解説
電気通信事業法は、電気通信事業の適正な運営と公正な競争を通じて利用者の利益を保護し、電気通信の健全な発達と国民の利便の確保を図ることを目的とした法律です。総務省が所管しています。たとえば、通信サービスを提供する事業者の登録・届出、利用者への説明義務、通信の秘密の保護などを定めています。
実務での使われ方
通信事業者やその代理店のコンタクトセンターでは、契約時の説明内容や解約の受付手順が、この法律の要件と直結します。主な規律は次のとおりです。
- 通信の秘密:通信の内容だけでなく、通信の当事者や日時といった事実も保護の対象とされる。事業に従事する者は、在職中だけでなく退職後も、業務で知った他人の秘密を守る義務を負う
- 提供条件の説明義務:契約の前に、料金や解約条件などの提供条件を説明する。電話で契約の意思表示を受ける場合は、利用者が求めない限り書面の交付も必要になる
- 勧誘の規律:事実と異なることを告げる勧誘や、断られた後も続ける勧誘は禁止されている
- 初期契約解除制度:一定の通信サービス契約では、契約書面の受領後8日以内であれば、事業者の合意なしに契約を解除できる
- 解約の規律:遅滞なく解約できるようにする措置を講じないことや、解約時に請求できる金額を超える請求は禁止されている
さらに、事業者には苦情等を処理する義務や、販売代理店を指導する義務もあります。そのため、代理店のセンターが行った説明も、通信事業者の管理の対象になります。
注意点
通信の秘密を侵した場合は刑事罰の対象となり、電気通信事業に従事する者が侵した場合はさらに重い罰則が科されます。したがって、通信事業者の窓口では、通信の内容に加えて、通話の相手先や日時などの利用履歴も、社内の規程に沿って慎重に扱う必要があります。
また、2023年6月の改正では、利用者の情報を外部に送信する場合の通知・公表などを求める外部送信規律が設けられました。さらに、電気通信事業法は改正が重ねられている法律で、要件や対象範囲は時期によって変わります。実務では、総務省が公開する最新の情報を確認してください。
出典
- 電気通信事業法関連(総務省)
- 電気通信事業法|国民のためのサイバーセキュリティサイト(総務省)
- 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)(e-Gov法令検索)
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