解説
ディフレクションは「そらす」という意味の英語で、サポートの文脈では、顧客が有人対応に到達する前に自力で解決し、問い合わせが発生しなかった状態を指します。受け皿になるのは、FAQ、ナレッジベース、生成AIを使ったものを含むチャットボット、マイページでの手続き、製品内の案内などです。指標として用いる場合は、自己解決の度合いを数値で示したものをディフレクション率と呼びます。
算出方法
ディフレクション率の算出方法は企業やツールによって異なります。たとえば、Zendeskは次の式を示しています。
ディフレクション率 = ヘルプセンターの利用者数 ÷ 問い合わせ(チケット)を起票した利用者数
Zendeskの式は割合ではなく倍率で表します。たとえば、ヘルプセンターの利用者4人に対してチケットを起票した利用者が1人であれば、値は4です。
このほか、次のような測り方も使われます。
- FAQを閲覧した人のうち、その後に問い合わせへ進まなかった人の割合
- チャットボットでの応答のうち、有人対応へ引き継がれなかった割合
- 機能のリリース前後での、該当するテーマの問い合わせ件数の差
ただし、記事を閲覧しただけで離脱したのか、納得して解決したのかは区別しにくい点に注意が必要です。そのため、記事末尾の「解決しましたか」という評価と組み合わせて精度を上げます。
注意点
ディフレクション率は算出の定義が企業ごとに異なるため、他社の数値と単純に比較できる指標ではありません。また、問い合わせ件数を減らすこと自体を目的にすると、連絡先を見つけにくくするという誤った方向に進みがちです。ディフレクションが健全に機能している状態とは、顧客がより速く解決できている状態であり、諦めている状態ではありません。したがって、件数の減少と、顧客満足度や解決率の変化を必ずあわせて確認します。
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