解説
感情分析では、AIなどの技術を使い、顧客の言葉や声から、肯定的か否定的か、あるいは怒りや困惑といった感情の傾向を推定します。コールセンターでは、応対中の顧客の状態を把握したり、応対全体の傾向を分析したりする目的で使われます。
種類
感情分析は、分析の対象によって主に次の2つに分かれます。
- テキストの感情分析:文章に使われている言葉や表現から感情を判定します。
- 音声の感情分析:声の高さ、大きさ、抑揚といった音声の特徴から感情を判定します。
実務での使われ方
応対中に顧客の感情が強く否定側に振れたときにSVへ通知し、SVが早めにフォローに入る、という使い方があります。また、全件の応対を後から分析し、否定的な反応が集中している場面や説明を特定する使い方もできます。
注意点
感情の推定はあくまで推測であり、個々の判定をそのまま信じると誤った対応につながります。たとえば、強い言葉を使っていても落ち着いている顧客もいれば、丁寧な口調のまま強い不満を抱えている顧客もいます。したがって、推定結果を個人の評価に直接使うのではなく、傾向をつかむ材料や、確認すべき応対を絞り込む手がかりとして扱うのが安全です。
さらに、EUのAI規則(AI Act)は、職場で人の感情を推定するAIシステムの使用を、2025年2月2日から原則として禁止しています。欧州委員会のガイドラインでは、禁止の対象は声や表情などの生体データからの推定であり、文章からの推定は対象外とされています。また、顧客の感情を推定する用途は、同時に従業員の感情を推定しないことを条件に、禁止の対象外とされています。そのため、EU域内で窓口を運営する場合は、オペレーターの音声が分析の対象に含まれないかを確認します。
該当する用語がありません