ライブチャットツールは、Webサイトに設置したチャット窓口で、担当者がお客様とリアルタイムに会話するためのツールです。
完全無料をうたう海外製から、月1,500円の国内製、コンタクトセンター向けの本格的な製品まで、選択肢は幅広く分かれています。代表的な31製品を、用途・規模別の4カテゴリに整理し、課金モデルと価格を中心に比較します。
製品選びで最初に確かめる点は4つです。課金の単位、自動応答との組み合わせ、対応チャネルの範囲、そして管理画面・サポートの言語と支払い通貨。この順に見ていけば、候補を数製品まで絞り込めます。
ライブチャットとビジネスチャットの違い
同じ「チャットツール」と呼ばれますが、ライブチャットとビジネスチャットは別のツールです。
ライブチャットは、Webサイトに設置した窓口で、担当者がお客様と会話するためのツールです。ビジネスチャットは、SlackやMicrosoft Teams、Chatworkのように、社員どうしの連絡に使う社内ツールです。本記事で扱うのは、お客様と会話するライブチャットです。
| 比較する点 | ライブチャット | ビジネスチャット |
|---|---|---|
| 会話する相手 | サイトを訪れたお客様 | 社内のメンバー・取引先 |
| 使う場所 | Webサイトのチャット窓口 | 社内のワークスペース・アプリ |
| 主な機能 | 担当者への割り振り、応対履歴、自動応答との連携 | チャンネル、スレッド、ファイル共有 |
| 導入の目的 | 問い合わせ対応と顧客体験の向上 | 社内連絡と情報共有の速さ |
ライブチャットツールを選ぶ4つの基準
ライブチャットツールを比較するときは、金額の大小より先に、課金の単位をそろえて確認しましょう。

主流は、担当者1人ごとに費用がかかる席課金です。一方で、契約(ワークスペース)単位の月額固定の製品や、基本機能は無料でブランド表記の削除などをアドオンで買い足す製品もあります。同じ「月額◯円」でも、担当者が増えたときの支払いはまったく違います。
次に、自動応答との組み合わせです。ライブチャットは、担当者が応対している時間しか機能しません。お客様からの質問の多くは、FAQやチャットボットの自動応答で先に減らし、それでも解決しない相談をライブチャットで受ける、という組み合わせが実務の基本形です。
チャットボットが同じ製品に含まれるのか、含まれる場合はどの課金か、含まれない場合は何と組み合わせるのかを確かめましょう。ライブチャットとチャットボットの役割の違いそのものは本記事では深掘りしませんが、両方をそろえる前提で、つまりハイブリッドなチャットツールを選ぶと、あとから機能を追加せずに済みます。
3つ目は、対応チャネルの範囲です。Webサイトのチャットだけを扱う製品と、LINE・Instagram・メール・電話までを1つの画面で束ねる製品では、価格帯も運用体制も変わります。いまはWebチャットだけでも、SNSの問い合わせが増える見込みがあるなら、チャネルを広げられる製品を選んでおくと移行の手間がかかりません。
最後が、言語と通貨です。海外のツールには、お客様に見せるチャット画面は日本語でも、担当者が毎日使う管理画面やサポート窓口は英語だけ、という製品があります。支払いもドル建てのカード決済が基本のため、為替レートしだいで毎月の支払額が変わります。日本語の管理画面と円建ての請求で運用したいなら、国内のツールを選ぶと良いでしょう。
| 基準 | 確認すること |
|---|---|
| 1. 課金の単位 | 席課金か、契約単位の月額固定か、無料+アドオンか |
| 2. 自動応答との組み合わせ | チャットボット・FAQが同じ製品に含まれるか、何と組み合わせるか |
| 3. 対応チャネルの範囲 | Webチャットのみか、LINE・SNS・メール・電話まで束ねるか |
| 4. 言語と通貨 | 管理画面・サポートの言語と、円建てかドル建てか |
ライブチャットツールの4つのカテゴリ
| カテゴリ | どんな製品か | 課金の傾向 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 総合ヘルプデスク一体型 | チャットに加えFAQ・チケット管理・複数チャネルまで1つのシステム | 席課金(海外)/月額固定(国内) | 問い合わせ対応の全体を1つの画面にまとめたい企業 |
| ライブチャット・接客チャット | Webサイトのチャット窓口が主軸。SMBが導入しやすい価格帯 | 席課金・月額固定・無料+アドオン | まずサイトにチャット窓口を置きたい企業 |
| コンタクトセンター向け | 大量の問い合わせを複数の担当者・チャネルでさばく | 席課金(海外)/非公開(国内) | 電話中心のセンターにチャットを加えたい企業 |
| EC特化 | ECプラットフォームと連携し、注文データを見ながら応対する | チケット連動・無料 | ネットショップ運営者 |
メール・SNSを含めた問い合わせ対応の全体を1つにまとめたいなら、総合ヘルプデスク一体型がおすすめです。サイトにチャット窓口を置きたいなら、ライブチャット・接客チャットも候補にはいります。
電話中心のコンタクトセンターを運営しているならコンタクトセンター向けを、ネットショップの運営者ならEC特化型を検討するのが良いでしょう。

総合ヘルプデスク一体型
総合ヘルプデスク一体型とは、カスタマーサポートに必要な機能をひとつのシステムでまかなう製品群です。ライブチャットに加えて、FAQサイト(ヘルプセンター)、問い合わせの記録(チケット管理)、メール・SNSなど複数チャネルの対応を、同じ管理画面で扱います。
一体型の利点は、応対の記録と回答データが分散しないことにあります。チャット・メール・SNSを別々のツールで受けると、同じお客様とのやり取りが複数の画面に散らばり、過去の経緯を探す手間が発生しますが、一体型なら、チャネルをまたいだ履歴が1人のお客様に紐づいて残ります。
課金体系は、海外勢は担当者1人あたりの席課金が基本で、AIによる自動化には席とは別の従量課金が加わる製品もあります。
ヘルプドッグ
ヘルプドッグは、noco株式会社が提供するAIカスタマーサポートシステムです。ライブチャットに加えて、FAQサイトの作成、AIチャットボット(AI検索型・生成AI型)、AI検索、フォーム作成、そしてこれらをひとつにまとめるサポートウィジェットまでを、1つのシステムで扱えます。お客様からの質問の多くをFAQとチャットボットの自動応答で先に解決し、解決しなかった相談をライブチャットで担当者が受ける、という組み合わせを1つのシステムでそろえられます。
検索ヒット率を高める「先回りスマート検索」という独自のAI検索や辞書機能を搭載し、検索時の表記ゆれや同意語にも強い点が特長です。東証プライム上場企業から中小企業まで、企業規模を問わず導入実績があります。料金は月額39,800円(税別)から利用できます。
公式サイト:https://helpdog.ai/

Zendesk
Zendeskは、米Zendesk社が提供する代表的なカスタマーサービスプラットフォームで、世界で10万社以上が使っています。ライブチャット(メッセージング)は、FAQ・AIエージェントまで含むSuiteプランに含まれます。
課金は席課金で、Suite Teamが月$55(約8,900円)/席、Growthが月$89(約14,400円)/席、Professionalが月$115(約18,600円)/席です(いずれも年契約。出典:Zendesk公式サイト「Pricing」2026年7月2日確認)。メール中心でチャットも使える下位のSupport Teamは月$19(約3,100円)/席です。導入企業には、配車サービスのUberや、ドイツの電機大手Siemensなどがあります。
公式サイト:https://www.zendesk.com/
Fin(旧Intercom)
Finは、米Fin社(旧Intercom社)が提供するチャット主体のカスタマーサービスプラットフォームです。サイトに設置するメッセンジャーでのライブチャットと、AIエージェント「Fin」による自動応答を、1つの受信箱で切り替えながら使います。2026年5月に社名をIntercomからFinに変更し、同年6月には米Salesforce社がFinを約36億ドルで買収する最終合意を発表しました(買収完了はSalesforceの2027会計年度第4四半期の見込み)。今後、製品名や料金体系が変わる可能性がある前提でご検討ください。
課金は席課金で、Essentialが月$29(約4,700円)、Advancedが月$85(約13,800円)、Expertが月$132(約21,400円)です(いずれも年契約。出典:Intercom公式サイト「Pricing」2026年7月2日確認)。AIエージェントを使う場合は、1成果あたり$0.99(約160円)が加算されます。
公式サイト:https://www.intercom.com/
Freshworks(Freshchat)
Freshworksは、米Freshworks社が提供する製品群です。ライブチャットのFreshchatは、Webチャットに加えてLINEやWhatsAppなどのメッセージアプリも束ねられます。無料プランがあり、有料は席課金で月$19(約3,100円)/席〜の公開情報があります。AIアシスタント「Freddy」は席とは別の課金です。ヘルプデスクのFreshdeskと組み合わせると、メール・チケット管理まで一体で運用できます。
公式サイト:https://www.freshworks.com/
HubSpot(Service Hub)
HubSpotは、米HubSpot社が提供する、CRM(顧客管理システム)を中心にマーケティング・営業・カスタマーサービスの機能をそろえたプラットフォームです。ライブチャットは無料ツールに含まれ、担当者数の制限なく使い始められます。チャットの相手がCRMの顧客情報と自動で紐づくため、過去のやり取りを見ながら応対できます。有料は席課金で、Starterが月$20(約3,200円)〜の公開情報があります。
公式サイト:https://www.hubspot.com/
Zoho SalesIQ
Zoho SalesIQは、インドのZoho社が提供するライブチャット・訪問者分析ツールです。サイト訪問者の閲覧状況を見ながらチャットで話しかけられ、同社のZoho CRMやZoho Desk(ヘルプデスク)と連携して使います。無料プラン(担当者3人まで)があり、有料は席課金で月$9(約1,500円)/席前後〜の公開情報があります。Zoho製品をすでに使っている企業ほど、連携の価値が出ます。
公式サイト:https://www.zoho.com/salesiq/
Help Scout
Help Scoutは、米Help Scoutが提供するカスタマーサポートプラットフォームです。メールを扱う共有受信箱、FAQ(Docs)、そしてサイトに埋め込むウィジェット「Beacon」でのチャットが一体になっています。無料プランがあり、有料は席課金で月$25(約4,100円)/席〜の公開情報があります。メール対応が中心で、チャットも同じ画面で受けたい小規模チームに向く構成です。
公式サイト:https://www.helpscout.com/
Front
Frontは、米Front社が提供する共有受信箱型のカスタマーコミュニケーションツールです。メールを中心に、チャット・SMSなどのやり取りをチームの1つの受信箱で分担し、担当者への割り当てや社内コメントで応対を進めます。席課金で、Starterが月$19(約3,100円)/席〜の公開情報があります(年契約・10人まで)。メールでの応対が中心のチームが、チャットを同じ画面に加える場合の選択肢です。
公式サイト:https://front.com/
Re:lation
Re:lationは、株式会社インゲージが提供する顧客対応クラウドです。メール・LINE・チャット・SMS・SNSなど複数チャネルの問い合わせを1つの画面で一元管理し、対応状況の分類で二重対応や対応漏れを防ぎます。サイトに設置するチャット窓口の機能は持たないため、本記事で紹介するライブチャットと組み合わせて、受けた会話を管理する側を担う位置づけです。月額12,800円(税別)〜の公開情報があります(ユーザー数・容量で変動)。
公式サイト:https://ingage.jp/
ライブチャット・接客チャット
ライブチャット・接客チャットとは、Webサイトのチャット窓口を主軸とした製品群です。
タグをサイトに埋め込むだけで導入でき、SMB(中小企業)が最初のチャット窓口として選びやすい価格帯に集まっています。海外勢は無料プランから営業を介さずに試せる製品が多く、国内勢は日本語サポートと円建ての請求で契約できます海外勢は無料プランから営業を介さずに試せる製品が多く、国内勢は日本語サポートと円建ての請求で契約できます

このカテゴリで注意すべき点は2つあります。ひとつは無料プランの制約です。会話数の上限、ブランド表記(「Powered by ◯◯」)、担当者数の上限は製品ごとに異なり、本番運用ではブランド表記の削除だけで月額費用が発生する製品もあります。もうひとつはAI機能の課金で、チャットボットやAI応答が基本料金に含まれず、別課金のアドオンになっている製品があります。「月額◯円から」の表示だけで判断せず、使いたい機能込みの総額で比べてください。
LiveChat
LiveChatは、ポーランドのText社が提供するライブチャット専業の代表的な製品です。世界3万社以上での利用をうたい、チャットの品質評価やレポートなど、応対の管理機能がそろっています。課金は席課金で、Starterが月$19(約3,100円)/席〜の公開情報があります(年契約)。同じ会社のChatBot.com(自動応答)やHelpDesk(チケット管理)と組み合わせると、Text社の製品でサポート体制をそろえられます。
公式サイト:https://www.livechat.com/
Olark
Olarkは、米Olarkが提供するライブチャットツールです。Webチャットに絞ったシンプルな構成で、チャットボックスのデザイン調整、訪問ページに応じた自動の話しかけ、SlackやSalesforceとの連携を備えます。課金は席課金で、Standardが月$29(約4,700円)/席です(年払いで割引あり。公開情報)。追加機能は「PowerUps」というアドオンで買い足す方式のため、必要な機能込みの総額で見積もってください。
公式サイト:https://www.olark.com/
Tidio
Tidioは、ポーランドのTidio社が提供する、ライブチャットとAIチャットボット「Lyro」を組み合わせたSMB向けの代表的な製品です。無料プランがあり、有料は月$29(約4,700円)からです。ただしLyroは別課金のアドオンで、基本プランの料金には含まれません(2026年7月2日確認)。ShopifyやWordPressとの連携が用意されており、小規模のネットショップでの利用が多い製品です。
公式サイト:https://www.tidio.com/
Crisp
Crispは、フランスのCrisp社が提供するチャットプラットフォームです。課金は席数ではなくワークスペース(契約)単位の月額固定のため、担当者が増えても費用が変わりにくい構成です。無料プラン(2席)があり、有料はMiniが月$45(約7,300円)/ワークスペース〜、AI機能を含むEssentialsが月$95(約15,400円)〜の公開情報があります。チャット・共有受信箱・簡易的なFAQがひとつにまとまっています。
公式サイト:https://crisp.chat/
Smartsupp
Smartsuppは、チェコのSmartsupp社が提供するライブチャットツールです。ヨーロッパのSMBで広く使われており、チャットに加えて、訪問者がサイト上でどう動いたかを録画で確かめられる機能を持ちます。無料プラン(月25会話まで)があり、有料は席課金で月$20(約3,200円)/席〜の公開情報があります。
公式サイト:https://www.smartsupp.com/
JivoChat
JivoChatは、JivoChat社が提供する、ライブチャットと電話の応対をひとつにまとめたツールです。チャット・メール・電話・SNSの問い合わせを担当者が1つのアプリで受けられる構成で、低価格帯で複数チャネルを扱えます。席課金で、月$19(約3,100円)/席〜の公開情報があります(年契約)。
公式サイト:https://www.jivochat.com/
Chaport
Chaportは、Chaport社が提供する、シンプルな構成を特徴とするライブチャットツールです。チャットボットと簡易的なFAQの機能も含み、訪問者への自動の話しかけにも対応します。無料プラン(担当者2人まで)から始められ、有料は席課金で、Proが月$29(約4,700円)/席〜の公開情報があります(年契約)。
公式サイト:https://www.chaport.com/
HelpCrunch
HelpCrunchは、ライブチャットとメール配信をひとつにまとめたツールです。チャットでの応対に加えて、お知らせやフォローアップのメールを同じツールから送れます。席課金で、Basicが月$15(約2,400円)/席〜の公開情報があります。
公式サイト:https://helpcrunch.com/
Chatwoot
Chatwootは、オープンソースで開発されているライブチャット・カスタマーサポートツールです。WebチャットのほかLINEやWhatsAppなどのチャネルを接続でき、ソースコードが公開されているため自社での機能の作り込みにも対応します。自社のサーバーに設置すれば無料で使え、担当者数の制限もありません。提供元が運用するクラウド版も選べます。ただし自社設置には、サーバーの契約・保守・運用が前提になるため、エンジニアのいる企業向けの選択肢です。クラウド版の価格は公式サイトでご確認ください。
公式サイト:https://www.chatwoot.com/
tawk.to
tawk.toは、米tawk.to社が提供する、基本機能を完全無料でうたうライブチャットツールです。担当者数・チャット数に上限がなく、無料のままでも本番運用できる構成が最大の特徴です。収益は有料アドオンで成り立っており、ブランド表記の削除が月$19(約3,100円)〜、AI応答のアドオンが月$29(約4,700円)〜の公開情報があります。時給$1からチャットの応対を代行するオペレーターサービスという、他社にない有料メニューも持ちます。管理画面は英語が基本のため、費用を抑えたい、かつ英語運用に抵抗のない企業向けの選択肢です。
公式サイト:https://www.tawk.to/
i-livechat
i-livechatは、スカラコミュニケーションズ株式会社が提供する、お客様との1対1のやり取りに特化したWebチャットシステムです。数行のタグをWebサイトに埋め込むだけで導入できます。多機能な接客ツールではなく、チャット窓口を確実に運用することに絞った構成です。価格は公式サイトでご確認ください。
公式サイト:https://www.scala-com.jp/
sinclo
sincloは、株式会社エフ・コードが提供するハイブリッド型のツールです。チャットボットとライブチャットを1つの画面で扱え、サイト訪問者の行動に合わせて話しかける機能も持ちます。自動応答で受けて、必要に応じて担当者に切り替える運用を、1製品で組めます。1契約で複数サイトに設置でき、料金はコスト重視プランが月1万円〜、Web接客機能を使う成果重視プランが月5万円〜の公開情報があります。14日間の無料トライアルで試せます。
公式サイト:https://f-code.co.jp/
FirstContact
FirstContactは、株式会社バイタリフィが提供する低価格帯のチャットツールです。IBMのAIエンジンWatsonによる自動応答と、ボタン1つでのライブチャットへの切り替えに対応し、シナリオはExcelの取り込みで作成できます。初期費用は無料で、有人対応のみのスタンダードが月2,980円、AI対応のプレミアムが月15,000円、カスタマイズ可能なプロが月29,000円の公開情報があり、ChatGPT連携の上位プランもあります。20日間の無料トライアルで試せます。
公式サイト:https://first-contact.jp/
チャットプラス
チャットプラスは、チャットプラス株式会社が提供する、月額1,500円(税別)からの低価格を特徴とするチャットサポートシステムです(出典:チャットプラス公式サイト、2026年7月2日確認)。ライブチャット、シナリオ型の自動応答、生成AIによる応答(AI AgentPlus)まで、プランに応じて段階的に使えます。国内で24,000社以上の導入をうたい、低価格帯から本格運用まで同じ製品で広げられる点が特徴です。
公式サイト:https://chatplus.jp/
チャネルトーク
チャネルトークは、韓国のChannel Corp.(日本法人あり)が提供する、接客チャット・チャットボット・顧客管理(CRM)が一体になったツールです。WebチャットのほかLINEやInstagramの問い合わせも束ねられ、国内のECやSaaSで導入が広がっています。無料プランがあり、有料は事業規模別の定額プランに、顧客数(連絡先の保存数)とシート数に応じた従量が加わる体系です。生成AIエージェント「ALF」は別の従量課金のため、AIを本格的に使う場合は問い合わせ量からの試算が要ります。プランの額は公式サイトでご確認ください。
公式サイト:https://channel.io/ja
コンタクトセンター向け
コンタクトセンター向けとは、電話を中心に大量の問い合わせをさばいてきたセンターに、チャットのチャネルを加えるための製品群です。複数の担当者への自動振り分け、応対の記録・モニタリング、電話やメールとの一元管理など、組織で応対品質を管理する機能に厚みがあります。
国内勢は、金融機関や自治体など、応対品質と管理の要件が厳しい組織での導入実績を公表しており、価格は非公開・営業経由が中心です。導入時は、月間の問い合わせ件数、同時に応対する担当者の人数、既存の電話システムとの関係を整理してから見積もりを取ると、比較しやすくなります。
LiveAgent
LiveAgentは、スロバキアのQuality Unit社が提供するヘルプデスクシステムです。ライブチャット、メールのチケット管理、電話(コールセンター機能)までを1つの製品に含み、席課金で月$15(約2,400円)/席〜の公開情報があります(年契約)。この価格帯で電話まで扱える製品は少なく、小規模なセンターの候補になります。SNSチャネルの追加は上位プランやアドオンが前提のため、必要なチャネル込みの総額で見積もってください。
公式サイト:https://www.liveagent.com/
MOBI AGENT
MOBI AGENTは、モビルス株式会社が提供するコンタクトセンター向けのライブチャットシステムです。同じシリーズのチャットボット(MOBI BOT)からの引き継ぎを前提に設計され、生成AIでチャットのログを自動要約する機能も持ちます。金融機関や自治体での導入実績を公表しています。価格は要問い合わせです。
公式サイト:https://mobilus.co.jp/
KARAKURI talk
KARAKURI talkは、カラクリ株式会社が提供するカスタマーサポート向けのライブチャットです。同じシリーズのAIチャットボット(KARAKURI chatbot)やFAQ管理(KARAKURI smartFAQ)と回答データを共通で使えるため、自動応答からの引き継ぎを同じ会社の製品でそろえられます。価格は要問い合わせです。
公式サイト:https://karakuri.ai/
おもてなしSuite
おもてなしSuiteは、テクマトリックス株式会社が提供するWebコミュニケーションプラットフォームです。ライブチャットとAIチャットの使い分け、フォームの作成までをひとつで扱い、導入から運用開始までの支援が付きます。コールセンター向けシステムを長く手がけてきた提供元で、FAQナレッジシステム(FastAnswer2)との組み合わせにも対応します。価格は要問い合わせです。
公式サイト:https://omosui-dx-cx.showcase-tv.com/
EC特化型
EC特化型とは、ShopifyなどのECプラットフォームと連携し、ネットショップの問い合わせに対応する製品群です。汎用のライブチャットとの違いは、注文データを見ながら応対できる点にあります。「注文した商品はいつ届くか」という質問に、注文番号を聞き直さず、履歴を見ながらその場で答えられます。

Gorgias
Gorgiasは、米Gorgias社が提供する、Shopifyを中心としたEC向けヘルプデスクです。チャット・メール・SNSの問い合わせを注文データと紐づけて1画面で扱い、チャット上で注文の照会や変更まで処理できます。課金は席数ではなくチケット数(問い合わせ件数)に連動した月額で、月$10(約1,600円)〜の公開情報があります。AIによる自動解決には、解決件数あたりの従量課金が加わります。
公式サイト:https://www.gorgias.com/
Re:amaze
Re:amazeは、米GoDaddy社傘下のRe:amaze社が提供するEC向けのヘルプデスク・チャットツールです。ShopifyやBigCommerceなど複数のECプラットフォームと連携し、チャット・メール・SNSの問い合わせを注文データとあわせて扱えます。席課金で、Basicが月$29(約4,700円)/席・月〜の公開情報があります。
公式サイト:https://www.reamaze.com/
Shopify Inbox
Shopify Inboxは、カナダのShopify社が提供する、Shopify利用者向けの無料チャットツールです。ストアの管理画面と一体で動き、チャット中にお客様のカートの中身や注文状況を確かめながら応対できます。Shopifyの契約があれば追加費用なしで使えるため、Shopifyでネットショップを運営しているなら、最初のチャット窓口として最も導入しやすい選択肢です。
公式サイト:https://www.shopify.com/jp
31製品の比較表
31製品を見わたすと、価格は大きく4つの層に分かれます。
無料のまま本番運用できる製品(tawk.to、Shopify Inbox)、月1,500円〜数千円で始められる低価格帯、1人あたり月$9〜132の席課金が中心の総合型、そして価格非公開・営業経由のコンタクトセンター向けです。担当者が少ないうちは無料・月額固定の層で足り、人数が増えるほど、席課金では総額が増えます。
| 製品 | 提供元 | カテゴリ | 課金の単位 | 価格の目安 |
|---|---|---|---|---|
| ヘルプドッグ | 国内 | 総合一体型 | 月額固定 | 39,800円(税別)〜/月 ※ライブチャット機能なし・自動応答側 |
| Zendesk | 海外(米国) | 総合一体型 | 席課金 | Suite $55〜115(約8,900〜18,600円)/席・月 |
| Fin(旧Intercom) | 海外(米国) | 総合一体型 | 席課金+AI成果課金 | 席$29〜132+$0.99/成果 |
| Freshworks(Freshchat) | 海外(米国) | 総合一体型 | 席課金 | 無料あり・$19(約3,100円)/席・月〜(公開情報) |
| HubSpot | 海外(米国) | 総合一体型 | 席課金 | 無料あり・$20(約3,200円)/月〜(公開情報) |
| Zoho SalesIQ | 海外(インド) | 総合一体型 | 席課金 | 無料あり・$9(約1,500円)/席・月前後〜(公開情報) |
| Help Scout | 海外(米国) | 総合一体型 | 席課金 | 無料あり・$25(約4,100円)/席・月〜(公開情報) |
| Front | 海外(米国) | 総合一体型 | 席課金 | $19(約3,100円)/席・月〜(公開情報) |
| Re:lation | 国内 | 総合一体型 | 月額固定(人数・容量で変動) | 12,800円(税別)〜/月(公開情報)※チャット窓口の機能なし・管理側 |
| LiveChat | 海外(ポーランド) | ライブチャット・接客 | 席課金 | $19(約3,100円)/席・月〜(公開情報) |
| Olark | 海外(米国) | ライブチャット・接客 | 席課金+アドオン | $29(約4,700円)/席・月(公開情報) |
| Tidio | 海外(ポーランド) | ライブチャット・接客 | 月額固定(AIは別課金) | 無料あり・$29(約4,700円)〜/月 |
| Crisp | 海外(フランス) | ライブチャット・接客 | 契約単位の月額固定 | 無料あり・$45(約7,300円)〜/月(公開情報) |
| Smartsupp | 海外(チェコ) | ライブチャット・接客 | 席課金 | 無料あり・$20(約3,200円)/席・月〜(公開情報) |
| JivoChat | 海外 | ライブチャット・接客 | 席課金 | $19(約3,100円)/席・月〜(公開情報) |
| Chaport | 海外 | ライブチャット・接客 | 席課金 | 無料あり・$29(約4,700円)/席・月〜(公開情報) |
| HelpCrunch | 海外 | ライブチャット・接客 | 席課金 | $15(約2,400円)/席・月〜(公開情報) |
| Chatwoot | 海外 | ライブチャット・接客 | 無料(自社設置)+クラウド版 | 無料・クラウド版は公式サイトで確認 |
| tawk.to | 海外(米国) | ライブチャット・接客 | 無料+アドオン | 無料・表記削除$19/月〜(公開情報) |
| i-livechat | 国内 | ライブチャット・接客 | 月額固定 | 公式サイトで確認 |
| sinclo | 国内 | ライブチャット・接客 | 月額固定 | 公式サイトで確認 |
| FirstContact | 国内 | ライブチャット・接客 | 月額固定 | 公式サイトで確認 |
| チャットプラス | 国内 | ライブチャット・接客 | 月額固定 | 1,500円(税別)〜/月 |
| チャネルトーク | 海外(韓国・日本法人あり) | ライブチャット・接客 | 月額固定 | 無料あり・公式サイトで確認 |
| LiveAgent | 海外(スロバキア) | コンタクトセンター向け | 席課金 | $15(約2,400円)/席・月〜(公開情報) |
| MOBI AGENT | 国内 | コンタクトセンター向け | 非公開 | 要問い合わせ |
| KARAKURI talk | 国内 | コンタクトセンター向け | 非公開 | 要問い合わせ |
| おもてなしSuite | 国内 | コンタクトセンター向け | 非公開 | 要問い合わせ |
| Gorgias | 海外(米国) | EC特化 | チケット連動+AI従量 | $10(約1,600円)/月〜(公開情報) |
| Re:amaze | 海外(米国) | EC特化 | 席課金 | $29(約4,700円)/席・月〜(公開情報) |
| Shopify Inbox | 海外(カナダ) | EC特化 | 無料(Shopify契約内) | 無料 |
※価格は2026年7月時点の公開値・公開情報です。
調査データに見るライブチャットの利用動向
お客様は、チャットで話しかける前に、まず自分で調べています。ナイスジャパンの調査では、疑問があるとき「まず自分で調べる」消費者が9割を超え、利用が最も多いのはWebサイトのQ&A閲覧(88.8%)でした(出典:ナイスジャパン「コンタクトセンターCX調査2025」2025年)。
ライブチャットに入ってくるのは、自分で調べても解決しなかった相談です。つまり、チャット窓口の負荷は、FAQやチャットボットがどれだけ手前で解決できているかで決まります。ライブチャットツール単体ではなく、自動応答との組み合わせで設計すべき理由が、ここにあります。
そして、チャットで受けたあとの応対品質は、事業の数字に直結します。
Zendeskの調査レポートでは、消費者の72%が、たった一度の悪いサービス経験で競合他社に乗り換えると回答しています(出典:Zendesk「CX Trends 2026」2026年)。
返答まで長く待たせる、担当者につながらない、履歴が引き継がれず同じ説明を繰り返させる。こうした体験は、ライブチャットを置いたことでかえってお客様を失う結果につながります。ツールを選ぶときは、設置のしやすさだけでなく、担当者が応対しきれる体制(人数・対応時間・自動応答との分担)まで含めて計画してください。

国内ツールと海外ツールの違いと選び方
国内ツールと海外ツールは、機能の優劣よりも先に、契約と運用のしかたで差が出ます。判断の基軸は3つです。誰が管理画面を操作するか(言語)、どの通貨で支払うか(為替)、そして提供元の変化にどこまで付き合えるか(継続性)です。
| 比較する点 | 国内ツール | 海外ツール |
|---|---|---|
| 管理画面・サポートの言語 | 日本語 | 英語中心。日本語対応は製品による |
| 支払い | 円建て。銀行振込による請求書払いに対応する製品が多い | ドル建てカード決済が基本 |
| 月々の費用 | 契約時の金額のまま | 為替レートで円換算額が変わる |
| 課金モデル | 月額固定が中心 | 席課金・月額固定・無料+アドオンと幅広い |
| 導入の始め方 | トライアル申込み・営業経由が中心 | 無料プランやセルフサーブで試せる製品が多い |
| 提供元の変化 | 比較的ゆるやか | 買収・統合が速い |
言語と支払いでは、国内ツールに分があります。ライブチャットは担当者が毎日長時間使うツールのため、管理画面が日本語であることの価値は、他のツール以上に大きくなります。支払いも、日本の商慣習である銀行振込による請求書払いに対応している国内ツールが多く、法人カードを使いにくい企業でも契約しやすい形です。海外ツールはドル建てのカード決済が基本のため、為替レートが動けば毎月の支払額も動きます。
無料で試しやすいのは海外ツールです。tawk.toの完全無料をはじめ、Tidio・Crisp・HubSpotなど無料プランのある製品が多く、営業を介さずに検証を始められます。
ただし、海外ツールは提供元の変化が速い点に備えが要ります。この記事で扱う製品でも、Fin(旧Intercom)はSalesforceによる買収合意が発表されました。買収や統合が起きると、製品名・料金・契約条件が変わることがあります。海外ツールを選ぶ場合は、チャットの履歴を書き出して他ツールへ移せるかを、契約前に確かめておくと安全です。
ニーズ別の選び方
まずサイトにチャット窓口を置きたい場合は、ライブチャット・接客チャットのカテゴリが候補です。費用を最小にするならtawk.to(無料・英語管理画面)、自動応答との切り替えまで1製品で完結できるハイブリッド型ならヘルプドッグやTidioがお薦めです。

メール・SNSを含めた問い合わせの全体を1つの画面にまとめたい場合は、総合ヘルプデスク一体型(ヘルプドッグやZendesk、Freshworksなど)が候補です。
席課金が基本のため、応対する担当者の人数で費用を見積もってください。すでにHubSpotやZohoのCRMを使っているなら、同じ会社のチャット(HubSpotの無料チャット、Zoho SalesIQ)から始めると、顧客情報との連携に追加の作業がかかりません。
電話中心のコンタクトセンターにチャットを加える場合は、コンタクトセンター向けを、応対体制の設計とあわせて営業経由で検討する形になります。Shopifyでネットショップを運営しているなら、まず無料のShopify Inboxで始め、問い合わせが増えたらGorgiasへ広げる順序に無理がありません。
どのカテゴリを選ぶ場合も、ライブチャットは「自動応答で解決しなかった相談を受ける場所」として設計してください。FAQやチャットボットを持たないままチャット窓口だけを開くと、よくある質問への回答に担当者の時間が費やされ、応対が追いつかなくなります。
まとめ
最後に、そもそもなぜいまライブチャットなのかを、電話との対比でお伝えします。
電話には、構造的な難しさがあります。ナビダイヤルなど、通話時間に応じてお客様の側に料金がかかる窓口も少なくありません。しかも音声だけで、情報を正しい順序で理路整然と伝える話術が要り、受けるサポート側にも、相手の話を瞬時に理解してくみ取る力が求められます。音声は手元に記録が残らないため、言った・言わないの行き違いも起きます。お互いの感情が高ぶってトラブルになりやすく、応対するサポート担当者の精神的な負担が大きいことも、電話の無視できないデメリットです。
だからこそ、LINEをはじめとするテキストのやり取りが生活に定着したいま、ライブチャットでリアルタイムの問い合わせ窓口を設置する会社が増えてきました。文字なら記録が残り、画像やURLを送って正確に伝えられます。
ただし、ライブチャットは電話の弱点をすべて解決する道具ではありません。送信した文章は取り消しがつかず、電話と同じようにテンポよく返信を続ける必要があり、担当者にはタイピングの速さも求められます。そして、お客様の時間の感覚はチャネルによって変わります。同じ10分の待ち時間でも、メールなら普通でも、チャットでは遅いと感じられてしまいます。リアルタイムを期待させる窓口だからこそ、応対が追いつかない状態は、電話以上に体験を損ないます。
ライブチャットは、この利点と注意点の両方を知ったうえで活用してください。この記事の比較表でツールを絞り込むときは、料金だけでなく、自社の体制でテンポよく応対しきれるか、自動応答とどう分担するかまで、あわせて決めましょう。それが、チャット窓口を開いてよかったと言える運用につながります。
免責事項
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