採用エントリーフォームとは、企業が求職者から必要な情報を集めるための書式です。応募者はこのフォームを通じて個人情報や学歴、職務経歴、スキル、志望動機などを提供します。
企業はこれらの情報を基に、初期選考を行い、面接や次の選考ステップに進むかどうかを判断します。採用エントリーフォームは、新卒採用や中途採用において重要な役割を果たし、適切な人材を見つけるための基本的なツールです。
本記事では、採用エントリーフォームの作り方や設問例、作成ポイント、注意事項について詳しく解説します。
採用エントリーフォームとは?
定義と基本的な目的
採用エントリーフォームは、求職者が企業に応募する際に必要な情報を入力するためのオンラインフォームです。
これにより、企業は求職者の情報を整理しやすくなります。採用エントリーフォームは、企業が求職者から必要な情報を効率的に収集するための重要なツールです。求職者は、氏名、連絡先、職務経歴、志望動機などの情報をフォームに入力することで、応募を完了させることができます。企業は、これらの情報を基に、応募者のスキルや経験、適性などを評価し、採用選考を進めることができます。
従来は、企業は紙ベースの応募書類を郵送で受け付けていました。しかし、インターネットの普及に伴い、オンラインで応募を受け付ける企業が増加しました。オンラインでの応募受付は、企業にとって、郵送費や印刷費などのコスト削減、応募書類の管理の効率化、応募者にとって、応募の簡素化、時間節約などのメリットがあります。
重要性と利点
適切なエントリーフォームがあることで、企業は効率的に採用活動を進められ、求職者も苦労せずに応募ができます。
採用エントリーフォームは、企業にとって多くの利点をもたらします。まず、応募書類の受付や管理が効率化されます。従来は、紙ベースの応募書類を郵送で受け付けていましたが、オンラインフォームを利用することで、応募書類の受付、管理、データ入力などが自動化され、人手による作業を大幅に削減できます。
また、応募者にとって、オンラインフォームは、応募プロセスを簡素化し、時間を節約できるという利点があります。紙ベースの応募書類作成に比べて、オンラインフォームは、入力の手間が少なく、誰でも簡単に応募できます。さらに、企業は、オンラインフォームを通じて、応募者の情報をより詳細に収集することができます。
例えば、応募者のスキルや経験、自己PR、志望動機などを、フォームに設問として追加することで、より詳細な情報を取得できます。これらの情報は、採用選考の際に、応募者をより深く理解するために役立ちます。応募者にとっても、オンラインフォームは、自分のスキルや経験、志望動機などを、より効果的にアピールできる場となります。
オンラインフォームでは、写真や動画、ポートフォリオなどを添付できる場合があり、応募者は、自分の強みを視覚的にアピールすることができます。また、応募者は、自分のペースで時間をかけて、フォームに入力することができます。
採用エントリーフォームの歴史
採用エントリーフォームは、インターネットの普及とともに、1990年代後半から2000年代初頭にかけて登場しました。初期の頃は、シンプルなHTMLフォームが主流でしたが、その後、技術の進歩とともに、より高度な機能を備えたフォームが登場するようになりました。
例えば、応募者の入力内容を自動的にデータベースに登録する機能や、応募者が入力した情報を基に、自動的に返信メールを送信する機能などが開発されました。近年では、スマートフォンやタブレット端末などのモバイルデバイスに対応した、レスポンシブデザインの採用エントリーフォームも増えています。また、AI技術を活用した、応募者のスクリーニングや評価を行うシステムも登場しています。
採用エントリーフォーム作成ツールを使う
ヘルプドッグフォームは、誰でも簡単にフォームを作成できる高機能フォームです。
毎月0円で使える無料プランが用意されており、ヘルプドッグフォームなら、採用エントリーフォームも簡単に作成、公開することができます。また、フォーム入力中の離脱を防ぐEFO(エントリーフォーム最適化)機能や執拗なフォーム経由の営業をブロックする機能、Gmailなどのフリーメールや使い捨てメールの入力を制限する機能など、ビジネスを強力に推進する機能を搭載しています。
▶フォーム作成管理システム「ヘルプドッグ フォーム」
https://helpdog.ai/form/
採用エントリーフォームの基本構成
必須項目
応募者の基本情報(氏名、連絡先、メールアドレス)を確実に収集しましょう。
採用エントリーフォームには、必須項目と任意項目があります。必須項目は、企業が応募者の情報を把握するために必要な項目です。氏名、連絡先、メールアドレスは、応募者と連絡を取るために必須です。また、応募者のスキルや経験を把握するために、職務経歴書や履歴書の提出を求める場合もあります。
必須項目は、企業の採用活動の目的や、募集する職種によって異なります。例えば、営業職の募集であれば、「営業経験」を必須項目とする場合もあります。また、応募者が多い場合や、選考基準が高い場合は、必須項目を増やすことで、応募者を絞り込むことができます。
職務経歴書・履歴書の添付
ファイルアップロード機能を使って、履歴書や職務経歴書を簡単に提出できるようにします。
応募書類の提出方法には、オンラインで直接入力する方法と、ファイルアップロードする方法があります。オンラインで直接入力する方法では、応募者は、フォームに設けられた入力欄に直接情報を記入します。一方、ファイルアップロードする方法では、応募者は、事前に作成した履歴書や職務経歴書をファイルとしてアップロードします。
ファイルアップロード機能は、応募者が事前に作成した書類を簡単に提出できるようにする便利な機能です。ファイルアップロード機能を設ける場合は、ファイル形式やファイルサイズを指定する必要があります。応募者が、指定された形式以外のファイルや、サイズが大きすぎるファイルをアップロードできないように設定することで、ファイル管理の手間を減らすことができます。
志望動機・自己PR
求職者からの志望動機や自己PRを入力させることで、彼らの目的や意欲を把握できます。志望動機や自己PRは、応募者がなぜその企業に入りたいのか、どのような能力や経験を持っているのか、将来どのような貢献をしたいのかなどをアピールする重要な項目です。
企業は、これらの情報を基に、応募者の熱意や能力、企業への理解度などを評価します。志望動機や自己PRの設問は、具体的に記述してもらうように、工夫する必要があります。例えば、「なぜ、数ある企業の中から、当社を選んだのですか?」「あなたの強みを活かして、どのように当社に貢献したいですか?」など、具体的な質問をすることで、応募者は、より深く考え、具体的な内容を記述するようになります。
採用エントリーフォーム作成のポイント
分かりやすい設問の配置
設問の順序を工夫し、求職者がスムーズに入力できるようにします。採用エントリーフォームを作成する際には、求職者がスムーズに入力できるよう、設問の配置を工夫することが重要です。
例えば、基本的な情報(氏名、連絡先など)を最初に配置し、その後、職務経歴や志望動機などの項目を配置するなど、入力しやすい順序で設問を配置します。また、設問の順番だけでなく、設問の内容も分かりやすく簡潔にすることが重要です。専門用語や難しい言葉を使わず、誰でも理解できる言葉で設問を作成します。
設問の配置は、応募者の属性や応募する職種によって、変更する必要がある場合もあります。例えば、新卒採用と中途採用では、求める情報が異なるため、設問の配置を変える必要があります。また、グローバル企業の場合、日本語と英語の2ヶ国語で、エントリーフォームを作成する必要がある場合もあります。
入力例の提示
各項目に入力例を表示することで、求職者が迷わずに記入できます。
求職者がスムーズに入力できるように、各項目に入力例を提示することも有効です。入力例を提示することで、求職者は、どのような情報を記入すればいいのか、どのような表現で記入すればいいのかを理解することができます。特に、志望動機や自己PRなどの自由記述欄には、入力例を提示することで、求職者がより効果的にアピールできるようになります。
入力例は、具体的で分かりやすいものを提示する必要があります。例えば、「氏名」の入力例として、「山田太郎」のように、一般的な氏名を提示します。また、「志望動機」の入力例として、「貴社は、〇〇という分野で、業界をリードする企業であると認識しております。私は、これまで〇〇の経験を積んでまいりました。貴社で働くことで、自分の経験を活かし、〇〇に貢献したいと考えております。」のように、具体的な内容を記述します。
必須項目の設定
重要な情報を確実に収集するために、必須項目の設定を行います。必須項目は、企業が応募者の情報を把握するために必要な項目です。氏名、連絡先、メールアドレスなどの基本情報は、必須項目として設定します。
また、職務経歴書や履歴書の提出も、必須項目として設定する場合があります。必須項目を設定することで、企業は、応募者から必要な情報を確実に収集することができます。必須項目は、応募画面上で、分かりやすく表示する必要があります。
例えば、必須項目の入力欄の横に、「※」マークを表示したり、必須項目であることを示す文言を記載したりします。また、必須項目が入力されていない場合は、エラーメッセージを表示し、入力漏れを防ぐようにします。
採用エントリーフォームの設問テンプレート
新卒採用エントリーフォームのテンプレート
新卒採用エントリーフォームの基本構成は、企業が新卒求職者から必要な情報を効率的に収集するための重要な要素を含んでいます。以下は、新卒採用エントリーフォームの一般的な基本構成です
1. 個人情報
• 名前: 姓名、ふりがな
• 連絡先情報: 電話番号、メールアドレス
• 住所: 現住所
• 生年月日: 年齢確認のため
2. 学歴
• 最終学歴: 学校名、学部・学科名、卒業予定年月
• 学業成績: GPA、主要な科目の成績など
3. インターンシップ・アルバイト経験
• 企業名: インターンシップ先やアルバイト先の会社名
• 職務内容: 担当した業務内容の概要
• 期間: 期間の明示
4. スキル・資格
• 保有資格: 業務に関連する資格(例:TOEIC、簿記検定など)
• スキル: 業務に役立つスキル(例:プログラミング言語、特定のソフトウェア操作)
5. 志望動機・自己PR
• 志望動機: なぜこの企業や職種に応募するのか、その理由
• 自己PR: 自分の強みや特長、これまでの経験から学んだことなど
6. 課外活動・サークル活動
• 活動名: 所属していた課外活動やサークルの名前
• 活動内容: 活動の概要と自分の役割
• 期間: 活動していた期間
7. 興味・関心
• 業界や職種への興味: 興味を持っている業界や職種
• 将来のキャリアビジョン: 将来の目標やキャリアプラン
8. その他
• 質問やコメント: 求職者からの質問や特記事項
• 履歴書・成績証明書の添付: 添付ファイルとして履歴書や成績証明書をアップロードする機能
9. 同意確認
• 個人情報の取り扱いに関する同意: 個人情報の利用目的についての同意確認
• 応募に関する規約の確認: 応募規約や利用規約への同意確認
中途採用エントリーフォームのテンプレート
中途採用エントリーフォームの基本構成は、企業が求職者の詳細な職務経験やスキルを把握するために必要な項目で構成されています。以下は、一般的な中途採用エントリーフォームの基本構成です。
1. 個人情報
• 名前: 姓名、ふりがな
• 連絡先情報: 電話番号、メールアドレス
• 住所: 現住所
• 生年月日: 年齢確認のため
2. 学歴
• 最終学歴: 学校名、学部・学科名、卒業年月
• その他の学歴: 必要に応じて詳細に記載
3. 職務経歴
• 勤務先の会社名: 過去及び現在の勤務先
• 職務内容: 各職務の具体的な内容と責任範囲
• 役職・ポジション: 過去および現在の役職やポジション
• 勤務期間: 各勤務先での勤務期間
• 実績・成果: 特筆すべき業績やプロジェクト
4. スキル・資格
• 保有資格: 業務に関連する資格(例:TOEIC、プロジェクトマネジメント資格など)
• スキル: 専門的なスキル(例:プログラミング言語、特定のソフトウェア操作、マネジメントスキル)
5. 志望動機・自己PR
• 志望動機: なぜこの企業や職種に応募するのか、その理由
• 自己PR: 自分の強みや特長、これまでの経験から学んだこと、会社にどのように貢献できるか
6. 希望条件
• 希望職種: 応募を希望する職種やポジション
• 希望勤務地: 勤務可能な地域や勤務地
• 希望年収: 希望する年収範囲
7. その他
• 質問やコメント: 求職者からの質問や特記事項
• 履歴書・職務経歴書の添付: 添付ファイルとして履歴書や職務経歴書をアップロードする機能
• 推薦状・参考人情報: 推薦状や参考人の連絡先(必要に応じて)
8. 同意確認
• 個人情報の取り扱いに関する同意: 個人情報の利用目的についての同意確認
• 応募に関する規約の確認: 応募規約や利用規約への同意確認
採用エントリーフォームの注意事項
配慮が必要な項目について
採用エントリーフォームでは、確認・質問してはいけない項目や配慮が必要な項目がいくつかあります。例えば、性別欄ですが、性自認の多様な在り方に対応するため、任意記載欄にするのが望ましいです。また宗教や支持政党、思想・信念に関する設問は不適切であり、採用選考の基準として用いることは避けるべきです。
個人情報保護について
求職者の個人情報を適切に管理し、保護するための方針を明示します。採用エントリーフォームでは、求職者の個人情報を取り扱うため、個人情報保護の観点から、適切な対策を講じる必要があります。
まず、個人情報の利用目的を明確に示し、求職者の同意を得ることが重要です。また、個人情報の不正アクセスや漏洩を防ぐために、セキュリティ対策を講じることが必要です。さらに、個人情報に関する問い合わせ窓口を設け、求職者が安心して個人情報提供できる体制を整える必要があります。
個人情報の利用目的は、具体的に記載する必要があります。例えば、「採用選考の目的で利用します。」「採用選考の結果、採用となった場合は、人事情報として利用します。」など、応募者が、どのように自分の個人情報が利用されるのかを、明確に理解できるように記載します。
誤字脱字のチェック
フォーム公開前に必ず誤字脱字をチェックし、正確な情報を提供します。採用エントリーフォームは、企業の顔として、求職者に対して正確な情報を提供する役割を担っています。そ
のため、フォーム公開前に、誤字脱字や誤った情報の記載がないか、十分にチェックすることが重要です。誤字脱字があると、企業の信頼性を損なう可能性があります。また、誤った情報の記載があると、求職者に誤解を与え、応募を辞退させてしまう可能性もあります。誤字脱字のチェックは、複数人で実施することが望ましいです。
一人の目でチェックするよりも、複数人でチェックする方が、誤字脱字の見落としを防ぐことができます。また、誤字脱字のチェックツールを利用するのも有効です。
フォームのテストとフィードバック
実際にフォームをテストし、求職者からのフィードバックを受けて改善します。採用エントリーフォームを作成したら、実際にフォームをテストし、求職者からのフィードバックを受けることが重要です。
テストでは、フォームの使いやすさ、入力のしやすさ、分かりやすさなどを確認します。また、求職者からのフィードバックを参考に、フォームを改善します。例えば、求職者から「入力欄が分かりにくい」というフィードバックがあれば、入力欄の説明文を追加したり、入力欄の配置を変更したりします。フォームのテストは、実際に応募する可能性のある人に依頼することが望ましいです。
応募する可能性のある人は、どのような点でつまずくのか、どのような情報を知りたいのかを、具体的に把握することができます。また、フィードバックは、アンケートフォームなどを利用して、収集します。
まとめ
適切な採用エントリーフォームを作成することで、採用プロセスの効率化と求職者の満足度向上を図ることができます。今回紹介したポイントと注意事項を参考に、ぜひ効果的なエントリーフォームを作成してください。
採用エントリーフォームは、企業と求職者をつなぐ重要なツールです。適切な採用エントリーフォームを作成することで、企業は、より多くの優秀な人材を獲得することができます。また、求職者は、スムーズに応募プロセスを進めることができ、企業への応募意欲を高めることができます。
効果的な採用エントリーフォームを作成するためには、企業は、自社の採用活動の目的や、募集する職種の特性などを考慮する必要があります。また、常に最新の技術やトレンドを取り入れ、改善していくことが重要です。