解説
ロボコールは、担当者が1件ずつ話す代わりに、あらかじめ録音した音声や合成音声を流す自動発信の仕組みです。日本ではオートコールとも呼ばれます。支払期日の通知、予約のリマインド、アンケート調査、災害時の一斉連絡といった用途があり、担当者が1件ずつかける場合と比べて、短い時間で大量の発信を行えます。
実務での使われ方
ロボコールは、相手の返答をその場で聞き取る必要のない用件に向きます。具体的には、伝える内容が決まっていて、相手の事情によって説明が変わらない用件です。たとえば、配送予定の案内、来店予約の確認、未入金の連絡などが該当します。また、プッシュ操作で回答を受け取る設計にすれば、簡単な意思確認までは自動で完結できます。一方で、事情を聞き取る必要のある用件は、ボイスボットや有人の折り返しに回す判断が必要です。
注意点
勧誘を目的とする発信は、自動音声であっても特定商取引法の対象になります。契約の勧誘を目的として電話をかける行為は、特定商取引法の電話勧誘販売にあたるためです。消費者庁の解説によれば、事業者が消費者に電話をかける場合だけでなく、特定の方法で消費者に電話をかけさせた場合も対象に含まれます。電話勧誘販売では、勧誘に先立って事業者の氏名や勧誘目的などを告げる義務(法第16条)や、契約しない意思を示した相手への再勧誘の禁止(法第17条)といった規制がかかります。したがって、自動音声でも同じ義務を果たす設計が欠かせません。自社の発信が対象にあたるかどうかは、法務部門や専門家に確認してください。
また、「ロボコール」という語は、迷惑電話を指す語としても使われています。米国では、自動ダイヤルと録音音声による発信をrobocallと呼び、FCC(連邦通信委員会)が、勧誘を目的とするロボコールに事前の書面による同意を求めています。さらに、FCCは2024年2月に、AIで生成した声による電話も、法律上の「人工的な音声」による電話にあたると判断しました。このように、詐欺や無差別な営業電話の呼称として広まった経緯があるため、ロボコールという語には好ましくない語感が伴います。そのため、自社の取り組みを社外へ説明する場面では、オートコールや自動音声案内といった呼び方を選ぶほうが、誤解を招かずに済みます。
出典
- 電話勧誘販売(消費者庁 特定商取引法ガイド)
- Telemarketing and Robocalls(Federal Communications Commission)
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