解説
スタイルガイドは、組織の中で文章を書くときの決まりを、1つの文書にまとめたものです。FAQやヘルプ記事、マニュアル、顧客への返信文など、複数の書き手が関わる文章で、書き方をそろえるために使います。スタイルガイドがあれば、書き手は迷ったときに同じ文書を参照でき、レビューの担当者も同じ基準で指摘できます。
種類
スタイルガイドで定める主な項目は、次のとおりです。
- 文体:です・ます調か、である調か、1文の長さの目安など
- 表記:漢字とひらがなの使い分け、送り仮名、カタカナ語の長音、全角と半角の使い分け
- 用字用語:製品名や機能名の正式な表記、使わない言葉と言い換え
- 記号:句読点、括弧、箇条書きの記号、数字と単位の書き方
- 構成:見出しの付け方、手順の番号の振り方、注意書きの位置
- トーン:顧客への呼びかけ方、謝罪や断りの表現
実務での使われ方
スタイルガイドを一から作る代わりに、公開されている指針を土台にする方法があります。たとえば、日本語の表記では、日本翻訳連盟の「JTF日本語標準スタイルガイド(翻訳用)」や、文化審議会の「公用文作成の考え方」(2022年1月建議)が参照されます。そのうえで、自社の製品名や用語など、土台の指針にない決まりを自社のスタイルガイドに書き足します。複数の指針を使う場合は、自社の決まりを最優先にするといった優先順位も明記しておきます。
注意点
表記ゆれは、同じ語句に複数の書き方が混在している状態を指します。一方で、スタイルガイドは、表記ゆれを防ぐための決まりをまとめた文書です。また、トーン&マナーは口調や表記の方針を指し、スタイルガイドの一部として定めることがあります。
さらに、スタイルガイドは、項目が多すぎると書き手が参照しなくなります。そのため、よく迷う項目から先に決め、検索しやすい形で公開し、表記の判断が分かれたときに項目を追加する運用が現実的です。
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