解説
オムニチャネルルーティングは、電話・メール・チャットなどで届いた問い合わせを、担当者の対応状況と空き容量をもとに、チャネルの区別なく担当者へ割り当てる仕組みです。全チャネルを一つの待ち行列にまとめるユニバーサルキューは、オムニチャネルルーティングを実現する代表的な方法のひとつです。一方で、チャネルごとに待ち行列を残したまま、担当者の空き状況だけを横断して見る作り方もあります。
仕組み
オムニチャネルルーティングでは、問い合わせの優先度と待ち時間、必要なスキル、担当者のステータス(受付可、離席中など)、担当者が現在抱えている件数をもとに割り当て先を決めます。ただし、同時に持てる件数はチャネルによって変わります。たとえば、電話は一度に1件しか受けられませんが、チャットは複数を並行して対応できます。また、メールは即時性が低いため、空き時間に差し込めます。そのため、チャネルごとに同時対応数の上限を設定し、担当者の容量を超えないように割り当てます。さらに、AIで問い合わせの用件、言語、感情を自動で分類し、その結果を振り分けの条件に使う製品もあります。
実務での使われ方
チャネルごとに待ち行列と担当を分ける運用では、応援が効きません。たとえば、電話班とメール班を分けた運用では、電話が空いていても、メールの滞留を手伝えません。その結果、片方に負荷が偏った時間帯に、もう一方の余力が使われないまま残ります。一方で、オムニチャネルルーティングでまとめて割り当てると、その時点で最も待たせているチャネルへ人を回せます。したがって、評価の軸も、チャネル別の応答率から、窓口全体の待ち時間へ移ります。
注意点
チャネルごとの違いを考慮せずに順番どおりに割り当てると、チャットの応対中に電話が割り当てられるといった事態が起きることがあります。そのため、チャネルごとの同時対応数の上限と、応対中に別チャネルの割り込みを許すかどうかを、運用開始前に設定しておく必要があります。
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