解説
機能要望は、顧客が製品に対して「この機能が欲しい」「この動きを変えてほしい」と求める声です。SaaSなどのソフトウェア製品のサポート窓口では、操作方法の質問や不具合の報告と並んで、日常的に寄せられる問い合わせの種類です。VOC(顧客の声)のうち、機能の追加や変更を求めるものが機能要望にあたります。
実務での使われ方
サポート窓口は、機能要望を受け付けたら、応対履歴にタグを付けて記録し、1か所に集約します。メール、チャット、営業担当者経由など、要望の入口が分かれたままだと、同じ要望が何件寄せられているかを数えられないためです。
記録する際は、要望の文言だけでなく、顧客が何を達成しようとしているのかも聞き取って残します。たとえば、「CSVで出力したい」という要望の目的が「毎月の報告資料を作ること」であれば、既存のレポート機能で解決できる場合もあります。
さらに、要望を製品開発部門へ渡したあとは、採用されたかどうかにかかわらず、決まった結果を要望者へ伝えます。結果の連絡まで行うことを、フィードバックループを閉じる(closing the loop)と呼びます。
注意点
窓口で機能の実装を約束してはいけません。実装の可否や時期は製品開発部門が決めるため、「要望として担当部署へ伝えます」と伝えるところまでにとどめます。
また、件数の多さだけで優先順位を決めると、声を上げやすい顧客の要望に偏ります。したがって、要望した顧客の契約規模や解約との関係もあわせて集計します。
なお、既存の用語「フィードバック」は、上司や育成担当がオペレーターの行動について本人に評価を返すことを指します。顧客から製品に寄せられる意見を指す場合は、「製品へのフィードバック」などと区別して呼ぶと混乱を避けられます。
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