解説
ミラーリングは、相手の姿勢、座り方、身振り、表情を鏡に映すように合わせ、ラポール(信頼関係)を築くための手法です。NLP(神経言語プログラミング)で扱われる技法の一つとして知られています。ただし、相手の動きを同じタイミングでそっくりまねるのではなく、少し時間をずらして似た動きをする程度にとどめるのが前提です。
実務での使われ方
ミラーリングが効果を発揮しやすいのは、店頭や訪問などの対面の場面です。対面では、応対する側の姿勢や表情が言葉より先に相手に伝わります。たとえば、前のめりで話す顧客に対して背もたれへ深く座ったままでは、案内の内容が適切でも聞く気がないと受け取られます。相手が身を乗り出したら少し前傾になる程度の合わせ方で十分です。
一方、姿勢も表情も見えない電話では、鏡のように合わせる対象がありません。声の大きさや話す速さを相手に寄せるやり方はペーシング、相手が使った言葉をそのまま返すやり方はバックトラッキング(オウム返し)と呼び分けられます。研修ではペーシングやバックトラッキングまでまとめてミラーリングと説明する例もありますが、用語を分けておくと、指導の場面でどの点を改善してほしいのかが伝わります。
注意点
ミラーリングは、まねていると相手に気づかれると、違和感や不信感を与えます。また、感情が高ぶっている顧客に同じ勢いで合わせれば、対立の形になるだけです。受け止めていると示す程度に抑え、落ち着いた話し方へ徐々に移していくほうが、結果として話が早く収まります。
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