解説
クリアデスクは、机の上に顧客情報などが放置された状態をなくし、第三者による盗み見や持ち去りを防ぐための取り組みです。情報セキュリティの管理策を体系化したISO/IEC 27002:2022は、管理策「7.7 クリアデスク・クリアスクリーン」を設けています。同管理策は、書類や取り外し可能な記憶媒体に対するクリアデスクの規則と、情報処理設備に対するクリアスクリーンの規則を定め、適切に実施させることが望ましいとしています。
コンタクトセンターでは、オペレーターが応対中に顧客の氏名や契約番号をメモに書き留める場面が多くあります。そのため、応対メモが机の上に放置されると、来訪者や他部署の社員の目に触れるおそれがあります。
実務での使われ方
クリアデスクを運用するには、退席時に片付ける対象を具体的に列挙します。
- 応対中に書いた手書きメモと印刷物
- USBメモリや外付け記憶装置
- 社員証や保管庫の鍵
あわせて、短時間の離席まで対象にするのか、退勤時だけを対象にするのかを先に決めます。さらに、ルールを明文化したうえで、施錠できる保管場所を用意します。たとえば、フリーアドレスを採用している職場では、その日のうちに個人ロッカーへ私物と書類を戻す運用にそろえます。また、不要になった応対メモはシュレッダーにかけ、可燃ごみとして捨てないよう周知します。
プライバシーマーク制度では、2024年10月1日以降の申請から、JIS Q 15001:2023に準拠した構築・運用指針に基づいて審査が行われています。個人情報を扱う事業者では、クリアデスクが個人情報の管理を支える対策の一つとして、社内規程に盛り込まれることがあります。
注意点
クリアデスクは、画面側の対策であるクリアスクリーンと組み合わせて運用します。クリアスクリーンの手段には、離席時の画面ロック、スクリーンセーバーの自動起動、のぞき見防止フィルムなどがあります。机の上と画面の片方だけを徹底しても、顧客情報が他人に見える状態は残ります。
出典
- ISO/IEC 27002:2022 Information security controls(ISO)
- プライバシーマーク制度(一般財団法人日本情報経済社会推進協会)
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