解説
タッチモデルは、すべての顧客に同じ支援を提供するのではなく、顧客を複数の層に分けて接し方を変えるカスタマーサクセスの枠組みです。限られた人員で多くの顧客の成功を支援するために、どの層にどの程度の工数をかけるかを決めます。なお、近い概念にカバレッジモデルがあり、カバレッジモデルは、どの顧客に専任担当者を付け、どの顧客を共有の担当者や自動化で受け持つかという担当体制を指します。
種類
| 層 | 接し方 | 主な対象 |
|---|---|---|
| ハイタッチ | 専任担当が個別に伴走 | 大口・戦略的な顧客 |
| ロータッチ | 複数の顧客をまとめて支援(集合研修、セミナーなど) | 中規模の顧客 |
| テックタッチ | 製品内案内やメールで自動化 | 小規模・多数の顧客 |
| コミュニティタッチ | 利用者同士の場を通じて支援 | 自社の方針で決める |
実務での使われ方
タッチモデルの層は、ACV(年間契約額)などの契約金額だけで決めないほうが機能します。たとえば、契約金額は小さくても、業界での知名度が高く事例として効果が大きい顧客や、拡大の余地が大きい顧客をハイタッチに寄せる判断があり得ます。ほかにも、LTV、導入から定着・更新までのどの段階にいるか、顧客の習熟度といった基準が使われます。
また、層は固定ではありません。たとえば、導入直後の3か月だけ手厚く支援し、その後テックタッチに移すといった時間軸での設計も含みます。
注意点
層を下げられたことが顧客に伝わると、顧客は軽く扱われたと受け取るおそれがあります。そのため、層の違いは社内の工数配分であって対応品質の差ではない、という考え方を社内で共有し、顧客への伝え方にも配慮する必要があります。
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