解説
DNIS(Dialed Number Identification Service)は、着信した電話が、どの電話番号宛てにかけられたものかを受信側に知らせるサービスです。通信事業者が法人向けに提供しており、複数の受付番号を運用する企業が、番号ごとに入電を区別するために使います。発信者の番号を知らせるANIとは対になる関係にあり、ANIが「誰から」を、DNISが「どの番号宛て」を示します。
仕組み
着信時には、顧客がダイヤルした番号の情報が、通信事業者からセンター側の電話システムへ渡されます。PBXやACD、IVRは、受け取った番号をもとに、流す挨拶、IVRのメニュー、つなぐ担当グループを切り替えます。たとえば、商品別やキャンペーン別に番号を分けておけば、番号ごとに異なる挨拶を流し、別々のグループへ振り分けられます。
実務での使われ方
番号を分けると、音声案内の階層を浅くできます。番号を一つに集約してIVRで用件を選ばせる方法もありますが、階層が深いほど、顧客は目的の窓口にたどり着きにくくなります。一方で、広告、製品パッケージ、契約書といった媒体ごとに番号を分けておけば、着信した時点で用件の見当がつき、案内を短く済ませられます。
さらに、媒体ごとに番号を分けておくと、番号ごとの入電件数がそのまま反響の記録になります。どのキャンペーンから何件の問い合わせが来たのか、どの告知面が読まれているのかを、応対の実績から読み取れます。そのため、広告部門と窓口の議論を、感覚ではなく件数にもとづいて進められます。
注意点
番号を増やすほど、管理する対象も増えます。営業時間の設定、休止時の案内文、名刺や資料への表記まで、番号の数だけ作業が生じます。また、キャンペーンが終わった番号を放置すると、古い資料を見た顧客が、案内のない番号へかけ続けることになります。したがって、番号を増やす前に、使い終わったあとの扱いまで決めておきます。
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