解説
DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)は、コードレス電話などに使われるデジタル無線通信の規格です。DECTは、コンタクトセンター向けのワイヤレスヘッドセットで広く採用されています。
仕組み
DECTは、ETSI(欧州電気通信標準化機構)が策定した規格です。日本では1.9GHz帯の電波を使い、国内の製品はARIB(電波産業会)の標準規格に準拠しています。DECTのヘッドセットは、専用の親機(ベースステーション)と無線で通信し、親機が電話機やPCにつながります。
DECTとBluetoothの主な違いは、次のとおりです。
| 項目 | DECT | Bluetooth |
|---|---|---|
| 周波数帯 | 1.9GHz帯(日本の場合) | 2.4GHz帯(無線LANと共用) |
| 通信距離 | 長い(屋内で約55メートルの製品もある) | 短い(約10メートル) |
| 電波干渉 | 無線LANと別の周波数帯を使うため、干渉しにくい | 無線LANと同じ周波数帯を使うため、干渉しやすい |
| 多数での同時利用 | 多数のヘッドセットを同時に使っても干渉を受けにくい | 台数が多いと不安定になりやすい |
実務での使われ方
DECTのヘッドセットを使うと、有線のヘッドセットと違い、担当者は通話を保留にしたまま在庫や書類を確認しに行けます。さらに、DECTは通信距離が長いため、フロア内の移動であれば通話が途切れにくくなります。
注意点
DECTのヘッドセットでは、ヘッドセットごとに専用の親機と充電台が必要です。そのため、導入前に、台数分の置き場所、電池が切れたときに差し替える予備の機器、故障時に使う有線ヘッドセットを決めておいてください。
また、DECTで同時に使える無線チャネルの数には上限があるため、多数の担当者が密集して使うフロアでは、チャネルが不足することがあります。したがって、密集したフロアでDECTを使う場合は、通信範囲を狭く設定するなど、メーカーの推奨する設定を確認してください。
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