ヘルプセンターが用意されていれば、顧客は自分で回答を検索して問題を解決出来るようになり、商品やサービスが利用しやすくなります。
また、繰り返される似たような問い合わせに対応するカスタマーサポートにかかる労力や時間を削減可能であるため、企業が得られるメリットも多いです。この記事では、ヘルプセンターについての基本的な知識とともに、ヘルプセンターを作成・運営する方法やポイントを紹介しましょう。
これからヘルプセンターを作りたい、より良いヘルプセンターに改善したいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。
ヘルプセンターとは
ヘルプセンターとは、商品やサービスに対しての疑問や発生した問題を顧客が自ら解決出来るように用意されたサイトのことを指します。ヘルプセンターに用意されている代表的なコンテンツは下記のとおりです。
企業によっては独自のコンテンツを運営している場合もあります。
・商品やサービスの取り扱い説明
・チャットボット
・ヘルプコミュニティ
・カスタマーサポート窓口(問い合わせフォーム、電話番号など)
一般的に、用意されたFAQや取り扱い説明、チャットボットを使っても顧客の抱える疑問や問題が解決出来なかった時に、直接企業とやりとりを行うカスタマーサポート窓口に促す流れが設定されており、解決のための難易度の低い問い合わせはカスタマーサポート窓口を利用する前に解決が可能な状態になっています。
ヘルプセンターを作成するメリット
ヘルプセンターのメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、ヘルプセンター構築によって企業が得られるメリットを紹介しましょう。
メリット1 顧客満足度を向上させる
ヘルプセンターがあればセルフサービスを好む顧客のニーズが満たせるようになります。何らかの問題が発生した時に企業に問い合わせをしていると、返事が来るまで作業がストップしてしまうものですが、自分で問題が解決出来ればスムーズに物事を進められるでしょう。
ヘルプセンターは休日深夜問わずに顧客の要望に対応出来るため、営業時間外という理由で顧客を待たせてしまうこともありません。
メリット2 カスタマーサポート業務の効率化
カスタマーサポート窓口しか設置していない企業では、比較的簡単に解決できる疑問や問題でも、窓口に問い合わせをするしかありません。その結果、同じような疑問にその都度対応する必要が出てきます。難易度の低い疑問や問題はヘルプセンターでの解決を促せば、カスタマーサポートは難易度の高いトラブルに集中出来るでしょう。
業務全体の効率化が可能なので、人手不足の問題も解決します。
メリット3 コミュニティの活性化により企業への関係性を持たせる
ヘルプコミュニティとは、FAQで解決出来なかった質問を書き込み、他のユーザーからアドバイスをもらう掲示板のことです。
ヘルプコミュニティが活性化すれば、ユーザー同士だけでなくユーザーと企業の関係性も深められるでしょう。
ヘルプセンターを作成する際のポイント
ヘルプセンターを作成する際には、知っておくべきポイントがあります。ポイントを押さえることで優れたヘルプセンターが作成出来るでしょう。
【作成①】一貫性のあるカスタマーエクスペリエンスを提供する
スマホやタブレットの利用者が増えた今では、ヘルプセンターは必ずしもパソコンで閲覧されるとは限りません。顧客がどのような環境下でヘルプセンターを利用しても、一貫性のあるカスタマーエクスペリエンスを提供出来るようにしましょう。
パソコンでは見やすいけれど、スマホやタブレットでは使いにくいサイトを構築しないようにしてください。
【作成②】カスタマーエクスペリエンスを重視した作りにする
ヘルプセンターを作成すれば、顧客も企業もメリットが得られることが分かりましたが、ヘルプセンターはあくまで顧客のために作成するものなので、カスタマーエクスペリエンスを重視した作りにしなくてはいけません。
顧客が求める情報がすぐに見つかる高性能な検索機能や、回答が簡単に理解可能な動画を使った説明などを用いて、実用的かつ魅力的なヘルプセンターを作りましょう。
また、顧客からのフィードバックを集めて常に改善を繰り返す必要もあります。顧客からのフィードバックを得るには、FAQの最後に「探していたものが見つかりましたか?」などの質問項目を用意すると良いです。
ヘルプセンターを運営する際のポイント
最後に、ヘルプセンターを運営する際のポイントを紹介しましょう。運営ポイントを明確にしておけば、カスタマーサポートチームはもちろん全従業員でヘルプセンターを運営出来るようになります。
【運営①】目標を設定する
ヘルプセンターを作成する前に、まずその目標を設定しましょう。顧客満足度を高めたいのか、カスタマーサポートを効率化させたいのか、顧客との深い関わりを構築したいのかなどビジネス視点で正しい目標設定をします。目標が明らかになっていれば、ヘルプセンター構築時に方向性を誤ることもなくなるでしょう。
目標が複数ある場合には、優先順位を設定すると良いです。
【運営②】パフォーマンスを測定する
ヘルプセンターは作成して完了というものではなく、日々改善を繰り返すことでより顧客が満足出来るものになります。そのため、ヘルプセンターのパフォーマンス測定は開設初日から実施してください。
ヘルプセンターが効果的に機能しているかを判断するには、次の項目を測定すると良いでしょう。
・コミュニティの分析統計
・顧客が問題を解決するまでにかかった時間
・ヘルプセンターで解決出来なかった問題
・カスタマーサポートに問い合わせがあった問題
パフォーマンス測定によって得た情報があれば、顧客の動向を把握した上でヘルプセンターの改善が続けられます。
【運営③】全従業員を積極的に関わらせる
ヘルプセンターでの顧客の行動は、商品に対するフィードバックです。さまざまな部署の全従業員が顧客の声に耳を傾ければ、商品そのものの改善が可能で、顧客と接点も結べるようになるでしょう。
一般的に、顧客との直接的な関わりはカスタマーサポートチームのみに限られてしまうことが多いですが、全従業員にヘルプセンターと関わりを持たせれば、今までにないアイデアが生まれたり、従業員のモチベーションを向上させたりする効果も期待出来ます。
【運営④】マーケティングの視点から方向性を検討する
ヘルプセンターを作成しても、疑問や問題を抱えた状態の顧客がヘルプセンターに辿り着かなければ、ヘルプセンターを作った意味がありません。ヘルプセンター作成後は企業サイトやインターネット上から顧客をヘルプセンターまで誘導しなくてはいけません。
マーケティングの視点から方向性を検討し、訪問者をどのように誘導するのか考えておきましょう。
まとめ
優れたヘルプセンターが用意されていれば、顧客は自分の力で疑問や問題を解決出来るようになります。自社に最適なヘルプセンターを用意して、企業のカスタマーサポート業務を効率化しましょう。
ヘルプセンターの作成や運営には、FAQやチャットボット、ナレッジベースなどのツールが活用できます。ツールならではの使いやすさは、カスタマーエクスペリエンスを高めることに貢献するでしょう。また、ヘルプセンターを改善していくために、新たな疑問と回答を追加するなどメンテナンスの必要があるので、管理のしやすさも重要です。
ヘルプセンターの構築に悩んでいるのなら、他社のヘルプセンターを参考にしたり、便利なツールの活用を検討したりするなどして、よりカスタマーエクスペリエンスの高いヘルプセンターを作成してください。
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