解説
クレームは、顧客が商品・サービス・応対に不満を感じ、企業に改善や対応を求めて伝える申し入れです。日本語では苦情とほぼ同じ意味で使われます。不具合や応対の問題を指摘する正当なクレームは、商品やサービスを改善する手がかりになります。
判断基準
同じ「クレーム」と呼ばれていても、正当な申し入れと悪質な要求とでは性質が違うため、両者を分けて扱います。見分けるときは、要求の内容と、要求を通す手段の2点を確認します。改善を求める内容が妥当で、伝え方も社会通念上相当な範囲であれば、厳しい口調であっても正当なクレームです。一方、要求の内容や手段が社会通念上許容される範囲を超え、従業員の就業環境を害するものは、カスタマーハラスメントとして別の対応が必要になります。切り分けが曖昧なままだと、現場はすべてを受け止めようとして疲弊します。
2025年6月11日に公布された改正労働施策総合推進法のカスタマーハラスメント対策の規定(2026年10月1日施行)は、事業主にカスタマーハラスメント対策の措置を講じる義務を課しています。
実務での使われ方
クレームを受けたときは、一般に次の順序で対応します。
- 最後まで聞く(途中で遮らない)
- 不便をかけたことへ謝罪する(限定謝罪)
- 事実を確認し、何が起きたかを整理する
- できることとできないことを明確に伝える
- 対応内容を記録し、必要に応じて共有する
注意点
初期段階で事実を確認せずに全面的に謝罪すると、後から事実が異なっていた場合に説明が難しくなります。まずは限定謝罪で不便をかけた点を受け止め、事実を確認してから責任の範囲を判断します。
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