【3分でわかる】テレワークとは?メリットとデメリット

1970年代から使われているテレワークという言葉ですが、最近では特に新型コロナウィルスの影響もあって広く浸透し、実際に導入する企業も増えました。
オフィス以外でも仕事ができる仕組みとして多くの企業が取り入れているテレワークですが、その詳細はどういった内容なのでしょうか。
ここでは改めてテレワークについて確認しておきましょう。

目次

テレワークとは

テレワークとは「tele (離れた所)」と「work ( 働く)」を合わせた造語で、情報通信技術を活用し、場所や時間にとらわれない働き方のことをいいます。

テレワークと同じような意味で使われる言葉に、リモートワークがあります。リモートワークは「remote(時間的・距離的に遠い、遠隔の)」と「work ( 働く)」を合わせた造語で、会社から離れた場所で仕事をする働き方のことを指します。テレワークとリモートワークは、厳密に使い分けられることはほとんどなく、同じ意味であると解釈していいでしょう。

テレワークの種類

テレワークは働く場所によって「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務」の3つに分類されます。

①在宅勤務

自宅を就業場所として働くスタイルのテレワークが「在宅勤務」です。
会社とのやりとりは主にパソコンやスマホで行われ、必要に応じてチャットツールやWeb会議システムなどを利用します。
全ての勤務日を在宅勤務にあてる企業もあれば、週に数日テレワークを利用できる仕組みにしている企業もあります。

②モバイルワーク

場所を選ばずパソコン、スマートフォン、タブレットなどのデバイスを使って働くスタイルのテレワークのことを「モバイルワーク」といいます。
営業職などの職種でよく活用されるスタイルとなっており、出先のカフェなどで仕事をすることができます。外出先から会社に戻らずに仕事ができるので、会社に戻る時間を無くし、仕事をする時間に充てることができます。

③サテライトオフィス勤務

「サテライトオフィス」とは本社から離れた場所に設置されたオフィスのことで、自社で用意する場合や複数の企業や個人が利用する共同利用オフィスを利用する場合があります。
サテライトオフィスを利用したテレワークのことを「サテライトオフィス勤務」といいます。
支店での勤務などとは異なり従業員の働き方に重点を置く働き方で、通勤負担の軽減や郊外エリアなど地域との連携、生産性や効率の向上を目的として導入されます。

テレワーク導入のメリット

1 モチベーションと生産性の向上

テレワークのそもそもの目的は「場所や時間にとらわれない働き方をすること」です。
これが最大のメリットとなりますが、テレワークで働くと従業員が自分らしく働くことができるようになるため、仕事に対するモチベーションも上がります。また、時間にゆとりもできますので、結果的として労働の生産性の向上を期待することができるというわけです。

2 通勤の負担を減らす

テレワークには通勤を伴いません。
首都圏の企業で働く人は、通勤時間が長いことや満員電車が当たり前になっていますので、テレワークを導入して出社日を減らしたり、無くしたりすることができれば通勤する必要がなくなるため、「従業員の体力的・精神的な負担を軽減」をすることができます。
そうして仕事に取り組みやすい環境をつくることができるようになるのです。

また、日々の通勤の負担軽減だけでなく、台風や大雨などの災害時にも外出する危険を減らすことができますので、従業員の安全を確保することができますし、出社しなくても仕事ができるため業務が止まることもありません。

3 人材確保

テレワークが導入されていれば、子育てや介護を行っている従業員などが働く場所や時間を自由に選択することができるため、例えば「発熱した子どもを看病しながら仕事をする」「親がデイケアに行った合間に仕事を進める」といったことが可能となります。
子育てや介護をしていれば「子供が体調不良になる度に休まなければならないから」「親の体調が急変してしまったので病院に付き添わなければならなから」などの理由で退職を選ぶ人が少なくありません。

テレワークをすることができれば、従業員にとって都合の良い場所やタイミングで仕事ができますので、退職を選ばずに済む可能性も高くなり、結果として優秀な人材を企業にとどめておくことができるのです。

4 人材不足解消

少子高齢化の影響もあり、人材不足の悩みを抱えている企業が増えています。
テレワークを導入すれば、通勤の必要がなくなるため地方在住者や海外在住者、身体障がい者など今まで採用の候補者にできなかった人たちを採用することが可能となります。
採用できる人たちの範囲が増えるだけでなく、テレワークを導入していることで柔軟な働き方を希望している人の応募が多くなることも考えられますので、その意味でも人材不足の解消が見込めるということになります。

5 コストカット

通勤の必要がないということは交通費が削減できますし、働く場所が必要なくなりますのでオフィスにかかるコストの削減が見込めます。
また、そこにWeb会議を導入すれば研修や会議もオンライン上での実施が可能となり、出張費や会場代の大幅なコスト削減をすることができます。
他にも、オンライン上で資料などを共有するようにすれば、印刷代も削減できるなどのメリットがあります。

6 事業継続性の向上

地震や感染症の蔓延など不測の事態が起こった場合は、通常業務が行えなくなる可能性が高くなります。
実際にコロナウィルスの影響で通常通り「出社して業務を行う」ということが困難になり、業務が滞ってしまったという人も多いのではないでしょうか。
テレワークが導入されていれば、事業が中断されるリスクを最小限にとどめることができます。

テレワーク導入のデメリット

1 労務・勤怠管理の複雑化

従業員がオフィス以外の場所で働くので、実際にどれだけの時間働いたのかを管理するのが困難になります。
対策として、パソコンの作業履歴やWebカメラを活用する、勤怠管理システムを導入するなど、従業員の勤怠管理のルールを明確にして勤務時間を共有することなどで問題を解消していくことになるでしょう。

2 セキュリティ問題

オフィス以外の場所でデバイスを外部に持ち出して作業をするため、デバイスの紛失や、他社に画面を見られてしまう危険があるなど、情報漏洩のリスクが発生します。
そのためセキュリティ対策ツールの導入することや、社内で持ち出しのルールを設定するなど対策することが必要です。

3 コミュニケーション不足

テレワークを導入すると、従業員同士が顔を合わせて直接コミュニケーションを行うことが少なくります。
コミュニケーションの減少は、情報共有がスムーズに行えない、評価が目に見えないことでモチベーションが下がるなどの問題が生じます。
そのためビジネスチャットやグループウェア、社内SNSなど、コミュニケーションや情報共有が簡単に行えるツールを活用し、コミュニケーション不足を解消していく必要があるでしょう。

まとめ

テレワークを導入することで、働き方の選択肢が広がるだけでなく、様々なメリットがあることがわかりました。
一方で、情報漏洩やコミュニケーション不足など少なからずデメリットがあることもわかりました。しかし、デメリットはITツールやシステムを導入することによって解消することができます。
テレワークを導入できない理由を探すのではなく、ITツールの活用などテレワークを導入するための方法を積極的に探し、テレワークの実現に向けて具体的に取り組んでいくことが重要です。

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