解説
テレワークは、インターネットなどの情報通信技術を使うことで、オフィスに出社せずに業務を行う働き方です。コンタクトセンターでは、音声環境と情報セキュリティの2点が導入のハードルになります。一方で、通勤圏に縛られずに採用できることや、拠点が使えなくなったときも受付を続けられることが、導入の動機になります。
種類
厚生労働省のガイドラインでは、テレワークを次の3つの形態に分けています。
- 在宅勤務:労働者の自宅で業務を行う
- サテライトオフィス勤務:自宅の近くや通勤途中の場所などに設けたサテライトオフィス(シェアオフィスやコワーキングスペースを含む)で業務を行う
- モバイル勤務:移動中や出張先など、働く場所を柔軟に選んで業務を行う
実務での使われ方
コンタクトセンターのテレワークでは、音声品質と情報の持ち出し対策が前提条件になります。通話は回線の品質がそのまま応対の印象に表れるため、管理者は有線接続や通信速度の条件を決めて確認します。また、生活音や家族の声が入らない環境の確保も必要です。情報面では、手元に顧客情報を残さないシンクライアントの構成、VPNでの接続、画面ののぞき見や撮影を防ぐ運用を組み合わせます。紙のメモを禁止する場合は、代わりにどこへ書き留めるのかまで決めておきます。
さらに、隣の席の先輩に聞けない分、質問しやすい仕組みを別の形で用意します。オフィスであれば、隣の席の会話が耳に入り、困っている様子も周囲から見えます。在宅勤務ではそのような気づきの機会がなくなるため、新人が一人で問題を抱え込みやすくなります。すぐに質問できるチャットの窓口、通話中に助けを呼べる合図、通話録音を使った振り返りといった手段を用意しておくと、新人の立ち上がりの遅れを抑えられます。
注意点
テレワークに関する制度は、法改正によって変わります。育児・介護休業法の改正により、2025年4月1日から、3歳未満の子を養育する労働者(育児休業をしていない者)と、家族を介護する労働者がテレワークを選択できるよう措置を講じることが、事業主の努力義務になりました。さらに、2025年10月1日からは、3歳以上で小学校就学前の子を養育する労働者に対し、事業主はテレワーク等を含む柔軟な働き方の措置の中から2つ以上を講じ、労働者が1つを選べるようにすることが義務になりました。ただし、義務になったのは2つ以上の措置を講じることであり、テレワークの導入そのものが義務になったわけではありません。
また、労務管理の考え方は厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(2021年3月改定)に、セキュリティ対策の考え方は総務省の「テレワークセキュリティガイドライン」(第5版、2021年5月)にまとめられています。
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