効率よく業務を進めるために欠かせないのが「情報共有」です。
情報共有にはどのような方法をとっていますか?
書類を印刷して渡す、口頭で伝達を行うなど様々な方法があるかと思いますが、今こそ検討したいのが「社内情報共有ツール」です。
社内情報共有ツールとは何なのか、利用することによるメリットは何なのかなどチェックしていきましょう!
社内情報共有ツールとは?
社内情報共有ツールとは「コミュニケーションを活性化させ、社内の人間関係を円滑にする」ためのツールです。
主にチャットやビデオ通話でやりとりができたり、データやスケジュールの共有ができたりするサービスを提供しているものが社内情報共有ツールに該当します。
社内情報共有ツールを導入するメリット
メリット1 効率よくコミュニケーションがとれる
メールを作成する場合は「宛先、件名、挨拶文」などを入力して送るのが一般的です。
一方、社内情報共有ツールでは、それらを入力することなく用件だけでコミュニケーションをとることができます。
また、ツールによっては内容を確認したことを知らせる機能が搭載されているため、受信者は毎回「確認しました」など返信する必要がありませんし、送信者も「誰が確認したか」をすぐに把握することもできます。
メリット2 セキュリティが充実している
例えばプライベート用の「LINE」などのツールをビジネスに利用することはとても危険です。
その理由として機密事項や重要情報、取引先の情報、個人情報などを送る場合は誤送信をしてしまう危険性があることやアカウントを乗っ取られてしまう可能性があることなどが挙げられます。
その点、社内情報共有ツールの中でも「ビジネス用」のツールを選択すれば、セキュリティも高いため、従業員間のコミュニケーションが取りやすいことも含めて近年では多くの大手企業が導入しています。
メリット3 テレワークなどの導入時に役立つ
ここ数年で普及しているテレワークや在宅勤務ですが、特に新型コロナウィルス対策として多くの企業で導入されているのではないでしょうか。
テレワークなどを行うことにより会社の仲間と直接やりとりをすることができなくなってしまい、情報やスケジュールの調整が困難になるといったケースも少なくないでしょう。
社内情報共有ツールを利用すればチャット機能が充実しているので、簡単にやりとりができるようになりますし、スケジュールやファイル共有、掲示板などの機能も利用することができますので、情報の共有も簡単に行えます。
メリット4 人材育成や部署間の情報共有に役立つ
情報共有の中にはマニュアルなども含まれます。
マニュアルが共有できるということは「誰でも簡単にマニュアルを見ることができる」ということです。
わからないところがあればすぐにマニュアルを確認することができるので、先輩社員や他部署にいちいち聞かなくてもマニュアルを見ればある程度解決できるようになります。
そのため一から十までつきっきりで新人教育をする必要は無くなり、部署間で「誰に聞けば良いのかわからない」という問題も解消できるなど、教育などにかかる時間や手間を省くことができるようになります。
社内情報共有ツールを選定するポイント
メリットがあることはわかりましたが、ツールにはかなり多くの種類があります。
そのため社内情報共有ツールを選ぶ際にはポイントを押さえておかなければなりません。
特にツールを導入したものの「うまく運用することができない」という事態にならないよう、以下のポイントを押さえてツールを選定するようにしてください。
①目的
生産性を上げるためにスケジュール共有をしたい、知識の共有をしたいなどツールを導入する目的を明確にすることが重要です。目的が明確になっていなければ、導入するツールを選ぶことはできません。ここが一番重要なポイントです。
②運用方法
どのような内容を共有したいか、どの範囲で共有したいか、導入後の運用について、具体的に決めておくとよいでしょう。
③機能
ファイル共有、Web会議など、既存のツールでまかなえる機能と重複しないかなど導入するツールに必要な機能を検討しておきましょう。
④使いやすさ
従業員が使いこなせない複雑なツールを導入してしまうといずれ使われなくなり、運用に失敗する可能性があります。使いやすいものであることは重要です。
⑤費用
利用人数が少なく、機能もそこまで求めていない場合は無料で使用できるツールもあります。
一方、利用人数が多く、高セキュリティのツールが必要という場合は、有料のビジネス向けプランを検討する必要があります。
情報共有だけなら社内SNS・掲示板
情報共有ツールを選ぶ際に気になるのが「社内SNS」と「グループウェア」の違いです。
同じような機能を備えているのは確かなのですが、その中身ははっきりと違うものです。
まず社内SNSですが、社内SNSはコミュニケーションの活性化が主な目的とされています。
部署や役職、年齢を問わず気軽にコミュニケーションを取るもので、基本的に社内全てに公開されます。公開された投稿に対してコメントしたり、スタンプを送ったりするといった方法でコミュニケーションを取りますので、LINEやInstagramのようなプライベートで使うようなSNSの会社版といったところです。
そのため主な機能としてはチャットや音声通話、ビデオ通話、グループ作成などとなります。
ファイルも共有したいならグループウェア
一方グループウェアは会社内で情報共有をしたり、伝達を行ったりすることが主な目的とされています。社内SNSの機能に加えて次の機能が含まれたものだという認識でいいでしょう。
- ファイル共有
- 掲示板
- スケジュール共有
- タスク管理
- メール・メッセージ
- アドレス帳
- カレンダー
- アンケート など
掲示板などを利用して業務に関する知識・知見を共有することによって、わざわざ紙に印刷して配布したり、ミーティングを行ったり、出張したりする必要がなくなるのです。
そのためグループウェアの導入はコストカットにも繋がります。
またグループウェアにもメッセージ機能がありますので、こちらでもコミュニケーションを取ることは可能ですが、こちらはプロジェクト単位でコミュニケーションを取ることが多いので社内SNSに比べてカジュアルさはありません。
社内情報共有ツールの主な機能
主な機能については前述したとおりなのですが、さらにビジネス向けになると次の機能が追加されます。
- セキュリティが充実している
- 容量が大きいファイル共有にも対応している
- 外部ツールと連携が可能
社内情報共有ツールには様々な企業の内部情報や機密事項、時には個人情報など絶対に外部に流出してはいけない情報も含まれるでしょう。
そのため、ただ単に連絡を取り合う社内SNSツールよりももっと高度なセキュリティが必要となります。
また、ファイルの共有や管理を行いやすいものなど条件を満たしていなければ、導入目的を果たすことはできないでしょう。
導入する際にはこれらの主要機能が企業の目的を達成できる最適なものかどうかを判断しなければなりません。
中には無料版やトライアルなど試用期間を設けているツールもありますので、1度試してみてから導入しても良いのではないでしょうか。
おすすめの情報共有ツール紹介
ここからはおすすめのツールを5つご紹介したいと思います。
多くのツールが無料プランから高セキュリティ・大容量の有料プランまで用意しています。
自社に合ったツールは何なのかよく検討してみましょう。
Chatwork
Chatworkは国内利用者数がナンバーワンの社内SNSです。
チャット上でやりとりができますし、どこから未読かがわかるので読んでいるかどうかをすぐに把握することができます。
また、タスクの管理やフォルダの送信などもチャットの画面で行うことができるなど操作が簡単な面も魅力の1つです。
Slack
Slackは社内SNSの有名なツールの1つです。
特にGoogleドライブやDropBoxなど数多くの外部ツールと連携をすることができるのが魅力です。
新規ユーザーも参加する前のスレッドやファイルの閲覧が可能であるため情報の共有が簡単です。
無料のプランだと過去のメッセージが10,000件まで検索できるという制限が付いていますが、仮に10人の企業で一人が1日2件のメッセージを投稿したとしても500日分(約2年半)までは可能ということになります。このことから少人数の企業であれば無料プランでも十分使えると言えるでしょう。
LINE WORKS
LINE WORKSは多くの人が日常で使っているLINEのビジネス版です。
使用方法は日常で使用しているLINEとそう変わらないので導入後も操作しやすいツールなのではないでしょうか。
LINE WORKSには通常のチャットに加えてカレンダーやDrive、メールの機能がありますので外部ツールと連携する必要はありません。
また、自身のLINEアカウントにログインしていれば別途ログインする必要がありませんので、ログインの手間もかかりません。
https://line.worksmobile.com/jp/
サイボウズOffice
サイボウズOfficeは中小企業の国内シェアナンバーワンのグループウェアです。
まずログインすると自分のスケジュールと自分宛のメッセージなどを一目で確認することができます。また、個人だけでなくチーム全員のスケジュールも確認することができますので、スケジュール調整を行いやすくなります。
掲示板では提出物の告知や売上報告などを確実に全てのユーザーに連絡することが可能です。
また、ファイル管理機能もあるのでどこにファイルがあるのか簡単に探すことができますし、更新も簡単です。最終更新日や更新した人もわかります。
他にも稟議書や休暇申請などの申請や決済が行える「ワークフロー」機能、打ち合わせの議事録や商談報告が行える「報告書」の機能、「タイムカード」「ToDoリスト」なども備えており、まさにビジネスのための情報共有ツールです。
Microsoft 365
Microsoft365はビジネスでも私生活でもおなじみMicrosoft社のグループウェアツールです。
WordやExcel、PowerPointといったOfficeのアプリケーションを効率よく使うことができます。
グループチャット機能やオンライン会議機能も備わっていますので連携も取りやすく、クラウドで管理されているため常にセキュリティも最新の状態です。もちろんモバイルでも使えますのでトラブルにもすぐ対応することができます。
ただし月々の料金は決して安いとは言えません。
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365
まとめ
チームで仕事をするには、情報共有は必要不可欠です。
一緒に働く人が増えたり、テレワークが始まったりすれば、その重要性を認識せざるを得ないでしょう。
情報共有ツールは種類も多いので、ツールを導入する目的を明確にし、自社に必要なツールを選ぶことが大切です。