顧客からの多くの問い合わせに対応するためには、電話やメールでのカスタマーサービスの他にもFAQやチャットの導入が効果的です。
また、より効率良く24時間365日体制で顧客の疑問を解決させる方法としてチャットボットがあります。
この記事ではチャットボットの導入を考えている方向けに、チャットボットについての基本的な知識を説明しましょう。チャットボットに興味があるのなら、ぜひ参考にしてください。
チャットボットとは
チャットボットという言葉に含まれているボットは、ロボットの略です。
本来チャットは人間同士が会話をするために利用されるものですが、チャットボットでは、人工知能や企業があらかじめ用意したシナリオを利用し、ロボットがチャットを使って顧客からの質問に対応します。
現在では働き方の多様化や感染症対策のために、オフラインで行われていたサービスの多くがオンライン化されており、今後もチャットボットの需要は増え続けると予想されています。
チャットボットの主な機能
まずはチャットボットに用意されている機能について知りましょう。チャットボットに用意されている主な機能は下記のようなものです。
・シナリオ設定機能
・機械学習機能(AI機能)
・テンプレート機能
・問い合わせデータ解析機能
・対応言語の切り替え
・有人チャットへの切り替え
・質問候補の表示
この他にも特徴的な機能を搭載しているチャットボットもありますので、自社で必要としている機能は何か、自社を利用している顧客が求める機能は何かを事前に考えた上で、チャットボットの選定に進む必要があるでしょう。
チャットボットの導入メリット
チャットボットを導入すると、企業は多くのメリットを得ることが出来ます。チャットボット導入のメリットを理解した上でサービスを選定するようにしましょう。
メリット1 24時間365日の顧客対応が可能になる
商品やサービスに問題があった場合、顧客はすぐに問題を解決したいと感じるものですが、トラブルはいつ発生するか分かりません。
しかし、いつでも迅速に顧客対応を行いたいと考え、深夜や休日にもスタッフを用意すると、多くのコストが必要になってしまうでしょう。
そんな時にチャットボットを導入すれば、年中無休24時間で顧客対応が可能になります。
どのような商品やサービスにも何らかのトラブルは発生するものですが、トラブル発生時に企業からの迅速な対応を受けられれば、顧客満足度の向上も期待出来ます。
いつでも質問に答えてくれる企業として、顧客からの信頼も得やすくなります。
メリット2 人件費の削減が出来る
多くの場合、コールセンターには簡単に解決出来るような質問も複数回寄せられ、その対応に膨大な時間がかかっています。
簡単な質問にはチャットボットが対応し、複雑または特殊な質問のみを有人対応にすれば、人件費を削減しながら多くの顧客からの質問を解決出来るようになります。
メリット3 顧客対応が統一出来る
コールセンターでスタッフが顧客対応をしていると、対応者によっては適切な回答ができなかったり、回答するまでに時間がかかってしまったりすることがあります。
スタッフ一人一人の業務経験が違うため、顧客対応を高いクオリティで統一することは非常に難しいでしょう。
チャットボットでは、顧客の問い合わせに対して人工知能が的確な対応を導き出すため、顧客に合わせた統一した対応をすることが可能になります。
メリット4 顧客の声を数値化しやすい
チャットボットでは顧客が抱えている質問がすぐに集められるので、顧客が抱く質問や不満を簡単に集計し、数値化することが出来ます。
通常のコールセンターでも顧客対応は数値化していますが、リアルタイムの数値確認は難しいものです。
チャットボットを使えば、迅速なデータ分析が可能になるため、いち早く商品やサービスの改善ヒントを見つけられるようになるでしょう。
メリット5 問い合わせのハードルが下がる
人と話す必要がなく、時間やタイミングも考えずに利用可能なチャットボットは、企業への問い合わせを面倒と感じる顧客にも利用しやすいです。
そのため問い合わせのハードルが下がり、今まで拾うことが出来なかった顧客の声を集められるでしょう。
メリット6 問い合わせに必要な時間を削減出来る
チャットボットを使えば、コールセンターの待ち時間やメール問い合わせの返信待ちのように、顧客の貴重な時間を割いてしまうことがありません。
スピード感のあるコミュニケーションに慣れてしまった現代人からは、優れた返答と同時に迅速な対応が求められているのです。
迅速な対応をしてくれるというだけで、他者との差別化が可能になる業界もあるでしょう。
メリット7 顧客との接点が増える
現在チャットボットは、顧客の抱える疑問などを解決するための受け身とも言える役割の他に、自ら顧客にアプローチする手段としても活用されています。
例えばLINEアカウントなどを活用して、店舗のイベントやサービスを周知するなど、チャットボットを使って顧客と継続したつながりを確保することも出来るのです。
チャットボットの選定ポイント
チャットボットを選ぶには覚えておくべきポイントがあります。ポイントを知っていれば、自社に適切なチャットボットが見つけられるでしょう。
これから紹介するポイントを参考にして、自社に適したチャットボットは何かを考えてみてください。
ポイント1 チャットボットをどういう目的で導入するか
自社が「何のためにチャットボットを導入するのか」が明確化されていなくては、最適なチャットボットを選ぶことは出来ません。
社外問い合わせ対応、社内ヘルプデスク、マーケティング支援など、自社がチャットボットに求める目的とチャットボット導入で期待している効果をはっきりさせておきましょう。
目的の明確化を行えば、必然的に自社がチャットボットに求める機能の選定も行えます。
ポイント2 自社で必要な機能が搭載されているか
チャットボットには基本的な機能の他にも、サービスごとに独特な機能が用意されているものもあります。
業務内容によっても必要な機能が大きく変わりますので、自社が利用したいと考えている機能、求めている機能は何かを事前に明確にしておきましょう。
また、自社内で現在使用しているツールとの連携を予定している場合には、ツール同士の連携が可能かどうかを確認します。
チャットボットは導入後長く利用するものですので、将来的に導入予定のツールについても同時に検討しておくと良いです。
主要のチャットボットを徹底比較
まとめ
チャットボットの役割や機能と、チャットボット選びを行う時に知っておくべきポイントを紹介いたしました。チャットボットは顧客満足度を向上させるために欠かせないものだと言えるでしょう。
スピード感が求められる現在のカスタマーサービスでは、チャットボットの導入で多くの問題を解決出来るようになります。
また、チャットボットで得た顧客データは、有効活用のために社内での情報共有が必要不可欠です。社内での情報共有をスムーズに進めるためには、専用ツールの導入も検討するといいでしょう。
チャットボットを効果的に使い、他社との差別化や顧客満足度の向上を図りましょう。