標と現在のリピート率や成約率、アポ取得率などを用い、営業計画における各目標値や必要なリソースを割り出していきます。
例を挙げてみましょう。

設定した目標:10万円の商品で売上目標1,000万円

現在の実績
・リピート率50%
・アポ取得からの成約率50%
・架電に対してのアポ取得率10%

この場合、目標達成のためには100個の商品を売らなければなりません。リピート率は50%なので、新規顧客に50個の商品を販売する必要があります。
アポ取得からの成約率が50%なので、50個の商品を売るには、100件のアポイントメントが必要です。また、架電に対してのアポ取得率が10%なので、100件のアポイントメントを取るには1,000件の架電が必要になります。

このように、リピート率や成約率を用い、順に逆算していくことで、目標達成のために必要な新規の見込み顧客数やアクション件数、および人員などのリソースを導き出すことができます。

2 見込み客を分類する

次に、現状抱えている見込み顧客をステータスごとに分類していきます。
グループ分けの例としては、以下のような方法があります。

・プロセスごとに細分化し、グループ分けする
「サイトにアクセスはあるが、連絡先がわからない顧客」「連絡先がわかっている顧客」「ニーズを把握している顧客」「アポを取得した顧客」「見積もり依頼中の顧客」「導入時期ではない顧客」
・プロセスをある程度まとめて、グループ分けする
「いますぐ客」「おなやみ客」「そのうち客」「まだまだ客」

ステータスごとに、適した営業方法や優先度は異なります。見込み顧客をグループ分けしておくことで、ステータスごとの管理がしやすくなれば、優先度や進捗の把握がしやすくなり、効率的に営業活動を進めることができます。
営業計画書では、このグループ分けをもとにマーケティング施策や営業戦略を策定していきます。

営業計画書の失敗例

最後に、営業計画書に関するよくある失敗例を4パターンご紹介します。営業計画書作成時には以下の点にを気をつけ、明確で適切な内容を構成するようにしましょう。

失敗例1 目標・目的が明確になっていない

営業計画書は、その後の営業活動の指針です。そのため、営業活動の目標や目的を明確に示す必要があります。
目標や目的が曖昧なままだと、目指すゴールや成果が把握しにくく、社員ごとに方向性がバラバラになってしまう可能性もあります。

営業計画書作成にあたっては、まず目標と目的を明確に決め、すべての社員が同じ認識を持てるよう、できるだけ数字を用いて示すようにしてください。

失敗例2 目標が適切な値ではない

いくら明確に目標を数字で表していても、その数字が適切でなければ、目標として効果は薄れてしまいます。高すぎる目標は社員のモチベーションを下げ、低すぎる目標は成長に繋がりません。

目標は、努力すれば手が届く程度に設定するのが理想です。努力によるゴールが見えていれば、社員はやる気を持って目標に取り組み、着実に成長していくことができます。

失敗例3 戦略・戦術が明確になっていない

営業戦略や戦術が明確に記載されず、曖昧になっていると、社員は実際の営業活動をどう進めていけばいいかわかりません。社員によって認識に差が生まれ、方向性の違いも生じやすくなってしまいます。

営業戦略および戦術は、組織で行うことにより高い成果を目指せるものです。組織全体が具体的なアクションを共有できるよう、営業計画書には明確な営業戦略や戦術を記す必要があります。

失敗例4 PCDAを回していない

PCDAとは、物事を継続的に改善していくためのサイクルのことです。以下の4つの段階を1サイクルとし、このサイクルを回していくことで、業務はより良いものになっていきます。

PCDAサイクル
①Plan:計画
②Do:実行
③Check:評価
④Action:改善

営業計画書も、PCDAを回すことが効果的です。営業計画書を作成し、実際の営業活動を実行した後には、必ず評価と改善の作業を行うようにしましょう。
このようにして振り返りを改善に生かせば、営業計画書の内容がより良いものになるのはもちろん、営業活動も効率的になっていきます。

まとめ

営業計画書は、組織全体が共通の認識を持って動けるよう、明確かつ具体的な内容で作ることが大切です。ゴールやアクションが明確に記された計画書が共有されれば、個人の営業計画も立てやすくなります。
ただし、いくら明確でも目標設定を誤れば、計画書は役立ちません。過去の実績を踏まえ、適切な目標設定を心がけてください。

営業計画書の管理には、セールスイネーブルメントツールを活用できます。営業に関する施策をトータル管理するセールスイネーブルメントツールに、営業計画書をはじめとした営業関連資料をまとめておけば、組織内での資料共有や活用は行いやすくなります。
便利なツールの導入も検討し、効率的な営業活動を目指しましょう。

よかったらシェアお願いします 🐕‍🦺
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次