Zendeskは、カスタマーサービスを目的としたクラウドベースのプラットフォームです。Zendeskを利用することで、企業は顧客からのお問い合わせや要望、意見に対して効率的にコミュニケーション対応することができます。Zendeskを活用することで、カスタマーサポート業務を効率良く、高品質で提供することが可能になり、顧客満足度を高められます。
今回の記事ではZendeskについての基本的な情報を分かりやすくまとめました。Zendeskに興味を持っているのなら、ぜひ参考にしてください。
Zendeskとは
Zendeskはカスタマーサービスを成功させる目的で作られたソフトウェアで、世界中で140カ国以上11万社を超える企業が活用しています。
Zendeskは顧客対応に必要な機能を全て揃えているだけでなく、担当者のカスタマーサービススキルを向上させて顧客対応のクオリティを向上させます。
Zendeskの導入によって社内の顧客情報を集約し、必要な情報を適切なタイミングで得られるようになるのです。
Zendeskのメリット
Zendeskを導入することで、企業は次のようなメリットを得られます。
メリット1 顧客情報を社内で共有出来るようになる
Zendeskの最も重要な機能は、顧客情報の共有です。集約された顧客情報は社内全体で管理されるため、カスタマーサポート部門だけでなく全ての部署で顧客情報を閲覧出来るようになります。
顧客情報の共有は、顧客対応を円滑に進めるために欠かせない取り組みなのです。例えば、担当者が個人で顧客情報を管理している状態では、担当者が不在の時に適切な顧客対応が出来なくなってしまうことは容易に想像できるでしょう。
また、顧客は複数回問い合わせてくることもあります。顧客情報が共有されていれば、担当者ごとに違う説明をしてしまったり、何度も同じ説明をしてしまったりする問題も防げます。
メリット2 トラブルがスムーズに解決できる
Zendeskでは、顧客からのクレームやどのようにクレームに対処したのかなどのトラブル事例の情報も蓄積されていきます。
過去のトラブルを参考にすることで、トラブルの再発を予防したり、発生したトラブルをスムーズに解決出来たりすることが可能になります。
また、トラブル発生時にもすぐに情報共有されるため、トラブル対応に対していち早く周囲の人がフォローすることが可能になります。トラブルが発生してしまったとしても、スピーディーな対応によって迅速な解決が目指せます。
メリット3 カスタマーサポートをスキルアップできる
カスタマーサポートには多くの経験と知識が必要であり、担当者の力量によってサポート内容が左右されてしまう恐れがあります。
Zendeskを使用して顧客情報や過去事例が共有されれば、経験の少ない担当者でも質の高い顧客対応が出来ます。
Zendeskのデメリット
Zendeskには非常に多くのメリットがあることを説明しましたが、いくつかのデメリットについても理解しておく必要があります。Zendeskのデメリットは次のとおりです。
デメリット1 機能が多すぎて使いこなせない
Zendeskにはカスタマーサポートに必要な機能が豊富に搭載されているとお伝えしましたが、使い方についての周知が不足するとその機能を使いこなせない担当者が現れる可能性があります。
操作方法自体は非常に分かりやすいため、用意されている機能について担当者全員に事前に教育をしておくと良いです。
デメリット2 一定のコストが必要
Zendeskは優れた顧客情報管理ツールですが、企業で導入するためには一定のコストが必要です。
しかし、導入コストよりも導入によって得られる顧客満足度の向上や業務効率化に目を向けるべきです。優れたツールの導入は結果的に企業利益に結びつくため、そのコストは十分回収可能だと考えてください。
Zendeskの主な機能
Zendeskの機能はサポートチケット管理システムを基盤として、いくつも用意されています。ここではZendeskの主要機能を6つ紹介しましょう。
機能1 サポートチケット管理システム(旧Zendesk Support)
Zendeskの基本機能であるサポートチケット管理システムは、顧客からの問い合わせを集約する機能のことを指しています。
情報を「チケット」として管理し、チケットごとにオープン・保留中・解決済みのステップに分類して管理します。
チケットのステージが一目で把握可能なため、対応漏れを防ぐ・優先順位を明らかにする効果があり、顧客情報が増えても問題のないカスタマーサポートが実現します。
機能2 メッセージング・チャットソフトウェア(旧Zendesk Chat)
Zendesk Chatは顧客が使いやすいチャット機能で、電話やメールと違い顧客の負担を感じさせることなく迅速な顧客対応が可能です。
また、チャットボットも用意されているため、顧客が自分で問題を解決出来るように促します。AI搭載型ボットの活用によって、顧客を24時間365日体制でサポートするのです。
機能3 ヘルプセンター・FAQ構築ソフトウェア(旧Zendesk Guide)
現在では、セルフサービス型のサポートを好む顧客が増えています。質の高いヘルプセンター(FAQ)があれば、顧客は自分で問題を迅速に解決出来ます。
また、構築したヘルプセンターは顧客向けだけでなく社内でも利用可能です。
機能4 クラウド型コールセンターソフトウェア
チャットやメールなどのカスタマーサポートを好む顧客が増えている一方で、直接担当者と話をすることが最もスムーズな解決方法になる事例も存在します。また、電話サポートの有無で企業の信頼度を比較する顧客もいます。
Zendeskではクラウド型のコールセンターを構築してすぐに電話サポートが開始出来るだけでなく、通話状態を常に把握しデータを測定します。
集約したデータを活用すれば、より電話サポートの質を高められるのです。
機能5 ユーザーコミュニティ構築ソフトウェア
Zendeskでは、顧客同士で繋がるコミュニティを構築可能です。
顧客同士のコミュニティであれば、顧客は気軽に自分が抱えている問題を相談でき、有益な情報交換が実現します。
また、集まった情報は今後のサービス改善に役立ちます。
機能6 顧客情報分析ソフトウェア
業務を続ける中で収集された顧客情報は、今後のサポート体制・サービスを改善するための重要なナレッジです。
Zendeskはカスタマーに関わる情報を簡単に把握・分析して企業のビジネスをより良いものに変えることが出来ます。
また、メール・チャット・電話などさまざまなチャネルに集まった顧客情報を一元管理可能なため、話の流れを見失うことなく顧客とのコミュニケーションが取れます。
Zendeskの利用料金
最後に、Zendeskの利用料金について説明します。カスタマーサポート向けのZendeskは「Zendesk for service」と呼ばれ、ベーシックとエンタープライズの2パターンのプランが存在します。
ここではZendesk for serviceのベーシックプランの主な機能を一覧にしました。
Suite Team | Suite Growth | Suite Professional | |
月額 (年払・ユーザーあたり) |
49ドル | 79ドル | 99ドル |
サポートチケット管理システム | ◯ | ◯ | ◯ |
Webサイトなどのメッセージ対応 | ◯ | ◯ | ◯ |
オンラインチャットサポート | ◯ | ◯ | ◯ |
ヘルプセンター | 1つ | 複数 | 複数 |
AIによる自動返信 | 50件まで | 100件まで | 500件まで |
多言語サポート | – | ◯ | ◯ |
AIを活用したナレッジマネジメント | – | ◯ | ◯ |
SLA(サービスレベルアグリーメント)の管理 | – | ◯ | ◯ |
統合されたコミュニティフォーラム | – | – | ◯ |
非公開の会話スレッド | – | – | ◯ |
高度な音声機能 | – | – | ◯ |
まとめ
Zendeskは顧客情報を適切に管理してカスタマーサポートの質を高めるためのソフトウェアです。Zendeskを導入することによって、企業は顧客満足度の向上や業務の効率化効果が得られます。
カスタマーサポートに問題を抱えているのなら、優れたツールの活用を検討すると良いでしょう。