チーム営業のメリットとは?チームづくりのコツ、個人営業との違いも解説

ひと昔前までは、営業の基本スタイルは個人営業が主流でした。しかし、近年ではより高いメリットが期待できるチーム営業へと営業スタイルを切り替える企業が増えています。では、チーム営業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。また、どのようにしてチーム営業を促進すれば良いのでしょうか。

今回は、チーム営業のメリット・デメリット、チームづくりのポイントや促進のコツなどについて解説していきます。

目次

チーム営業のメリット

チーム営業には、個人営業では得られない多くのメリットがあります。ここでは、チーム営業に期待できる6つのメリットについて見ていきましょう。

メリット1: 情報の共有と蓄積

個人営業では担当者しか情報を把握できないことが多いのに対し、チーム営業では情報をチームで共有しながら顧客へのアプローチを進めていきます。情報をチームで共有することで広い視野を持つことができ、より良いアイデアが生まれたり、トラブルを事前に予防したりする可能性が高まります。

また、顧客情報を共有することで、その情報を別のアプローチに活用することも可能です。共有した情報を蓄積することで、営業ノウハウや成功パターンをマニュアルとして残し、今後の営業活動に活かすこともできます。

メリット2: 営業レベルの底上げ

チーム営業によって情報の共有や蓄積が活発になり、営業ノウハウや成功パターンが生まれれば、営業担当者はそれらを自身の営業活動に活用できます。ノウハウを知ることで新人でも営業活動がしやすくなり、成功パターンを参考にすることで営業担当者の成約率を向上させることも可能です。

このように、情報の共有や蓄積の結果として全体の営業レベルを底上げできる点も、チーム営業の大きなメリットです。

メリット3: モチベーションの向上

チーム営業は、営業担当者一人ひとりのモチベーションを維持・向上させやすい点が特徴です。個人プレーではなく、チームで目標達成を目指すことで、使命感や責任感が生まれます。また、チームメンバー同士でアドバイスし合ったり、励まし合ったりすることで、困難な状況も乗り越えやすくなります。

メリット4: 営業の属人化防止

従来の個人営業では、担当者しか顧客情報を把握していなかったり、特定の人だけが大きな成果を上げたりするため、属人化しやすい傾向がありました。業務の属人化は、業務効率の低下やリスクの増大といったデメリットを引き起こします。

チーム営業では、顧客情報や成功パターンなどの情報がチーム内で共有されるため、属人化を防ぐことができます。

メリット5: 各自の得意分野を活かせる

個人営業では、顧客へのアプローチから成約までの全プロセスを1人の営業担当者が担当します。一方、チーム営業では、プロセスを営業メンバーで分担することが可能です。各メンバーがそれぞれの得意分野を活かして活動できるため、やりがいや成約率が向上し、失敗時のフォローもしやすくなります。

メリット6: 安心感を持って営業に臨める

個人営業では、すべての責任が自分にかかるため、「失敗したらどうしよう」「自分だけ受注を取れなかったらどうしよう」といった不安が生じます。この不安は営業担当者にとって大きなストレスとなります。

一方、チーム営業では、1人ではないという安心感があります。不安よりも「チームのために頑張ろう」という気持ちが生まれやすく、営業担当者は営業活動にポジティブに取り組むことができます。

チーム営業のデメリット

多くのメリットが期待できる一方で、チーム営業にはデメリットもあります。チーム営業を行う際には、デメリットを把握したうえで、不満やトラブルが発生しないよう対策を講じる必要があります。

デメリット1: 個人営業に比べ自由度が低い

個人営業の場合、スケジュールや時間管理など、営業活動におけるあらゆる判断は個人が自由に行えます。しかし、チームで営業を行う場合は、マネージャーを中心に営業チームのメンバーと相談しながら判断を下さなければなりません。このため、営業の自由度が下がることがあります。

個人の判断が制限されすぎると、モチベーションや自主的に考える能力が低下する恐れがあるため、チーム営業でも個々にある程度の裁量を持たせる工夫が必要です。

デメリット2: コミュニケーション不足によるトラブルが発生しやすい

チーム営業におけるコミュニケーション不足は、チーム内でのトラブルを引き起こす可能性があります。チーム営業は、こまめな情報共有とメンバー同士のコミュニケーションが不可欠です。外回りで忙しいからといって情報共有やコミュニケーションを怠ると、他のメンバーの営業活動を妨げたり、モチベーションを低下させたりすることになりかねません。

営業チームづくりのコツ

チーム営業で期待できる成果は、営業チームのあり方によっても異なります。より良い営業チームをつくるためのコツを3つご紹介します。

コツ1: 全体のチーム意識を高める

チーム営業で成果を上げるためには、チーム全体の意識が大切です。メンバー一人ひとりがチーム意識やポジティブな競争意識を持って営業に臨むことで、チーム営業のメリットを最大限に活かせます。逆に、チーム意識が薄い営業チームでは、個人プレーが多くなり、コミュニケーションが不足してチーム営業のメリットを活かせなくなります。

チーム全体の意識を高めるためには、特にチームをまとめるマネージャーやリーダーが強いチーム意識を持つことが重要です。マネジメントの方向性によって、チームの意識は大きく変わります。

コツ2: 情報共有を徹底する

チーム営業のメリットを最大限に活かすためには、情報共有が重要です。チームメンバー一人ひとりが積極的に情報共有を行うことで、チームとして広い視野を持ったアプローチが可能になります。

また、情報共有によって営業ノウハウが蓄積されれば、それを営業スキルの向上や属人化の防止に役立てることができます。

コツ3: メンバーの組み合わせ選定は慎重に

良い営業チームをつくるためには、チームメンバーの選定を慎重に行う必要があります。マネージャーやリーダーは、メンバーの相性やスキル、チーム全体のバランスを考慮し、個々の営業担当者の強みを最大限に活かせるようなメンバーの組み合わせを選定しましょう。

ツールを利用したチーム営業の促進

SFAやCRMを活用する

チーム営業を促進し、営業活動の成果を向上させるには、営業支援ツール(SFA)が非常に役立ちます。また、近年では営業に関する施策を総合的に管理するセールスイネーブルメントツールも登場し、注目を集めています。このようなツールを用いた営業活動は、以下の点でチーム営業を促進させることが可能です。

営業活動を可視化できる

営業支援ツールやセールスイネーブルメントツールを利用することで、営業活動のプロセスや成果を数字やグラフ、表などで可視化することができます。営業活動が可視化されることで、営業の成果や停滞している案件が一目瞭然になります。これにより、営業活動全体が管理しやすくなり、迅速なトラブル回避やより効果的な課題改善が可能となります。

情報共有やコミュニケーションが効率的に

営業支援ツールやセールスイネーブルメントツールは、情報共有やコミュニケーションにも大いに役立ちます。ツール上での情報更新により、外出中でも最新の情報をチーム内で共有することが可能になり、コメントやリアクションなどのコミュニケーション機能を活用することで、コミュニケーションが活発化します。ツール上で共有された情報はツール内に蓄積され、業務の標準化や属人化の防止にもつながります。

まとめ

チーム営業は、チームならではの強みや各営業担当者のスキルを活かせる営業スタイルです。個人営業に比べて、負担が偏ることが少なく、優秀な人材の流出リスクも軽減できることから、営業担当者と企業の双方にメリットがあると言えるでしょう。

また、チーム営業を効果的かつスムーズに進めるためには、SFAやセールスイネーブルメントツールなどの営業ツールが役立ちます。チーム営業の強化にあたっては、これらのツールの導入も検討しましょう。

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