少し前までは、ビジネスではメール、プライベートではチャットの活用がメインでしたが、ビジネスチャットの普及によってその垣根は無くなったと言えるでしょう。
チャットとメールはテキストをやり取りする手段であるため、似ている部分もありますが、実際にはそれぞれ違った特徴があります。
この記事では、チェットとメールの違いや使い分けのポイントを紹介しましょう。これからチャットをビジネスの場に導入したいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。
チャットとメールの違い
チャットとメールの最大の違いは、チャットはメールよりも素早くメッセージの送受信が可能であるという点です。この点はチャットの使用者がもっとも実感しやすい特徴でもあるでしょう。
さらに、チャットはメッセージを相手が確認するとメッセージに「既読」マークがつくツールもあり、相手が内容を確認しているのかどうかが分かりやすくなります。また、メッセージを気軽に送信することに長けているため、スマホでの操作にも適しています。
これらの特徴は、チャットとメールの使い分けやチャット移行時のメリットに大きな影響を与える部分です。
チャットとメールの使い分けポイント
チャットとメールの違いを理解した上で、それらを使い分ける必要があります。
ここからは、チャットとメールをどう使い分けるべきなのかを説明しましょう。
ポイント1 すぐに返事が欲しい場合はチャットを使う
ビジネスの場でメールを常に確認している人は少ないと思いますが、チャットは「通知音が鳴れば確認する」という習慣になっている方が多くいます。そのため、メールよりもチャットの方が早く確認・返信してもらえる可能性が高いのです。
メールは件名や挨拶文などを入れる必要があり、チャットに比べて作成自体にも時間がかかるので、チャットの方がメッセージ送信のスピードも早くなるでしょう。
ポイント2 複数人の相手とメッセージをやり取りする場合はチャットを使う
グループチャット機能を使用すれば、その場で話し合いをしているような感覚で複数の相手とメッセージのやり取りが出来ます。
もちろんメールも一度に複数の相手に送信可能ですが、自分にだけ返信が来た場合などは、他の人にはその内容が分かりません。
グループチャットであれば、他の人に宛てたメッセージも確認することができます。そのため、他の人へのメッセージを確認しながら話を進めることが出来るでしょう。
また、グループチャットを複数用意すれば、プロジェクトやチーム単位での議論を進めることもできます。
ポイント3 記録として残したい場合はメールを使う
記録として残す必要がある内容はメールを使います。チャットの場合は送信済みのメッセージの修正や削除が出来ますが、メールは送信済みのメッセージを証拠として残せます。
重要な決定事項や、後日記録として使用する可能性がある内容はチャットよりもメールを使うようにしてください。
ポイント4 長文や目上の人とのやりとりの場合はメールを使う
チャットでは、丁寧な挨拶は省略されることが多いため、目上の人へのメッセージ送信に向いていません。
チーム内の上司や先輩などすでにお互いの関係が構築できている相手は別として、取引先、一緒に働いた経験や接点がない上司などにはメールを使用した方が良いでしょう。
また、チャットで長文を入力すると、非常に読みにくいものになってしまうため、文章量の多いメッセージもメールを選択するべきです。
チャットを利用するメリット
ビジネスの場でもチャットを利用する企業が増えました。
前述したとおりメールとチャットの使い分けは整理できましたが、そもそもチャットを導入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
メリット1 気軽にコミュニケーションが取れる
プライベートでのチャットでも感じられると思いますが、チャットはメールよりも気軽なコミュニケーションが取りやすいです。
挨拶文などに気を配る必要もなく、数秒でメッセージ送ったり、受け取ったりすることが可能になるためです。またスタンプや絵文字を使えるツールも多いので、簡単にリアクションを返すこともできます。
気軽にコミュニケーションが取れるというメリットは、テレワーク導入時のコミュニケーション不足を防止するために重要な役割を果たします。
メリット2 情報共有が素早く出来る
チャットを活用するとメッセージだけでなく画像・動画・音声・ファイルの送信が簡単に行え、すぐに送られてきたデータの確認が出来ます。
例えば、仕事上必要な機器の異常を発見した場合に、その報告するためにスマホで撮影した写真をチャットで送信するといった使い方も可能です。チャットを確認した上司から対応方法を指示してもらうなどの素早い対応も可能になるでしょう。スマホで撮影した写真がすぐに送信できるのも、スマホで使いやすいチャットならではの利点でしょう。
おすすめのビジネスチャットツール
チャットはビジネスを効率よく進めるために必要なツールであることを説明いたしましたが、プライベート用のチャットツールにはセキュリティ上の問題があります。チャットを社内に導入するのなら、ビジネスに特化した十分なセキュリティが確保されているツールを選ぶ必要があるのです。
ここからは、おすすめのビジネスチャットツールを紹介しましょう。
Chatwork
Chatworkは日本発のビジネスチャットで、社外の人ともやり取りしやすいという特徴を持っています。
IDを伝えることで簡単に相手とやり取りが始められます。さらに、タスク管理機能に優れているため、作成したグループチャットごとにタスクを設定すれば、メンバー全員でプロジェクトの進捗を把握しやすくなるでしょう。
無料でも14個までグループチャットが作成可能で、ビデオ通話・音声通話も行えますが、有料版になると広告表示が削除され、優れた管理機能が搭載されます。
Slack
世界で最も多くの人に使用されているSlackは、高い検索機能とTwitter・Skypeなど多くのSNSサービスと連携可能だという特徴があります。
拡張性が高く、自分の使いやすいようにカスタマイズが出来るため、チャットツールを自分に最適な形に変えていきたいと考えている人におすすめでしょう。
無料版では直近1万件のメッセージが検索可能で、音声通話やビデオ通話も用意されていますが、有料版になると高度な管理ツールが利用出来るようになります。
LINE WORKS
LINE WORKSは、プライベートでの利用で知られているLINEのビジネス用チャットツールです。個人向けのLINEと同じ使い心地で利用可能なため、多くの人が使い慣れているという特徴があります。
タスク管理・掲示板・アンケート・カレンダーなど便利な機能が備わっており、どの機能も簡単に使いこなせるようになっているので、パソコン操作が苦手な人でも扱いやすいでしょう。
無料版では広告表示がありますが、有料版になると広告表示されなくなり、利用可能なストレージ容量も増えます。
https://line.worksmobile.com/jp/
まとめ
メールとチャットの違いについて、使い分けのポイントやおすすめのチャットツールを紹介いたしました。メールとチャットはどちらかのみを使用するのではなく、臨機応変に使い分けるのがおすすめです。社内でチャットツールを導入する場合には、その使い分けについて事前に周知するのも良いでしょう。
メールとチャットを最適な方法で活用し、業務を円滑に進められるようにしてください。