解説
エコーキャンセレーションは、通話中に自分の声が少し遅れて返ってくる現象(エコー)を抑える機能です。エコーキャンセレーションは、ヘッドセット、電話機、VoIPの機器やソフトウェアに組み込まれていることが多いです。
仕組み
エコーは、主に次の2つの原因で生じます。
- 音響エコー:相手側のスピーカーから出た音を相手側のマイクが拾い、話し手に送り返すことで生じます。
- 回線エコー:電話回線の4線式と2線式を変換する部分で信号が反射することで生じます。
エコーキャンセレーションは、話し手の元の音声信号とエコーの経路のモデルからエコーを推定し、送り返されてくる信号から推定したエコーを差し引くことで、エコーを取り除きます。
なお、ネットワークの遅延は、エコーを生み出す原因ではありません。ただし、遅延が大きいと声が返ってくるまでの時間が延び、エコーが耳につきやすくなります。一般に、エコーの遅れが約25ミリ秒を超えると、話し手にエコーとして聞こえるようになります。
実務での使われ方
クラウド型の電話基盤では、ネットワークの状態が悪いとエコーが目立ちやすくなります。そのため、エコーの問い合わせがあった場合は、回線品質もあわせて確認します。
また、在宅勤務でスピーカーと外付けマイクを使うと、スピーカーの音がマイクに回り込み、エコーが発生しやすくなります。したがって、在宅勤務を認める場合は、ヘッドセットの使用を条件にすることが有効です。
注意点
自分の声が遅れて聞こえる状態では、人は極端に話しづらくなります。たとえば、言いよどむ、不自然に間が空くといった形で応対に影響が出て、顧客側にも聞きづらさとして伝わります。
出典
- Echo Cancellation Explained(Adaptive Digital Technologies)
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