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kintoneで問い合わせを自動化!フォーム連携方法を解説

ヘルプパーク編集部
kintoneで問い合わせを自動化!フォーム連携方法を解説

「Googleフォームで受けた問い合わせを、手動でExcelやkintoneにコピペするのが面倒」「対応状況がわからず、二重対応や放置漏れが起きている」といったお悩みはありませんか?また、「kintoneでフォームが作れると聞いたが、標準機能ではできないと言われて混乱している」という声も現場でよく耳にします。

せっかくkintoneを導入したのに、情報の入り口となる「フォーム」が別システムのままでは、業務改善の効果は半減してしまいます。実は、kintoneの標準機能だけでは社外向けのフォームを作成することはできません。しかし、適切な連携サービスを組み合わせることで、「転記作業ゼロ」「入力ミスゼロ」の環境を構築し、CS(カスタマーサポート)業務の無駄な作業を劇的に減らすことができます。

この記事では、kintoneと連携サービスの組み合わせで、問い合わせ受信から顧客管理(DB化)までを完全自動化する仕組みと、現場担当者が迷わず設定できる構築手順を解説します。

なぜkintoneで問い合わせ管理をすると現場が楽になるのか?

問い合わせデータが「自動」で顧客DBになる

日々、メールや他社のフォームツールから届く問い合わせ内容を、Excelの管理台帳にコピー&ペーストしていませんか?現場で最も時間を奪い、スタッフの疲弊を招くのは、こうした「単純な転記作業」です。人間が作業する以上、貼り付けミスや入力漏れは必ず発生しますし、担当者が忙しければデータ反映にタイムラグも生じます。

kintoneとフォームを連携させる最大のメリットは、お客様がWebフォームに入力した内容が、送信ボタンを押した瞬間に kintone 内に自動登録される点にあります。これにより、転記作業は完全に不要になります。1件の問い合わせデータは、kintoneアプリ内では1つの レコード として扱われ、蓄積されたデータはそのまま顧客データベースとして活用できます。

私たちが目指すべきは、「データを移す作業」の撲滅です。ここを自動化するだけで、オペレーターは「お客様への回答作成」や「丁寧なヒアリング」といった、本来人間がやるべき本質的な業務に集中できるようになります。

kintoneとは?
サイボウズ社が提供する業務アプリ構築クラウドサービスです。プログラミングの知識がなくても、自社の業務に合わせたアプリ(データベース)をドラッグ&ドロップで簡単に作成・改修できます。

レコードとは?
データベースにおけるデータの単位で、1件分のデータの集まりを指します。kintoneでは、1つの問い合わせ案件や1人の顧客情報などが1レコードとしてカウントされます。

対応状況(ステータス)の見える化とチーム共有

Excelやメールでの管理において最も致命的なのが、「この案件、誰か対応してる?」「まだ返信してないの?」といったステータス管理の曖昧さです。ファイルを開くまで状況がわからなかったり、メールのCC漏れで情報が止まったりすることで、二重対応や対応漏れ(放置)といったクレームの種が生まれます。

kintoneで問い合わせを管理すると、 プロセス管理 機能を使うことで、すべての案件の進捗状況をチーム全員でリアルタイムに共有できます。「未対応」「対応中」「承認待ち」「完了」といったステータスがレコードごとに可視化されるため、リーダーは対応が滞っている案件を一目で発見できます。誰がボールを持っているかが明確になるため、引き継ぎもスムーズになり、チーム全体でサポート品質を維持することが可能になります。

プロセス管理とは?
kintoneの標準機能の一つで、レコード(案件)ごとにステータス(状態)と担当者を設定し、業務フロー(ワークフロー)を管理する仕組みです。次の工程へ進めるためのボタンなどを設置できます。

注意!標準機能だけでは「外部公開フォーム」は作れない

kintoneのライセンスとアカウントの壁

ここで、多くの導入担当者がつまずくポイントについて正直にお伝えします。「kintoneさえあれば、Webサイトに置く問い合わせフォームも作れる」というのは誤解です。kintoneは原則として、セキュリティの高いクローズドな環境で利用するツールであり、「ライセンス契約をしているユーザー」しかログインや入力ができない仕様になっています。

つまり、ライセンスを持っていない不特定多数のお客様が入力するための「外部公開用フォーム」を作成する機能は、kintoneの標準機能には備わっていません。無理やりゲストスペース機能などを使う方法もありますが、お客様全員にアカウントを発行するのは現実的ではありません。

そのため、お客様向けのフォームを作るには、kintoneとデータをやり取りできる「外部連携サービス」を別途契約する必要があります。「無料でできると思っていた」という齟齬(そご)が起きないよう、予算計画の段階で連携ツールの費用も含めて検討することが重要です。

連携サービス(フォームブリッジ等)の役割とは?

では、どのようにして外部からの入力を受け付けるのでしょうか。ここで登場するのが、トヨクモ社の フォームブリッジ をはじめとする連携ツールです。これらのツールは、Web上に誰でもアクセスできるフォーム画面を作成・公開し、そこで入力されたデータを裏側で自動的にkintoneへ受け渡す役割を担います。

仕組みとしては、外部ツールとkintoneを API連携 させることで実現しています。イメージとしては、kintoneという強固な金庫(社内DB)に直接穴を開けるのではなく、金庫の外に専用のポスト(外部フォーム)を設置し、そのポストに入った手紙だけを安全なルートで金庫の中に運ぶ、という形です。これにより、セキュリティを保ちながら、スムーズなデータ収集が可能になります。

フォームブリッジとは?
トヨクモ株式会社が提供する、kintone連携サービスの一つです。kintoneライセンスを持たないユーザーでも入力可能なWebフォームを作成し、回答データをkintoneアプリに直接保存できます。

API連携とは?
Application Programming Interfaceの略で、異なるソフトウェアやシステム同士をつなぎ、機能やデータを共有・活用する仕組みのことです。

連携ツールを使ったフォーム作成・導入の4ステップ

1. kintone側で「受け皿アプリ」を作成する

まずは、フォームから送られてくるデータを格納するための「受け皿」となるkintoneアプリを作成します。アプリの新規作成画面で、「会社名」「担当者名」「メールアドレス」「問い合わせ内容」など、必要な入力項目に対応するフィールドを配置していきます。

このとき、プロの視点として強くおすすめしたいのが、「問い合わせ種別(製品について/お見積り/採用など)」や「知ったきっかけ」といった項目は、自由記述(文字列1行)ではなく、必ず「ドロップダウン」や「ラジオボタン」で作成することです。

最初から選択肢にしておくことで、後で「今月はどの製品への問い合わせが多かったか?」を集計する際に、データの表記揺れ(例:「製品A」「Product A」「Aについて」など)を防ぐことができ、精度の高い分析が可能になります。

2. 連携ツールでフォーム画面を設計・公開する

kintoneアプリができたら、次は連携ツール(フォームブリッジ等)側での設定です。ツールにログインし、先ほど作成したkintoneアプリのURLやAPIトークンを入力して紐づけます。すると、kintoneのフィールド情報が自動的に読み込まれ、Webフォームのベースが出来上がります。

ここで重要なのが、kintone上のフィールド名(社内管理用)と、お客様に見せる項目名(公開用)の使い分けです。例えば、社内では「顧客種別」というフィールド名でも、Webフォーム上では「お客様の区分」と表記するなど、お客様にとってわかりやすい言葉に変換して設定しましょう。また、必須項目の設定や、エラーメッセージの文言などもこの段階で調整し、お客様が迷わず入力できる画面を設計します。

3. 自動返信メールと通知設定を行う

フォーム送信後のアクションを設定します。まずはお客様への「自動返信メール」です。「お問い合わせを受け付けました」というメールが即座に届くことで、お客様は安心します。これは主に連携ツール側の機能を使って設定します。

次に、社内担当者への通知です。「新しい問い合わせが届きました」という通知がないと、対応が遅れてしまいます。これには、kintoneの「アプリの通知」機能を使うのが一般的です。「レコード追加時に通知」という条件を設定し、CSチームや担当者にkintoneの通知やメールが飛ぶようにしておきましょう。

ツール側の通知機能とkintone側の通知機能が重複すると、メールが大量に届いて混乱の元になるため、社内向け通知はkintoneに一本化するなど、運用ルールを決めておくことが大切です。

4. Webサイトへの設置とテスト投稿(疎通確認)

設定が完了したら、生成されたフォームの公開URLを自社のWebサイトに設置します。iframe(インラインフレーム)コードを使ってサイト内に埋め込むか、シンプルに「お問い合わせはこちら」というボタンにリンクを設定します。

公開前には、必ずスマホやPCなど複数の端末からテスト投稿(疎通確認)を行ってください。 「フォームに入力して送信ボタンを押す」→「自動返信メールが届く」→「kintoneにレコードが作成される」→「社内担当者に通知が届く」。この一連の流れがスムーズに行われるかを確認します。特に、必須項目の挙動や、特殊文字を入力した際のエラーなどもチェックしておくと、本番運用後のトラブルを防げます。

運用の質を上げる!kintoneならではのカスタマイズ活用術

条件分岐で「必要な項目だけ」を表示させる

Webフォームの入力項目が多すぎると、お客様は面倒に感じて離脱してしまいます。そこで活用したいのが 条件分岐 機能です。これは、回答内容に応じて、次に表示する質問を動的に切り替える機能です。

例えば、最初の質問で「製品Aについて」を選んだ場合のみ、「製品Aのシリアル番号を入力してください」という項目を表示させ、「採用について」を選んだ場合はそれを隠す、といった制御が可能です。 お客様には自分に関係のある項目だけが表示されるため、入力のストレスが減り、完了率(コンバージョン率)の向上につながります。kintoneのアプリ設計と連携ツールの設定を組み合わせることで、こうした「気の利いた」フォームが簡単に実装できます。

条件分岐とは?
ある条件(入力内容など)に応じて、処理の流れや表示内容を分ける機能のことです。フォームにおいては、選択肢によって次の設問を表示・非表示にする設定などで利用されます。

過去の対応履歴を紐づけて「神対応」を実現する

単に問い合わせを受け付けるだけでなく、その後の対応品質を高めるのがkintoneの真骨頂です。kintone内に別途「顧客マスタ(顧客リスト)」アプリがある場合、 ルックアップ機能関連レコード一覧 を活用することで、問い合わせデータと顧客情報を紐づけることができます。

これにより、問い合わせが入った瞬間、担当者の画面には「このお客様は過去にどのような問い合わせをしてきたか」「現在契約中のプランは何か」といった情報が自動的に表示されるようになります。電話がかかってきた瞬間に「あ、前回ご相談いただいた件ですね」と言えるかどうかで、お客様の信頼度は大きく変わります。情報をただ「貯める」だけでなく、対応時に瞬時に「使う」ための設定こそが、顧客満足度を上げる「神対応」の鍵となります。

ルックアップ機能とは?
他のアプリ(マスタアプリなど)に登録されているデータを参照し、自分のアプリにコピーして入力できる機能です。入力の手間を省き、データの正確性を保つのに役立ちます。

関連レコード一覧とは?
条件に一致する他のアプリのレコード情報を、現在のレコード詳細画面にリスト表示する機能です。顧客ごとの過去の問い合わせ履歴や購入履歴などを一覧で確認する際に使われます。

まとめ

kintoneと連携サービスを活用した問い合わせフォームの導入は、単なるツールの置き換えではありません。

  • 転記作業の全自動化:入力内容がそのままDB化され、ミスと工数をゼロにする。
  • リアルタイムの状況共有:プロセス管理で「対応漏れ」をなくす。
  • 顧客起点のデータ活用:過去履歴との連携で、質の高いサポートを実現する。

これらはすべて、現場の皆さんが本来注力すべき「お客様への対応」に時間を使うための土台作りです。 「システム導入」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、転記や管理の面倒な手間はすべてシステムに任せてしまいましょう。そうして空いた時間と心の余裕を使って、お客様一人ひとりに寄り添う、温かみのある「人間らしいサポート」を実現してください。応援しています。

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FAQ・よくある質問

Q1

kintoneで外部公開フォームが作れない理由は?

A

kintoneはライセンスを持つユーザーしかログイン・入力できない仕様のため、不特定多数のお客様が使う外部公開フォームを標準機能だけで作成することはできません。この制約を解消するには、フォームブリッジのような連携サービスを別途契約し、API連携でkintoneにデータを渡す仕組みを構築する必要があります。導入コストの見積もり段階から連携ツールの費用を含めることが重要です。

Q2

kintoneフォーム連携の設定手順は?

A

大きく4つのステップで進めます。まずkintone側で受け皿アプリを作成し、次に連携ツールでフォーム画面を設計・公開します。その後、自動返信メールと社内通知の設定を行い、最後にWebサイトへ設置してテスト投稿で全体の動作を確認します。テストでは「送信→自動返信→レコード作成→担当者通知」の一連の流れをスマホ・PCの複数端末で確認しておくとトラブルを防げます。

Q3

問い合わせ種別をドロップダウンで作る場合とテキスト入力の違いは?

A

ドロップダウンやラジオボタンで作成しておくと、後の集計・分析で表記揺れが発生しません。テキスト入力では「製品A」「Product A」「Aについて」のように同じ意味の入力がバラバラになり、正確な集計が困難になります。最初の設計段階で選択肢形式にしておくだけで、データの精度が高まり、月次レポートや傾向分析がそのまま活用できる状態になります。

ヘルプドッグ編集部
筆者

ヘルプドッグ編集部

セルフサポートやカスタマーサポート運用に関する知見をもとに、現場で役立つ情報をわかりやすく発信しています。 実際の運用課題や改善事例を踏まえながら、自己解決率向上とサポート業務の効率化につながるヒントをお届けします。