ワークフローシステムを導入することで、企業は業務全体を効率化出来ます。
これまで紙を使って行っていたワークフローを電子化させれば、会社にいなくても申請・承認・決裁が進められるため、テレワークにも対応しやすくなるのです。
今回の記事では、ワークフローシステムを選ぶ際に知っておくべきポイントとともに、企業の規模別のおすすめワークフローシステムをまとめました。
ワークフローシステムとは
ワークフローシステムとは、決裁のために必要な書類などを電子化し、業務効率を良くするためのシステムを指しています。
具体的には、稟議書の作成・申請・承認・決裁の流れを電子化可能なシステムであり、今まで紙の申請書で行われていたワークフローをシステム上で完結出来るようになるのです。
各システムにはワークフローが円滑に進むための機能がいくつも搭載されているため、企業全体の生産性を向上させる効果が期待出来ます。
ワークフローシステムを選ぶ際のポイント
ワークフローシステムが多くの企業に導入されるようになり、多くのワークフローシステムが流通しました。そのため、システムの選定が難しいと感じる方も多いようです。
ここでは、ワークフローシステムを選ぶ時のポイントを説明します。
ポイント1 必要な機能が備わっているか
ワークフローシステムに搭載されている機能はサービスによって変わります。自社が利用したいと考えている機能が搭載されているかを確認してください。
下記のような機能は、全てのワークフローシステムに搭載されているとは限りません。
・多言語対応
・権限設定
・スマホアプリ
また、現在使用しているツールとの連携が可能かどうかも調べる必要があります。
ポイント2 申請フォーマットが自社のものに適しているか
申請書の作成は、ワークフローシステムの基本機能です。この際に利用するフォーマットが自社に適したものでなくてはいけません。
用意されているフォーマットが自社で使いやすいか、現在使用しているフォーマットがそのまま活用可能かを確認してください。
ポイント3 複雑な承認ルートにも対応可能か
承認ルートは申請内容によって変わり、時には多くの部署の承認を必要とする複雑なものも存在します。
シンプルな承認ルートにしか対応出来ないワークフローシステムでは、承認ルートによって紙のワークフローも併用しなくてはいけなくなります。
自社で想定されている承認ルート全てに対応可能なシステムでなければ、業務全体の効率化は進められません。
【中小企業向け】おすすめのワークフローシステム
ここからは、おすすめのワークフローシステムを、企業規模別に紹介します。まずは、中小企業向きで使いやすいワークフローシステムをまとめました。
X-point Cloud(株式会社エイトレッド)
日本国内で多くの企業が導入しているX-point Cloudは、直感的な操作が可能で1ユーザー月額500円〜利用出来ます。
ドラッグ&ドロップの簡単操作で従来の書式に合わせたフォーマットが作成可能だという特徴があり、ツールの使用に慣れていない方でも扱いやすいシステムです。
・入力補助
・関連文書の呼び出し及び自動申請
・モバイル端末アプリによる申請
・申請書類へのコメント入力
・画像埋め込み
・承認者への通知
・事前の根回し(承認者への事前通知機能)
・モバイル端末アプリによる承認
・AND承認、OR承認設定、人数指定
・自動条件分岐
・承認状況確認
承認TIME(SBIビジネス・ソリューションズ株式会社)
承認TIMEは、1ユーザー月額300円〜利用可能なクラウド型のワークフローシステムです。初期費用がかからず、導入前のサポート相談も無料で受け付けています。
稟議書だけでなく、見積書や業務報告書などのフォーマットも無制限に作成可能なので、さまざまな用途に使えるシステムだと言えます。
・ファイル添付
・申請項目に四則演算の設定が可能
・多言語翻訳(別ツールとの連携が必要)
・関連文書の紐付け
・承認者以外の参照者設定
・承認催促通知
・複数申請の連続承認が可能
・飛び越し承認
・AND承認、OR承認設定
・コメント付き承認
・承認状況確認
【大企業向け】おすすめのワークフローシステム
次に、大企業向けのワークフローを2つ紹介します。
kickflow(株式会社kickflow)
大企業向けに開発されたワークフローシステムであるkickflowは、300社を超える企業への調査・ヒアリングによって生まれました。
運用負荷が軽く柔軟性があるという特徴を持っており、大企業特有の要件にも対応可能なシステムです。
費用は公式ホームページで提示されていないため、直接確認する必要があります。
・多くの入力タイプに対応
・明細添付
・複雑な承認ルートの設定
・申請時の簡易チェック機能(申請拒否機能)
・申請ごとに承認者をカスタマイズ
・承認ルートのシミュレーション
・申請ごとに承認者をカスタマイズ
・コメント付き承認
・承認状況確認
Agile Works(株式会社エイトレッド)
Agile Worksは大規模企業向けに作られたワークフローシステムです。
組織の統廃合や新設などの組織改編にも対応可能で、高額稟議や内部監査に報告する書類などに必要な複雑かつ長い承認フローのルール設定も行えます。
その費用は初期費用240万円・サポートサービスが年間36万円です。
・フォーム入力支援
・関連書類を自動的に起票
・複雑な承認ルートの設定
・細かな権限設定(閲覧権限、編集権限、コピー権限など)
・多言語対応
・モバイルでも申請がしやすいインターフェース
・モバイルでも承認がしやすいインターフェース
・複数申請の連続承認
・一括承認
・承認状況確認
【Excelフォーム型】おすすめのワークフローシステム
Excelフォーム型のワークフローシステムでは、Excelで作成した申請フォーマットをそのまま利用してワークフローを電子化することが出来ます。
申請書の使い勝手を変えたくないという企業にお勧め出来るシステムです。
HUEワークフロー(株式会ワークスアプリケーションズ)
HUEワークフローは、今使っているExcelのフォーマットをアップロードしてワークフローを電子化させるシステムで、直感的な操作が出来るという特徴があります。
1ユーザー月額300円〜利用可能であり、申請内容についてチャットでディスカッションが行えます。
・Excelファイルによるフォーム作成
・入力自動サポート
・印影取り込み・表示
・チャット形式のディスカッション
・自動条件分岐
・代理承認
・承認ルートの自動検出
・段階的な差し戻し(承認者への差し戻し)
・AND承認、OR承認設定
ワークフローEX(株式会社Knowlbo)
Excelの申請フォーマットを使ってワークフローを電子化可能なワークフローEXは、申請に合わせて容量制限なくOfficeファイルが添付出来ます。
事前に設定した承認ルートから適したものが自動的に選ばれるため、申請のたびに「承認者は誰か」を考える手間がかかりません。
・Excelファイルによるフォーム作成
・タブレット・スマホ申請
・印影作成による捺印著名
・権限設定(参照権限、変更権限など)
・タブレット・スマホ承認
・承認の停滞通知
・回覧の未読通知
まとめ
ワークフローシステムの選び方や、企業の規模別におすすめのシステムを紹介しました。
紙での処理が必要な業務は、処理できる場所が会社にいる時に限定されるため、システム化された業務に比べると、スムーズに進まないことが多いでしょう。ワークフローシステムを導入することで、会社にいなくても申請や承認が行えるため、決裁までの時間が短縮されます。他にもペーパーレス化にも役立ちます。自社に最適なシステムを導入出来るようにしてください。
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