解説
放棄呼は、コンタクトセンターに着信したものの、オペレーターが応答する前に顧客が自分で電話を切った呼です。待ち時間が長引くほど発生しやすく、センターのつながりやすさを示す重要なサインになります。電話がつながって待たされている状態の呼(待ち呼)で顧客が電話を切ると、放棄呼になります。
判断基準
放棄呼は、着信したかどうかと、誰が通話を終えたかで、ほかの呼と区別します。
- 放棄呼:センターに着信したが、応答前に顧客が電話を切った呼です。
- あふれ呼:回線数の上限などの理由で、そもそもセンターに着信できなかった呼です。
- 呼損:通信回線や交換設備などの容量不足によって、つながらなかった呼です。日本コンタクトセンター協会の用語集では、要求された全呼量に対してつながらなかった呼量の割合を「呼損率」と定義しています。
つまり、放棄呼は顧客側の行動によるもので、あふれ呼や呼損は回線や交換設備の容量不足によるものです。また、多くのセンターでは、着信から数秒以内(例:5秒以内)に切れた呼を、かけ間違いなどとみなして放棄呼から除外するしきい値を設けています。
実務での使われ方
放棄呼の件数は、放棄呼率や放棄時間とあわせて、要員配置が足りているかを判断する材料に使われます。対策としては、コールバック予約やチャットなど、顧客が待たずに受け付けてもらえる導線を用意する方法があります。
注意点
放棄呼になった顧客が、問題の解決を諦めたわけではありません。時間をおいて再び電話をかける顧客も多いため、放棄呼が多い日は翌日以降の呼量を押し上げます。さらに、電話がつながらない経験はSNSへの不満投稿につながることがあり、応対品質とは別の経路で企業の評価を下げます。
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