解説
SLOは Service Level Objective の略で、サービスを提供する側が社内で定める、達成を目指す水準の目標値です。応答時間、一次解決率、稼働率といった指標に対して下回らない線を置き、実績を継続的に測ります。顧客と交わす約束ではなく、自分たちが運用を判断するための基準という位置づけになります。もともとはシステム運用の分野で使われてきた考え方ですが、応対品質を数値で管理するサポート部門でも同じ形で使えます。
SLAとの違いは約束の相手と責任の有無にある
| 観点 | SLA | SLO |
|---|---|---|
| 相手 | 顧客や委託元と交わす合意 | 社内で定める目標 |
| 未達成のとき | 減額・返金条項があれば契約上の責任が生じる | 改善活動の対象になる |
| 見直し | 契約の改定が必要になる | 運用状況に応じて変えられる |
SLOには契約上の拘束力がないぶん、実態に合わせて基準を動かせます。その代わり、達成状況を自分たちで測り続けなければ、目標を掲げただけで終わってしまいます。
SLOをSLAより厳しく置いて余裕を持たせる
SLAと同じ値をSLOに設定してしまうと、目標を下回った時点ですでに契約違反へ踏み込んでいます。そこでSLOはSLAより一段厳しい値に置き、その差を余裕として使います。SLOを割り込んだ段階で増員や手順の見直しに動けば、SLA違反に至る前に手を打てます。委託先を管理する場面でも、この二段構えが役立ちます。契約で約束した水準をそのまま現場の目標におろすのではなく、一段上の線を社内の基準として示します。
出典
- Service Level Objectives(Google SRE Book)
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