解説
マルチスキルは、コンタクトセンターで、オペレーターが1つの業務だけでなく、いくつもの業務を受け持てることを表す言葉です。コンタクトセンターでは、担当者が対応できる問い合わせの種類やチャネル(スキル)を増やしていくことを、マルチスキル化と呼びます。マルチスキルの担当者が多いと、入電の偏りに合わせて人員を回せるため、同じ人数でも応答できない呼が減りやすくなります。
実務での使われ方
マルチスキルは、スキルベースルーティングと組み合わせて使われます。担当者ごとに対応できるスキルを登録しておくと、待ち呼が出ている列へ、空いている担当者を割り当てる運用ができます。
また、担当者ごとの習得スキルと付与した日付を一覧で管理しておくと、シフト作成と育成計画の両方に使えます。スキルの付与を口頭で決めていると、繁忙期に誰を回せるのか分からなくなるためです。さらに、付与の判断基準をミニマムスキルの水準に合わせておくと、現場ごとのばらつきを抑えられます。
注意点
担当させる範囲を広げすぎると、一つひとつの習熟度が下がります。そのため、件数の多い領域を軸にして、周辺の領域を少しずつ加えていく進め方が現実的です。また、習得したスキルも、実際に担当しない期間が続けば鈍ります。月に何件かは該当する問い合わせを割り当て、感覚を保てるようにしておきます。
さらに、電話とチャットでは切り替えの負担が異なります。電話は1件ずつ話す一方で、チャットは複数の会話を並行して入力します。そのため、問い合わせ種別を増やすより、チャネルをまたがせるほうが負担が大きいと感じる担当者もいます。本人の適性を確認せずに割り当てると、応対品質の低下や離職につながるおそれがあります。
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