「プレイブック」とは?チームの戦略を定義してビジネスを成功に導く

プレイブックとは、ビジネスを成功に導くためのチームの戦略集のことです。

まだまだプレイブックを作成していない企業が多いとは思いますが、プレイブックを作成し活用できれば、ビジネスの成功率を高められるでしょう。

この記事では、プレイブックについての知識を深め、その活用方法を知りましょう。

プレイブックの導入を検討しているのなら、ぜひ参考にしてください。

目次

プレイブックとは

プレイブックとは、「誰が」「いつ」「何を」するのかをルール化・戦略化したものです。

その語源は英語のPlaybookで、アメリカンフットボールで利用される作戦ノートのことを指します。

アメリカンフットボールで活用されているプレイブックでは、相手のチームに勝つためにどのようなフォーメーションで挑むべきかなど、これまでの実績や経験から得られたノウハウを利用して作り上げたセオリーが記載されています。

試合に勝つために実績やノウハウを活用してセオリーを導き出すという手法は、ビジネスを成功させることにも応用できるのです。

プレイブックとマニュアルの違い

ビジネスが円滑に進みやすくなるという点で、プレイブックとマニュアルは似ていますが、両者には明確な違いがあります。

マニュアルは誰でも同じ成果を上げられることを目的とした手引書のことであるのに対し、プレイブックはその手法を十分に理解している社員が他の社員を導きながらビジネスを成功させるものです。

プレイブックを理解し実行するためには知識と経験が必要であり、全ての社員がプレイブックを活用出来るわけではないのです。

プレイブックが必要な理由

プレイブックが必要な理由にはどのようなものがあるのでしょうか?

その理由について説明しましょう。

1 行動の拠り所とする

プレイブックがあれば、チームで良い結果を残すための戦略が定義され、それに基づいた行動が可能になります。

プレイブックそのものが今までの成功事例から作られているため、その中で定義されている戦略を活用すれば、ビジネスの成功率を上げられるのです。

2 役割を明確化する

どのような業務でも言えることですが、役割が不明瞭な業務は非効率で、タスクの漏れが発生しやすくなります。

また、一つの業務を複数のメンバーが行ってしまうなどの重複の恐れもあるでしょう。

誰がどこまでの役割を持っており、そこから先は誰の役割なのかを明確にしておけば、上記のようなことは起こりません。

プレイブックでは、チームの役割、担当者ごとの役割を分かりやすく出来るのです。
これにより「どこからどこまでが自分で行うべきことかが分からない」「誰が何を担当するべきかが分からない」という状態を防げます。

3 セオリーの明文化

プレイブックを作ること自体にも、大きな意味があります。

これまでの経験から勝ちパターンや成功のセオリーを把握していたとしても、これを文章化し共有しなければ、他の誰にも活用されません。これでは、せっかく把握しているセオリーを全く使えていないことになります。

価値のある情報は、蓄積しチーム内で共有することで、活用されるようになり、本当に価値のある情報になるのです。

そのためにもプレイブックは有効です。プレイブックを作成すれば、これまでの経験やノウハウから得られた、成功のセオリーを文章化し、チームの財産として残していくことができるようになります。

プレイブックに含める内容

プレイブックが必要な理由を説明いたしましたが、具体的にはどのような内容をプレイブックに記載すればいいのでしょうか?

ここからは、プレイブックに含めるべき内容について説明しましょう。

1 理想とする対応

プレイブックには成功事例を紹介し、チームのメンバーに何を理想としているのかを伝えます。

その成功事例を確認することで、チームが目指すべきものを理解しやすくなるのです。

自社内で良い事例がまだ用意出来ていない場合には、他社のものでも構いません。

2 戦略

チームの戦略と「誰が」「いつ」「何を」するのか具体的な役割と行動を説明します。

ここが、プレイブックの中心となる内容です。

これまでのノウハウから、成功に導くための戦略を定義し、チームやメンバーの役割を明確にしましょう。役割を明確にすれば、その役割にひつような行動も記載できるでしょう。

3 業務手順・プロセス

具体的な業務手順やプロセスを記載します。

業務手順・プロセスは、業務に対する知識が全くない人でも分かるくらい詳細に記載し、専門用語を使うのであればその説明も記載します。

常に最新の状態に更新出来るように、情報共有ツールなどを取り入れて管理するようにしましょう。

4 対応ケースの分類

相手にするお客様や置かれている状況によって、最善の方法は変わります。

それぞれのケースに合ったに最適な対応を取るためには、プレイブックにて対応ケースを分類し、その分類ごとに求める対応を用意しておくと良いでしょう。

分類が出来ていれば、迷わず最善の方法を選択できるでしょう。

プレイブックの活用方法

プレイブックを用意した後は、どのように活用すれば良いのでしょうか?

ここからは具体的なプレイブックの活用方法を紹介します。

1 トレーニングツールとして活用する

プレイブックには、社員のトレーニングを効率化させる役割もあります。

成功事例やノウハウ、戦略が記されたプレイブックを参考にすれば、短期間で社員を成長させることが出来るでしょう。

教育を実施する際には、ただプレイブックを読ませるだけでなく、ベテランスタッフによる実践を交えた説明を行えば、より業務への理解を深められます。

2 業務の復習ツールとして活用する

経験を積んだ社員になると業務をスムーズに進められているようで、基本的な知識が抜けてしまっていたり、自分なりに応用してしまったりすることがあります。

社内で社員の認識にばらつきが生まれないよう、必要に応じでプレイブックを参照し復習するというスタイルを習慣化させましょう。

「慣れ」を原因として発生しやすい手順の省略や思い込みを防げるようになります。

3 スタッフの評価に活用する

プレイブックがチームに浸透したら、プレイブックに記載された内容が守られているかを確認し、社員を評価します。

評価基準が明確であるため、評価に対する成長を促しやすく、スタッフのモチベーションを高い状態で保てるでしょう。

プレイブックどおりに進められていない社員がいれば、再度トレーニングを実施します。

プレイブックがあることで、正当な評価が可能になるということです。

まとめ

プレイブックの意味や記載する内容、活用方法を説明いたしました。

プレイブックは1度作成したら終わりではなく、新たに得られたノウハウや実績を元に更新していく必要があります。

情報共有ツールなどを活用してプレイブックを共有し、スタッフ全員で常に最新の状態のプレイブックを確認できるようにしましょう。

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