解説
要件定義は、ツールの導入やマニュアルの整備に着手する前に、目的、対象範囲、満たすべき条件を明らかにして文書にまとめる工程です。IPA(情報処理推進機構)は、2019年に公開した「ユーザのための要件定義ガイド 第2版」で、システムの要件を定義する責任はユーザ側にあるという考え方を紹介しています。そのため、ベンダーの支援を受ける場合でも、何を実現するかは発注する側(利用部門)が主体となって決めることが求められます。
実務での使われ方
カスタマーサポートでは、問い合わせ管理ツールやチャットボットの導入、FAQサイトの構築などの前に要件定義を行います。現場の担当者に実際の手順を確認しながら書くと、必要な条件の抜けが減ります。さらに、導入後に要望が増えた場合には、要件定義書が、どこまでを当初の範囲としていたかを示す資料になります。
注意点
機能一覧から検討を始めると、ツールの比較が議論の中心になり、本来の課題が見失われます。そのため、「どの問い合わせを何割減らすのか」「どの工程の作業時間を何分削るのか」といった目標を先に決め、目標を達成するために必要な機能を後から洗い出す順序で進めます。
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