解説
冗長化は、停止するとシステム全体が止まってしまう構成要素(単一障害点)をなくすために、予備の要素をあらかじめ用意しておく考え方です。具体的には、同じ機能や役割を持つ要素を複数用意し、異常が起きたときに予備の要素が代わりを務められるように待機させておきます。つまり、冗長化は、壊れない仕組みを目指すのではなく、壊れても止まらない構成を選ぶ考え方だと言えます。
種類
コールセンターでは、たとえば回線、設備、拠点という三つの層で冗長化を検討します。
- 回線:複数のトランクや、異なる通信事業者の経路を確保する
- 設備:交換機やクラウドPBXの系統を分け、片方の障害で全席が止まらない構成にする
- 拠点:別拠点の席や在宅の席を用意し、一方の拠点が使えなくなっても受付を続けられるようにする
どの層まで二重にするかは、止まったときの損失と費用を見比べたうえで判断します。
実務での使われ方
窓口の担当者には、系統の切り替え中に何が起きるかを共有しておきます。窓口の担当者にとっては、切り替えの最中に通話が切れる、履歴が一時的に参照できない、といった影響が重要だからです。たとえば、予備の系統で何ができて何ができないのかを事前に共有しておけば、担当者はその場の混乱をそのまま顧客に持ち込まずに済みます。また、切り替え後に使う案内の文面も、平時のうちに用意しておきます。
注意点
切り替えの手順と訓練がないと、冗長化は機能しません。予備の系統を用意しただけでは不十分であり、切り替えを誰がどの操作で行うのか、どれくらいの時間がかかるのか、元に戻すときに何を確認するのかを手順に落とします。さらに、手順は定期的に試しておく必要があります。使われないまま置かれた予備の系統は、いざというときに設定が古くて動かない、ということが起こるためです。
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