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エラーバジェット

英語表記
Error Budget
読み
えらーばじぇっと

SLOで定めた信頼性の目標に対して、一定期間内に許容できる失敗やサービス停止の量。

解説

エラーバジェットは、SRE(サイト信頼性エンジニアリング)で用いられる考え方で、100%とSLO(サービスレベル目標)との差を「使ってよい失敗の予算」とみなします。100%の信頼性は実現できないうえ、利用者が求める水準を超えることが多いため、SREでは目標を100%に置きません。そのため、目標値と100%との差が、一定期間内に許容できる失敗の量になります。開発・運用部門は、この予算の消費の進み具合を追いながら、リリースや改善の判断材料に使います。エラーバジェットは、信頼性を「落としてはいけないもの」ではなく「使い方を決めるもの」として扱う考え方です。

算出方法

エラーバジェット(%)= 100% - SLO(%)

たとえば、30日間の可用性のSLOを99.9%とすると、エラーバジェットは0.1%です。時間に換算すると、30日×24時間×60分×0.1%=43.2分のサービス停止までが許容範囲になります。

実務での使われ方

エラーバジェットの残量は、新機能の投入と安定化の優先順位を決める材料になります。予算が残っているうちは、開発部門は新しい機能をリリースする判断が取りやすくなります。一方で、予算を使い切った場合は、リリースを一時的に止め、不具合の解消や監視の改善に人手を振り向けます。数値を先に決めておくと、止めるか進めるかを感覚で議論せずに済みます。

さらに、窓口に寄せられる声は、予算の消費実態を裏づける情報になります。予算の消費が急に進んだ時期には、同じ症状の申告が窓口に集まっていることが少なくありません。窓口で受けた件数や内容を開発部門へ渡すと、監視では拾いきれなかった不具合も消費として扱われ、改善の順番が変わることがあります。また、予算を使い切ってリリースが止まった場合は、顧客へ案内していた機能の提供時期がずれるため、窓口が顧客への説明を担うことになります。そのため、開発部門から状況を早めに共有してもらえる関係が欠かせません。

注意点

どの程度の予算を置くかは、サービスの性質によって変わります。したがって、他社のSLOやエラーバジェットの設定をそのまま持ち込んでも機能しません。